シルヴィ・ギエムと昴。 | grab-log.

シルヴィ・ギエムと昴。

昨日は映画「昴」の公開初日。
23時55分からのレイトショーを観る為に支度をしてると
友達からメールが・・・

「NHKでギエムのボレロやるよ!」

今からバレエの映画を観るってタイミングで!? にびっくり。
急いでテレビを付けると、観たことのある演目。
東京バレエ団による「中国の不思議な役人」。

あ、今年の1月に厚生年金会館で観た
「東京バレエ団 モーリス・ベジャール追悼公演」!

演目通りだと、「中国の不思議な役人」の次が
シルヴィ・ギエムによる「ボレロ」。。


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シルヴィ・ギエムを知ったのは、
5年前の来日公演のCM、「最後のボレロ」。
素人目にみても、明らかにほかのダンサーと違う。
異常に高いソテ(跳躍)、しなやかで長い手足、きれいな顔。

シルヴィ・ギエム(Sylvie Guillem 1965年2月25日 44歳!)は、
フランス・パリ生まれのバレエダンサー。
100年に1人の逸材とまで称される現代バレエの女王。

この公演を機に、ギエムは「ボレロ」を封印すると言っていた。
それほど大事な公演だったのに、仕事で行けなかった。

それをずっと後悔していたんだけど、
昨年の夏、「ボレロ」の振付師、ベジャール・ガラの死去により
追悼講演としてギエムの「ボレロ」が復活公演されると発表され、
今年の1月、念願の公演をみることができたのでした。

巨大な赤い円卓上で踊る孤高の“メロディー”と、
そのカリスマ性に導かれて群がる“リズム”たち。
モーリス・ラヴェルの精巧な音楽を鮮やかに展開しながら、
やがて爆発的な絶頂を迎えるダンス。

本当に感動した。自分がバレエで感動する人間とは思わなかった。
終わらないカーテンコール。鳴り止まない拍手。
もちろんスタンディングオベーション。
ギエムの残像がのこるしなやかな手足の動き、筋肉質な身体もそうだけど、
周りを囲む“リズム”と言う名の男性ダンサー達も素晴らしかった。





その感動覚めやらぬうちに買った、
ギエムの写真集“INVITATION”。

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A3版、370ページ、重量4.5kg! 
自分が持ってる本の中ではいちばん大きくて重い。
でも一生側においておく本。

以下はギエムのドキュメンタリー動画。
素顔も垣間みれてとてもいいので、気が向くと見てるなー。
Sylvie Guillem, n°1 http://www.youtube.com/watch?v=XpDOIQkWYCI
Sylvie Guillem, n°2 http://www.youtube.com/watch?v=VQSHBHSb5-w
Sylvie Guillem, n°3 http://www.youtube.com/watch?v=4z-1RMN7W9Q
Sylvie Guillem, n°4 http://www.youtube.com/watch?v=tpnwoNPZO_0
Sylvie Guillem, n°5 http://www.youtube.com/watch?v=XxLCxZAgXYg
Sylvie Guillem, n°6 http://www.youtube.com/watch?v=il-MlUP-TJM
Sylvie Guillem, n°7 http://www.youtube.com/watch?v=MWl5i9eQXj0


…話がだいぶそれたけど、そう、NHK。

そのギエムのボレロをテレビで再び。
やっぱりよかった。何度見ても。

でも今から映画の「昴」を観るのに、
その前に本物のバレエを観てしまった。
見劣りしそう・・と不安になりつつ、
上映時間までのこり15分。
府中までVOLVOすっ飛ばす。



…で、映画「昴」。

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個人的な感想は、“原作を見てない方が楽しめそう”。
あれだけの原作を2時間弱の映画に入れようとすると、
大事なシーンまで、どうしても端折られてしまうし、
ストーリーを完結させるために、原作には出ない人、場所が出たりと、
アナザーストーリー的な感じ。

キャストも昴役「黒木メイサ」、天野役「筧利夫」には
最後までなじめなかった。

すごくよかったのは、おばちゃんのお店「パレ・ガルニエ」の
作り込みが最高に素敵だった(原作よりも)のと、

やっぱりおばちゃん役の「桃井かおり」、
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マナちゃん役の「佐野光来」、
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が、雰囲気があってとってもよかった。

でもいちばんよかったのは、


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サダ役の「前田健」(笑)

この人以外に考えられない、
ナイスキャスト! 


バレエづくしな夜になりました。