「GKB47」撤回 自殺対策広報ポスター25万枚回収・廃棄
(産経ニュース)
 
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 岡田克也副総理は7日の記者会見で、政府の自殺対策強化月間の標語「あなたもGKB47宣言!」に批判が続出したことを受け、「GKB47」のキャッチフレーズの使用を中止し、本来の意味の「ゲートキーパー」に言い換える方針を明らかにした。300万円をかけて印刷された広報ポスター25万枚は、回収・廃棄される。
 
 岡田氏は、約2週間前に内閣府の担当者から「GKB47」使用の報告を受けたことを明らかにし、「かなりとがった表現だと思ったが、私のような常識的な人間が専門家の考えたものを変えるのはよくないので、『これで結構です』と言った」と釈明した。「GKB」は「ゲートキーパーベーシック」の頭文字。「ゲートキーパー」は、自殺に陥りそうな深刻な悩みを抱える人に気付き声をかける支援者のことで、「47」は都道府県数を意味するが、人気アイドルグループ「AKB48」をもじったことに批判が相次いでいた。
 
 6日には72の民間団体が、「人の生死と向き合うフレーズとして不適切」として撤回を求める抗議声明を発表。「苦しんでいる人たちがこれを見てどう思うのか」との批判や、GKBが若者の間でゴキブリを意味することから「政府がやりたいのは自殺対策の推進ではなく、自殺の推進」といった中傷が広がっているとしていた。
 
 自殺対策に取り組むNPO法人ライフリンクの清水康之代表は「キャッチフレーズがそのままだったら、遺族や自殺を考えている人たちは、命が軽んじられていると思ったり、政府の無理解を感じたりして、悪い影響を与えると懸念していた」と述べた。内閣府自殺対策推進室は批判を浴びた一連の経緯について「取り上げられ方はどうかと思うが、今回の件でゲートキーパーを知ってもらえた面があるなら、よかったのではないか」と話した。