6月22日(日)は、目黒区東山社会教育館203で開催されました”劇団 球 第37球公演 水無月 2025 「YOLO You Only Live Once」”の3回公演のすべてに参加しました。

田口萌さんが主宰の劇団 球による稽古場公演。

会場は稽古場として利用している学校の教室みたいな処。

広さもそのくらいでしょうか?

特にセットみたいなものはなく、しいて挙げるなら右隅にある黒い衝立と、中央にはパイプ椅子が5脚。

開演前は朗読劇なのかな?と思ったのですが、ちゃんとセリフを覚え動きのある劇でした。

 

=ここからネタバレを含みます=

簡単なストーリーは、三姉妹の父親が亡くなりその葬儀場で物語は展開され、三姉妹とその家族が繰り上げ葬儀を行うところから始まります。

一通り葬儀が終わったところで父親の愛人らしき女性が息子を連れてやってきますが、当然三姉妹と家族は大騒ぎ。

更に長女には若い歯医者の彼氏も現れ騒動は更に大きくなって行きます。

そこへ葬儀屋が父親がら預かった一通の手紙を持ってきます。

その手紙には重要な事実が書かれており、三姉妹はある決断をするのですが・・・。

 

主演は長女 和久井春子役の田中 由美子さん、次女 和久井夏海に田口 萌さん、三女 橘 秋世に岸田 里佳さん、愛人 榊原 智冬に森 恵さん、歯科医師 白石 斗真に吉岡 圭介さん等々。

仮面ライダー スーパー1の草波 ハルミ役 田中由美子さん、仮面ライダー BLACK 紀田 克美役 田口 萌さん、鳥人戦隊 ジェットマン  ホワイトスワン 鹿鳴 館香役 岸田 里佳さん、そして超獣戦隊 ライブマン ブルードルフィン 岬 めぐみ役 森 恵さん等、東映特撮番組出演の皆さんが揃った豪華なキャストも見どころの一つですが、一番の見どころは長女 和久井 春子役 田中 由美子さんの控えめに自由なふるまいをしてこなかった人生や長女としてのしっかり感と、若い彼氏に対してのイチャイチャぶりのギャップ、年の差ゆえに出てくる老いに対して揶揄するようなセリフ等が面白い。

今までいくつも由美子さんの舞台は見てきましたが、あれほどコミカルなラブシーンを見たことがありません。

そしてお相手の歯科医師 白石 斗真の吉岡 圭介さんもこれまで彼の出演した舞台を見て来ていますが、それまでの印象とはガラッと変わってデレデレな役はとても面白かったし、良かったです。

しかしそれだけではなく、60分間の短い舞台でしたが、「冠婚葬祭」の内「婚と葬」の二つを盛り込み、一部理解できない演出もありましたが、全体的にしっかりした脚本によって物語の完成度は高かったと思いますし、演者の皆さんもそれぞれの経験値は違っても、個性を出しきって良かったと思います。

場所柄、貸し出し時間を告げるチャイムや音楽が、定時間に流れてきますが、絶妙なタイミングで鳴る事もあってそれも劇とは関係ないですが、面白かったです。

 

最終公演ではアフタートークがありまして、演者さんがそれぞれこの舞台の感想と今後の希望について答えていましたが、一番最初に指名されたのは森 恵さん。

普段はしっかりしていると自称する恵さんは、答えにグダグダになってしまい皆の笑いを誘っていましたが、そんな彼女が指名したのは由美子さんでした。

しかしその時に由美子さんに対して「ポンコツ」と前置きして指名したので、由美子さんも「ポンコツ」を認めながらも苦笑い。

恐らくは恵さん自身を「ポンコツ」と言いたかったのかも?で、肝心なワードが抜けてしまってそうなったのだと思いますが、ここは爆笑でしたね。

由美子さんはご自身でも他者からでも自然に「笑い」を誘う才能の持ち主。

全然飾らず、自由な感じの由美子さんの魅力だと思います。

そうそう、由美子さんの番では森 恵さんがコール先導をして、「ゆみこコール」しっかりしてきました。

さて、今後の希望については、最年少高校二年生の横田 衛さんは「仮面ライダーの主役」と答えたり、やはり若手の福屋 みなみさんは「舞台女優になる」と答えた中、由美子さんは「長生き」とある意味由美子さんらしい回答だったと思いました。

 

物販コーナーでは、劇団 球や主要キャストのキーホルダーや(チェキ)写真、サイン色紙、チェキでのツーショット撮影等が販売され、自分は由美子さんのキーホルダー二種とチェキ写真、主要キャストの寄せ書きサイン色紙と全員の寄せ書き色紙を購入。

 

 

YOLO=You Only Live Once、人生は一度きりをテーマにしたこの舞台、作を担当した田口 萌さんによれば舞台用に内容を直していつか公演したいそうです。

もし実現したら、是非また見たいと思います。

演者の皆さん、お疲れさまでした。

楽しい舞台をありがとうございます。