事件の報道で、
「近辺に異臭が漂っていた。」
などと、聞かされることがある。
今回触れたいのは、異臭の中でも、「腐臭」または「腐敗臭」と呼ばれる臭いについてである。
私は若い頃、宮崎の海岸に上陸して産卵する、アカウミガメの調査のお手伝いをさせて頂いた経験がある。
体重測定まではやったことがないので何Kgくらいあるのかは知らないが、畳一畳ほどの巨体を引きずるように砂浜を歩く姿を初めて見た時は、非常に感動した。
調査は、その巨体の甲羅の端にタグを取り付ける作業と、産み落とされた卵を掘り起こして安全な場所に埋め直すのが主であった。
上陸・産卵は夜行われるのだが、昼間も、ブルドーザーのキャタピラのような足跡を頼りに、卵を探し出して埋め直す作業をしていた。
そんなある日、力尽きて命を落としてしまったウミガメの死体を発見したのだ。
1、5~2m程の穴を掘り、死体をその穴に転落させて埋める作業をしたのだが、夏の炎天下、その臭いたるや半端なものではなかった。
いささか不謹慎かも知れないが、ニュースで「腐臭」・「腐敗臭」などと聞かされると先ずあの臭いを思い起こさせられる。
マンションなど、人が密集して住む地域の住居から、あのような臭いが漂ってくるのかと思うとゾッとさせられるのである。
「近辺に異臭が漂っていた。」
などと、聞かされることがある。
今回触れたいのは、異臭の中でも、「腐臭」または「腐敗臭」と呼ばれる臭いについてである。
私は若い頃、宮崎の海岸に上陸して産卵する、アカウミガメの調査のお手伝いをさせて頂いた経験がある。
体重測定まではやったことがないので何Kgくらいあるのかは知らないが、畳一畳ほどの巨体を引きずるように砂浜を歩く姿を初めて見た時は、非常に感動した。
調査は、その巨体の甲羅の端にタグを取り付ける作業と、産み落とされた卵を掘り起こして安全な場所に埋め直すのが主であった。
上陸・産卵は夜行われるのだが、昼間も、ブルドーザーのキャタピラのような足跡を頼りに、卵を探し出して埋め直す作業をしていた。
そんなある日、力尽きて命を落としてしまったウミガメの死体を発見したのだ。
1、5~2m程の穴を掘り、死体をその穴に転落させて埋める作業をしたのだが、夏の炎天下、その臭いたるや半端なものではなかった。
いささか不謹慎かも知れないが、ニュースで「腐臭」・「腐敗臭」などと聞かされると先ずあの臭いを思い起こさせられる。
マンションなど、人が密集して住む地域の住居から、あのような臭いが漂ってくるのかと思うとゾッとさせられるのである。