一昨日のこと。

久しぶりに夜釣りへ。

夕方から竿を構え、夜半にかけて引き潮だから釣れなくてもしょうがないと思いながら、寒風吹きすさぶ中、車の中から竿先の明かりを見つめていた。

ちょうど9時頃、大きな当たりがあった。
…いや、大き過ぎる。

縦だけでなく、横へ斜めへ激しく揺れ始めたではないか。

その揺れ幅は軽く50㎝を超えていた。

私は車のドアを開け急いで駆け寄り、竿をつかんだ。

が。
「何かがおかしい…。」

と思いながら川面を見ると、月夜に照らされた川面の上で何か黒い影が暴れているではないか。

「鳥!?」

どうやら、鳩とも烏とも判断のつかない大きさの鳥らしきものが、道糸に引っ掛かかって暴れているらしいのだ。

こんなものを釣ってもしょうがないと思い、竿を引きながら大きく揺らしてやると、糸を逃れて川面に落ちたようであった。

暗くなってから飛ぶ鳥はゴイサギくらいしか思い当たらないが、その後姿が見当たらなくなったところを見ると、バンかカイツブリの類だと思われる。

ふと我に返ると、心臓が「これでもか」と言わんばかりに、バクバクと鼓動していた。



その後、11時頃まで釣りを続けたが、予想に反せず、何も釣れなかった。



12月14日、双子座流星群にも驚かされた夜の出来事であった。