実は私はあの時間、自宅でテレビを見ていた。
 
国会中継を見ながら、
「クソッタレ菅直人がぁ!!」
等と思いながら見ていたら、画面に緊急地震速報が表示され、アラーム音が発せられた。
 
その後、録画用の信号に異常が発生したのか、録画が中止になった。
巨大地震で発生した電磁波が電波に影響を及ぼしたのかどうか結局わからないが、ただならぬ予感のようなものを感じたのを覚えている。
チャンネルはNHK総合のまま、録画ボタンを何度も押し直した。
 
国会中継から、どこかの陸橋に画像が移り変わり、あの津波を見た。
「きっとこの辺の人達は既に避難して安全な所に居るんだろう。」
と、希望的観測とも言える呑気な期待をしながら見ていたのだが、その後次第に明らかになる事実を、テレビを通して目にし耳にするうちに、絶望のどん底に、心が沈んで行くような感覚に襲われた。
 
宮崎でテレビを見ているだけでも、そのような有様である。
当事者の方々の思いは計り知れない。
 
 
私は遂にこの一年、阪神大震災の時とは違い、現地へ赴くことはできなかったが、発災当時から何度も現地へ足を運び、想像を絶するであろう現実を見聞した政治家や、東電やマスコミの奴等が、何故にもっと本気で事実を伝え、復興・復旧に向けて本気で自分達の有るべき姿を取り戻す事ができないのだろうかと疑問に思う。
 
そして、今日放送されたいくつかの震災特番に政治家の姿は無く、震災発生当時の失言や捜索活動の妨害を犯し、東電が大きなスポンサーであった為に、原発やその周辺で起こった事実を伝えることが出来なかったテレビ局からの謝罪の言葉は、遂に一言も無かった。
 
 
全く、残念の極みである。
 
 
 
以上。