家を13:15に出た。
一応予定通り。
乗り換えもうまくいきそう。
家を出て50メートルくらい歩いて財布を入れ忘れたのを思い出したが、引き返す時間はかろうじてあれど引き返さなかった。
3万円を鞄の中に入れていたから。
財布を忘れるなんて朝飯前ほどやるポカでこんなことでくじけんぞ。
3万円を秘密の場所に携帯しててよかった。信じられない病のごとく忘れ物が頻発する。
財布を見たのに。
鞄にその時入れてれば起きなかったミス。
それより取り込み忘れた洗濯物を思い出して室内にしまい、鍵をかけたか確認を怠らず、財布のことはもう頭になかった。
毎度でございます。
小学生の頃は今日は不思議と気分がいいと思いながら門をくぐってランドセルを背負わず来たと気付いた時は、我ながらスゲーと感心した。ブルマや体操服、ハンカチ・ティッシュ、名札はどれだけこっそり近所の学校指定の衣料品店に買いにはしったことか。
その衣料品店のおじさんが父の碁打ち友達で、カッチン(後払い)がきいた。煙草もギャンブルも寄り道せず今日まで生きてきたが無駄金は相当、否、ケタはずれにつかってる。
使わず、棄ててきてる。
姉に奪われた金だって私以外なかなか帳消しにできる額じゃない。でもなんだか怒髪天を突くとこがピントずれしてて相応の怒りがわかず、生涯金のない生活で四苦八苦もそれなりで幕を閉じる気がする。
性格か質か、病のいずれか。
怒りは正当な権利と教えられた。
怒りと哀しみは似てる。
私は哀しみ寄りで、時々数十年に一回くらい怒る。怒りが正当な権利だとしてそれに付随する哀しみは怒りの数倍辛い。
哀しい、切ない、つらい、はナンスカ。
着いた。
老婦人に席を譲った。
自意識過剰だった体力があった頃すべきことを、失って躊躇なくできるようになるとは。
おばあさん実は相当体力筋力ないっす。立ちっぱなしで一つ前の駅で私もやっと座ったっす、とは言わず曲がった背をちょんちょんと押した。
ファミレスに入ってアイスクリーム注文した。
おしっこもした。
219円。
白い悪魔が鎮めてくれる。
じぶんの思いを言葉にのせる本番の場に来た。