日付が変わって昨日になる、予約していた日を昨日に変更してもらった。

予約時間は15時30分。


ずっと眠れず、苦しんで夜中にカレーライスを食べた。


数日前、雪予報がでていたので作り置きとして滅多に作らないカレーを作った。材料は玉ねぎ中一個と人参二本。それにお肉がわりのゆでたまご二個。肝心要のカレールウはセブンイレブンのオリジナル商品の辛口。

値段が安いしおいしい。

バーモントカレーやジャワカレーは私には高すぎる。

肉は雪前で私の行った時間には売り切れていた。

あったのは超高級牛肉のみ。だれも睨んで通過する。

私は餌として最近は貪っているので肉が高騰しようが内心で『しねば?』とこの国の誰かにつぶやいて通過する。

卵が肉。

ケチャップとウスターソースで少しまろみ出して完成。

去年末、慈善団体から送られてきたくそまずい無洗米を炊いてタッパに小分けしてある一つをレンチンして、メラミンの大皿に投げ入れて、上から人参のカレーをかけた。

ゆでたまごを剥いて、幼い頃に母に教わったように包丁を入れてチューリップの形にする。

パカッ。かわいい!

それをカレーの上の四隅に置いて出来上がり。

このカレーは薬。眠るための。食べていい時間じゃないは一人暮らし故に止める者もなし。

無洗米のまずさで、やりたくないがカレーとご飯をスプーンでほぐしてカレーリゾットのようにして食べた。

夫もオオサンショウウオもこうしてカレーライスを食べるのだが、私は内心見るのも嫌な気持ちだった。

だって。。。。ゲロみたいなんだもの。


でもやってみると、おいしかった。

まずい無洗米のおかげさま。

百合子米は嫌悪感と憎悪とまずさで廃棄したが、この善意の無洗米はなんとか片せそう。まずさでいえばどっこいどっこいだが。

デカ文字で、転売禁止!!と書いていないだけありがたく戴いている。くそまずいけど。

東京都も慈善団体も有り難がれよと言わんばかりの無メーカーの米をくれたが、今回は表も裏も何も書いてない。ブランド名もない。ただ、無洗米と。

わたしのような身分の、逃げてきた宙ぶらりんの裁判を抱えた婆には、最低限の施しはある。

この世には私より日々食べ物に困っている人がいる。

DVを受けたからこそ国がいやいやでもテイを護るために施してくれる。耳を傾けるフリはする。

百合子、おまえはこの米を、東京都が配布した転売禁止!!米を試食したか?

あんなに肉が垂れ下がっても化粧を施して都庁のてっぺんに居て、女の分際で人生に躓いた不幸な女たちへの慈愛など微塵ももちあわせてるようには私には見えない。


漆黒のくまどり。


人生には負け組勝ち組があるという価値観を、勝ち組と言われる人ほどもっている気がする。

じゃなきゃ、転売禁止!!なんて名文句、貼れないだろう。


話は逸れたが、人参カレーリゾットで満腹になってもくるはずの睡魔はまったくこず。ただ朦朧として脳が現実と薬の作用で戦ってかろうじて意識があるまま瞬間堕ちてすぐに醒めるのくりかえし。

これは、つれい。つれーなんてもんじゃない。

昼過ぎ、オオサンショウウオから電話があってお母さんの容態が悪いと言う。

私もオオサンショウウオも手前が年寄りに首突っ込んでるのに、オオサンショウウオには超高齢のお母さんが施設にいる。

『オレのがおふくろより先に逝きそうや』と言っていたのに。

狼狽しているオオサンショウウオはおじいちゃんの息子なんだ。

私はしっかりお母さんを自分の為に感じてきてね。後悔ないようにと。

オオサンショウウオよりだいぶ先に両親を失った私は、父は自殺で看取りも見送りもできなかったが、母は今生の別れを堪能した。

胸のポートから入れられた麻薬で意識さえ朦朧としている母の、生きているその身体を味わい倒した。手を触り爪を撫でてほくろを触った。

母の横に無理矢理寝て、そっと母の体温を盗んだ。

母は知っていたかもしれない。

でももうすぐくる別れには私の為にやるしかなかった。

母を自分の感覚で盗めるだけ盗んでおかないと私は生きていけないとわかっていた。

オオサンショウウオにもそうしてほしい。

昭和初期から、子育てに奮闘し夫の暴力、貧困、病を乗り越えて生き抜いてこられたお母さんの亡骸ではなく、このくそ世界に生命体としてあるうちにすべて、盗めるだけ盗んでおいでと。


オオサンショウウオがお前今日病院って言ってなかったか?行けよ。と言ってくれたので、身体を起こした。

クリニックに詫びの電話を入れて、時間を一時間遅くしてもらい受診してきた。デパス1錠服用して。

死にたかったこと言おうか迷った。

今も排泄以外何もしたくないとわめきちらしたかったが、静かに言った。薬じゃ効かねぇとわかってる。

エビリファイより食欲が抑えられるレキサルティOD錠0.5mgを11日分処方された。

先生、私の薬は裁判で正しく財産分与されて夫が悪かったと心から反省してくれて私に詫び、母が生き返って母が望むすべてに娘として応えられたら、デパスも棄ててみせますよ。

私にはこの世で人工的に製造されたお薬はもう効かないんですよ。

この絶望は自殺しないと手前の十字架にしてるからしないが、死にたいんですよ。絶望って先生とか弁護士とか百合子のような脳なしの勝ち組クソバアアにはわかりっこねぇです。


私は薬をもらって、100円ショップでメモ書きしておいた足りないものをあれこれ購入して家に帰った。

オオサンショウウオが行けよって言わなかったら行かなかった。そして自己嫌悪にもっと陥って明日がくるとしても、その言葉でしか身を起こせなかった。


能登地震では極寒で今も見つからない人らがいる。生きられた人は段ボールで仕切られた避難所で不安な日々を送られている。

百合子は毎朝鏡に向かって醜い化粧をほどこして悦にいって、都民の幸せをオレが成してやってるのよとカメラを睨む。

岸田のオッサンはなにしよるん。

日本国、ですかここは。