2011年6月10日 参議院予算委員会集中審議より
(中略あり)
 
 
 義家弘介:自由民主党の義家弘介です。
ずっとこの審議、私も後ろで聞きながら、議論を見守ってきた訳ですけれども、菅内閣発足以来、いやその前から、私は、一人の日本人として非常に怒りにも似た気持ちを持っています。
尖閣の問題といい、あるいは北方領土、ロシアルートで韓国の議員が行った問題といい。
あるいは莫大な予算が、竹島及び北方領土にもついている問題、これに対しても毅然とした対応さえ出来ない内閣。
そして今は、菅総理の辞める辞めないのバタバタの中で、前総理が「ペテン師」「詐欺師」と、ルーピーがライヤーを叱った訳ですけれども、しかし、先の林先生の話を聞いてても、正に古典的詐欺のパターンだと、私は思えてなりません。
よくある古典的詐欺、消火器の詐欺ですけれども。
 
消防署の方から来た者ですけれども、消火器買って頂けませんか。
問題になったら、
いやいや私は消防署の人間だと言った覚えはない。
消防署の方角から来た者だと言って、買って貰ったんだと、
 
言う、言い訳をしているに等しい。
一国の総理大臣が、この未曾有の大震災の中で、まして、原発事故の収束さえままならない中で、そんな曖昧な発言をしていること事態、緒外国はどのように見てるか、そして、被災地の方はどのように見てるか。
もう少しまともな自覚を持って、しっかりと一つ一つの責務を果たして頂きたいと思います。
 
〔中略(原発関係質疑)〕
 
民主党と日教組の問題であります。
民主党、参院のドンと言われる、民主党参議院会長の輿石東氏。
もう、多くの人が忘れているので改めて、もう一度発言したいと思いますが、政権交代前夜の発言で、自身も選挙で山梨の違法カンパで、大きな問題になった過去を持っておりますけれども、
「教育に、政治的中立と言われても、そんなものは有り得ない。」
「日教組は政権交代に手を貸す。」
「政治から教育を変えて行く。」
「私も日教組と共に戦っていく。」
とても立法府に属している議員の言葉とは、私は思えません。
何故なら、公務員である先生方は、
地方公務員法36条で、政治行為を禁止されている。
そして、教育公務員特例法は、先生はその影響力が大きい事から、政治活動を国家公務員並に禁止する規定をしている訳です。
立法府に属している人間が、
「法というルールなんて守らなくてもいい。」
と、断言してしまっている事自体、子供を教えてきた、元先生としても、国会議員としても、私は信じ難い発言であると思ってますが。
菅総理、
「教育に中立は有り得ない。」
いかがでしょう。
一言でお答え下さい。
 
 高木義明:義家議員にお答えを致します。
質問に答える前に、度々、文教科学委員会でも、ご質疑を頂いております。
私共としましては、20ミリシーベルトを浴びていいと、いう事では決してありません。
CRPの国際的な基準に基づいて、そしてわたくし達はあくまでも、1ミリシーベルトを目指すという事を申し上げて来ております。
従って、これからも改めて、より安心を、安心・安全を確保する為に、これからも土壌の改良、あるいはその他、例えば、夏期の林間学校等いろんなご提案ございますので、これからも出来るだけ染量を下げるように、1ミリシーベルト以下を目指すという、こういう気持ちで責任をもって、頑張っていきたいと思っております。
質問の件でございます。
特に、今、教育の政治的中立性の話がありましたけども、これは、教育において中立・公正に行われる事は、それはそれで、全くその通りでございます。
私共としましてはですね、政治的中立の確保の為にこれまでも、そういう立場で取り組んで参りましたので、普遍(不変?)的な判断として私達としては、これからも、そういうものについてしっかり、教育現場、中立を保たれるように、頑張っていきたいと思っております。
 
 義家:先ず、20ミリシーベルトの問題、安心・安全を、これからもしっかり出来るように全力をと。
教育現場の事、全く知らないじゃないですか。
安心・安全て、これからじゃなくて今実現しなきゃいけないんですよ。
そうじゃなかったら、安心・安全な環境の中でしか勉強なんかできる訳がないし、教育活動なんか出来ないんです。
これからじゃなくて、今しなきゃいけない。
イジメに悩んでる人に、安心・安全をこれから確保するから、一生懸命この時間勉強しなさいなんて言ったって、そんなの、とてもじゃないけれども勉強になんか集中出来ない。同じ事な訳ですよ。
で、その上で、教育の政治的中立はこれからもって言ってますけども、今回の統一地方選だって昨年の参院選だって、先生方、大幅に動員されて、ビラ配らされたり、動員に呼ばれたり。本当は嫌なのに。
で、私の所に寄せられる、多くの先生方の声って、実は、日教組の組合員だったりするんですよ。
「もう本当に嫌なんですよ」
と。
我々はそんな為にこの組合に入ってんじゃないんですよ。
それは、正に民主党自身が考えねばならない問題でですね。
政権交代以降、日教組の中村 中央執行委員長。
「政治の壁が低くなり、社会的パートナーとして認知された今、私達は公教育(こうきょういく)の中心にいる。」
なんてうそぶく発言をしてあります。
因みに、平成20年度の民主党の政治資金パーティー・日教組と日本民主教育政治連盟、これは二つとも上限の150万、併せて300万寄付してるんですよ。
これは、他の団体と比べても突出してる訳ですね。
選挙の時、人を貰って、票を貰って、名簿を貰うから。
表面上は政治活動は駄目だと、あるいは勤務時間中、組合活動は駄目だと繰り返して来ながら、実際、現場で起こってる事に対しては、見て見ぬふりと。
例えば、私は昨年も、具体的なファックスを示して、学校の職員室で公然と、学校で公然と、組合活動が行われたという事について追求しましたけれども、すぐ後に、面白いファックスがまた出回りましてね。私の元に寄せられましたけども。
「義家弘介らプロジェクトチームが、(北海)道教委、道教議会に入り、政治活動や勤務中の組合活動について再調査を指示し、道教委が見聞きしたものの再調査を決定している。」
と。また、呼び捨てされている訳ですが、光栄な限りです。
この後、こういう事が書いてある訳ですよ。
「胸を張って堂々と、勤務に支障をきたさない範囲で、勤務時間中であっても、組合活動をしてどこが違法なのか。
訴えるべきではないか。
日曜の教員の勤務実態を見て、しっかりと考えろ。」と、
「我々は勤務時間中に組合活動を行う事は適法であると考える。」
と。
更に、
「私文書を勝手に持ち出した資料に基づき、組合活動に介入調査するやり方は、それこそ違法である。」
と。
もう信じられない。開いた口が塞がらないような話し合いをして、ペーパーをまとめている訳ですよ。
菅総理、あの時も閣僚として入っていましたけれども、この政治的活動が問題になって、道教委も調査して、これは大変な事だって話になってですよ、ましてや、北教組は元民主党の小林ちよみ議員に、多額の献金をして、それは正に、原資は先生方からピンハネされたお金。先生方、好きで出してるんじゃないんですよ。
口座振替でみんなピンハネされちゃうんですよ。
そういうお金の中から出ている。
これに対しても、怒りを持っている。一生懸命頑張ってる先生達も居る訳です。
こういう問題、全く懲りていない民主党の有力支持母体である、日教組の活動について菅総理、どうお考えになりますか。
 
 菅:先程、高木文科大臣からも答弁がありましたが、教育というものは、政治的には中立且つ公正的に行われるべきものでありまして、また、労働組合という団体は労働組合としての法律の中での、合法的な活動がありますので、わたくしは、この教育の中立性というものをきちんと確保される形の活動であって欲しいと、こう考えております。
 
 義家:まあ、様々な面で支援、支えて貰っていて、非常に苦しい、表面的な答弁でありますけれども。
さてこの問題、実は単に政治活動、あるいは勤務時間中の組合活動のみではなくて、現在、また教育の分水嶺になろうとしている、一つの岐路に今あるという形で、是非、資料の①をご覧になって頂きたい。
この資料の①、これ、歴史上の有名人物ですけれども。
菅総理、これ、ユワンシーカイ、チャンチェシー。
これ、いったいどんな人物かお分かりになるでしょうか。
お答え下さい。
 
 菅:わたくしはあの、こういう中国語あるいは中国読みは、必ずしも承知をしておりませんが、まあ若干事前に、そういう質問があるという事で、調べましたら、ユワンシーカイというのは袁世凱、チャンチェシーというのは蒋介石と、そういう事だという風に、今、聞いた事によって承知をしております。
 
 義家:私が聞く限り初めて、菅総理、正直にお答え頂いたと思うんですけれども。
まあこれ、一般の国民は、これ聞いて、「あっ、袁世凱だ」「あっ、蒋介石だ」ってわかんないですよね。
これ実は、なんで例示したのかというと、今年の夏、教育基本法が改正され、そのもとで作られた指導要領に基づいた、初めての中学校の教科書が、各教育委員会で採択される。それが、今年なんです。
シェアの多くを占めている教科書会社、正にこういう書きぶりで、この人物の歴史教科書、紹介してるんですよ。
で、そんな事言ってないと、ルビがふってあるだけじゃないか、と言う人も居るので一応確認しときますが。
例えばこの袁世凱、袁世凱を人名索引で調べようとしたら、あ・い・う・え・おですから、あ行で調べますよね。
しかし、あ行の所、何処見ても袁世凱、載ってません。
良くよく探すと、ユワンシーカイとしてや行で載ってるんですよ。
同様に、蒋介石、さ・し・す・せ・そ、ですからさ行に載っている筈ですけれども、なんと、何処探してもありません。
何処にあったかというと、チャンチェシーですから、た行に、この名前が載っている訳です。
いったい教科書は何をしたくてこんな事を行っているのか。
因みに毛沢東はマオツゥォトン、孫文はスンウェンという形で行っていると。
これは正に、民主党政権に政権交代した後に執筆活動が始まっている訳ですけれども、教科書の採択というのは、非常に現場の声や、あるいは特定イデオロギー集団、熱心に取り組んでいる事でもあります。
例えば、地区には調査員という者が居て、各教科の教科書の傾向等を調査し、それを選定委員会に上げて、採択協議会に上げて、教育委員会に採択される訳ですが、私も、横浜市の教育委員をしてきましたが、教育委員会に上がって来る時点ではかなり内容、教科書の選択の幅が狭まれた上での採択という形になって行く訳です。
この意味では非常に、この特定集団の影響力っていうのは非常に強くなってくる。
こういう、多くの教科書の変更ぶり、これだけではなくて、ものすごく変更してる訳ですけれども、到底看過できる訳ではありませんが、何故こうなったのかと。
いったい誰に気を使って。
教科書会社だって商売ですから、学校で採択して貰えなかったら教科書会社は潰れてしまう訳です。
できるだけ採択して欲しいように、様々な取り組みをしながら、教科書会社が採択をして貰う訳ですね。
その中で、じゃ、教科書会社は誰に気を使って、いったいどんなところに気を使って、こういう教科書を作っているのか。
正にこれは、イデオロギー集団の日教組と、そのような組織に支えられている政権、与党、民主党に気を使って、こういった記述が次々に出て来ている事は、これは明らかであります。その上で、「いやいや、そんな事は無い」とおっしゃる、と思って、まだまだ準備してますけれども。





②に続く…。