フランスのシャンパーニュ地方、Chouillyにある、ワイナリー、Vazart Coquartにいってきました。

 

ここのワイナリーは当主が3代目。

ボトルのデザインにはグースちゃんが3匹描かれていて、すごくかわいい。ファミリーへの思いれを感じます。

 

そんな当主自らお相手してくれたVazart Coquart。

実はこれが私にとって初の、フランスのワイナリー訪問でした。

シャンパーニュも大量に飲みましたが、いまだにここを超えるシャンパーニュにまだ出会っていません。よいワインは国境を跨がないと言いますが、まさしくこれを体現すると思います。

 

というわけで、まずは入り口から。

 

 

扉をたたくと誰もでない。

電話してみるとどうも2つ場所があって、私が来てしまったのは営業担当の出先窓口らしい。

 

というわけで笑いながら当主がやってきてくれ、扉を開けてくれ中へ。

受け付けの方とご挨拶し、テイスティングルームへ。

 

たくさんのシャンパーニュボトルが並んでいました。

これを今から全部テイスティングするのかと思うと、胸がどきどき。

 

ワイナリーでは、テイスティングするときに、注文票を渡してくれるところと、そうでないドメーヌがあります。

Vazart Coquartは注文票を渡さないところのため、自分がどれを気にいったのか覚えておく必要があります。

 

結論、私はSpecial Clubが一番気に入りました。

これは、シャンパーニュ地方でも25くらいのワイナリーでしか作っていないスペシャルなシャンパンで、その味はスタンダードキュヴェと比較すると、レベルが違います。

Vazart Coquartは、泡がきめ細やかでとてもやさしくて、クリーミー。極上という言葉が真っ先に出てきます。

 

このSpecial Clubは2012年と書いてあるように、Non Vintageではありません。

Special Clubを作る年、作らない年もあるようです。

そして、訪問したのが2019年ですから、それまでずっと寝ているということ。すなわち、現金化まで至る期間が長い。よって、これを作れるのはワイナリーとして体力がある程度ないと作ることができません。そこまでしてこだわりぬいた物だからこそ、その味わいは極上。

 

 

私は、このSpecial Clubと、Special Gourmetを購入。

Special Gourmetは、フォアグラと合わせるために開発されたようで、昔はFois Grasという名前をつけていたそうですが、ソムリエの方がフォアグラにしか合わせなくなったとかで、名前を変更したとか。でも間違いなくフォアグラと合う。

 

このVazart Coquartは、Relais ChateauグループのホテルHostellerie La Briqueterieにもボトルが飾られているくらいですから、そのクオリティは間違いない。なのに、あまり知られていないというのが面白いところ。

 

ちなみに、私がどうやってこういったワイナリーを探すのかというと、それは第一に勉強すること。そして第二に情熱をぶつけること。

よくどうやって探すのかと聞かれるので書いておきます。

 

 

ワイナリーの探し方

 

勉強とは。

○○地域のワイナリーについて、

(1)まずAOCなどの仕組みを勉強する。→ 結果、どこがgrand cruの村なのか把握できる

 

(2)次に、その村の特徴を押さえる。クリーミーなのか、コクがあるのか。→結果、テロワールの特徴を把握できる

 

・・・ここまでで、自分が行きたい場所がわかります。

 

(3)次に、自分が行きたい村の代表するワイナリーを押さえる(ここは時間かかるプロセス)

Champagne: Thomas Blogが詳しい

 

(4)行くワイナリーの歴史を押さえる(そうでないと当主と話せない)

 

 

こうやって勉強した上で、アポイントを取りに行く、すなわち情熱をぶつける。

そうすると、一般客はお断りのところでも、中には相手をしてくれるワイナリーもあります。サービスでGrand Cruを飲ませてくれるサプライズもあったりとか。そして、時にはワイナリーの方とお友達になれる。現地にネットワークを持てるのはとてもよいことです。

 

また、勉強していくと、自分がワインをわかるようになり、格安スーパーのAldiでも、Waitroseでも、今日は食事が○○だから、ワインはこれにしよう。と選べるようになります。

 

 

自分にとって、Vazart Coquartはすごく思い入れが深い、何度でも行きたい、極上のシャンパンでした。