今回は時事問題を取り上げる。

 

これまで様々なテーマを取り上げてきたが、時事問題に関しては、以前と比べると確かなことを述べるのが難しくなった。

例えば、コロナの感染症対策の無意味さやコロナワクチンの有害性についてなどは、100%に近い確信をもって自分の主張を述べることが出来たが、多くの人が関心を持ってるはずのイラン情勢などについては、あまりこれが事実だと堂々と主張できるものが少ない。

 

推測の域を出ないか、自分が知れる範囲から見た「僕なりの見方」を提供できるに過ぎない。そう断わった上で、イラン情勢について考えてみよう。

 

最近、メディアの報道でも、知識人の間でも、アメリカのトランプ大統領の支持率が下がっていると言われるようになった。

アメリカ国内においても、元FOXのタッカー・カールソンやアレックス・ジョーンズ(ニュースサイトInfo warsの創設者)など、かつてのトランプ支持者が、イラン攻撃を巡ってトランプ大統領を強烈に批判し始めている。

タッカー・カールソンは、戦争に踏み切ったことに失望し、トランプを「あらゆるレベルで下劣」とまで言い、アレックス・ジョーンズは「大統領職から解任すべき」とまで言った。この二人のトランプへの信頼は完全に崩壊したかのようだ。

 

トランプとイーロン・マスクとの不和はなんだか芝居じみていて、本気で仲たがいしたようには見えなかったが、この二人のトランプ批判は本気のようだ。

 

そのような言説に乗っかる形で、SNS上でトランプを批判する人もいる。

今年11月の中間選挙では共和党が勝てないのではないかなどとも言われ始めた。

トランプの実績からして、中間選挙で共和党が大敗するとは思えないが。

 

トランプ大統領が支持されてきた理由としては、一つに歴代の大統領と違って、戦争を起こさなかったという点がある。実際、第一次トランプ政権の時には、4年にわたって戦争を起こしていない。

その点でトランプを平和の大統領というイメージでとらえていた人にとっては、ベネズエラの攻撃に引き続き、イラン攻撃に踏み切ったことは、失望を感じさせるものだったのかもしれない。

 

僕が今回のトランプのイラン攻撃に対して、こう評価すべきだとか言うことは出来ない。

 

水面下で起きていて、どうやってもはっきりつかめない情報がありそうだし、チャーリー・ウォードなどは、今回の作戦はアメリカのネオコンとイスラエルとシオニストをつぶすために行われているというが、それが事実かどうかを検証するには、手に入る情報が少なすぎる。

イスラエルが国際的に孤立し、経済が疲弊し、打撃を受けているのは確かなようだが。

イランの女子小学校に落ちたミサイルは、米軍によるものではなく、イランの自作自演だとトランプは言っているが、実際はどうなのか、その点も証明できない。(僕自身はトランプが米軍の仕業をイランのせいにするような、そんな嘘をつく人ではないと信じているが、信じていると言っただけでは説得力もあるまい。)

 

なので、手に入る範囲の情報を提供するので、皆さんで考えてみよう。

 

まず、トランプの政策の方向性を広い視野で見ていこう。

 

大きな枠で見た時のトランプの中心的な柱は、反グローバリズムだ。

長い間にわたって、世界は国境の垣根をなくし、自由貿易を推進し、また気候変動やらパンデミックやら世界的な危機を喧伝し、またLGBTQや共生社会などのイデオロギーを浸透させ、価値観すら世界的な統一を図ろうとしてきた。

自由貿易が進めば、資本力のあるグローバル企業が世界で独り勝ちし、資本力のない国や企業は衰退していく。また各国の文化や伝統も衰退する。

それに対抗した政策を取っているのがトランプだ。

 

不法移民の流入を阻止し、国境管理を強化する。高関税などの保護貿易的な政策で、アメリカ国内の雇用と製造業を守る。

麻薬の密売や人身売買を摘発し、国民の命と健康と人権を守る。

ベネズエラは国がらみで、麻薬の密売、人身売買に関わっていた国で、ベネズエラ攻撃はトランプの政策の方向性と一致している。

 

さらに、これまで世界を統一的に支配する方向で政策を進めてきた国際機関からの脱退をトランプは表明した。

それにあたって、LGBTQへの反対を表明し、気候変動の嘘にも言及。

コロナパンデミックの感染症対策の間違いについても指摘した。

WHO(世界保健機関)、など66もの国際機関からの脱退を表明。

国連気候変動枠組み条約からの脱退も表明。

 

その上で、今年1月に国際対話の枠組みとして平和協議会を設立、欧米諸国を除く59か国が参加を表明している。

https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/02/41c04bf9eb5f9b7f.html

 

その他、USAIDやCIAの解体などアメリカにおける利権構造にもメスを入れ、DOGEを設立して、行政の予算の透明化も図った。

 

その他、世界における紛争解決にも力を入れ、多くの国どうしの停戦協定を結んで、紛争当事国から感謝されている。この辺りは以前、ブログで触れた。

 

トランプの政策は多岐にわたり、ここでは述べきれないが、だいたいのトランプの政策の方向性は示せたと思う。トランプが出している大統領令については、以前のブログで述べているので、まだ読んでいない人は読んでみよう。

 

さて、その上でイランの情勢を見ていこう。

イランの情勢がどうかということと、イラン攻撃の正当性ということは必ずしも結びつかない。平和裏に交渉する余地があったかどうかということも考える必要がある。

それでも、今回のアメリカとイスラエルによるイラン攻撃、そしてアメリカによるホルムズ海峡封鎖をどう考えるかということの参考にはなるだろう。

イランという国がどういう国かを述べて、今回はこのブログを終わることにする。

 

僕は最近、今年の1月に反政府デモに参加したイラン女性と連絡を取り合っている。

彼女はネット通信を行うに、VPNを使用している。これは政府によるネットの制限、検閲を避けるためと思われる。VPNを使うと、海外からネットにアクセスしているように見せかけることが出来るためだ。

VPNによってネットを使用するにはかなり金がかかり、彼女によれば10GBで20ドルほどかかると言っていた。

 

彼女が言うには、SNSに「物価が高騰している」と書き込んだだけで、拷問され、投獄される可能性があるという。

彼女からは抗議デモの様子と、イランにおける国民への弾圧について書かれた長文の文章が送られてきた。抗議デモによる死者数に関しては、諸説あるが、彼女は4万人が警察とパシジ(民兵)によって殺害されたと言っている。

彼女の話によれば、イランには女性に人権がなく、イスラム法で女性は人前で歌を歌うことさえ許されない。ヒジャブは強制されていて、地下鉄、銀行やオフィスでは外すことが許されない。飲酒も禁止されていて、飲酒が見つかれば鞭打ち刑。同性愛者は死刑。

婚前交渉も禁止されていて、ある父親は娘にボーイフレンドがいるという理由で娘の首を文字通り切り落としたが、裁判所は処罰しなかったという。

彼女は日本に移住したいと言っている。

 

今回、イランという国の実態を知るために、国連人権委員会やアムネスティインターナショナルのレポート、さらに海外記事を読んでみた。

やり取りしているイラン女性の話と一致している点が多々ある。

 

さらに、イスラム思想研究者の飯山あかりのYouTube動画を見て、大まかにイランの実態が見えてきた。

 

イランは、大統領がいて、議会が存在するが、その上に君臨するのが宗教指導者だ。

ついこの間までは、米軍によって殺害されたホメイニ師が宗教指導者の地位にいた。

その宗教指導者の下にいるのがイスラム革命防衛隊である。

イスラム革命防衛隊は、1979年のイラン革命を守るために創設された軍で、イランには別に国軍もいる。

 

飯山あかりは、革命防衛隊を単なる精鋭部隊ではなく、軍産複合体だと述べている。

石油、建設、インフラなどの巨大な企業ネットワークを運営し、イランのGDPの半分以上が革命防衛隊によるものだという。(革命防衛隊単体ではなく、その傘下の企業なども含めてという意味だろう)。

さらに記事によれば、政治家にも革命防衛隊出身者が多く、つまり革命防衛隊は軍事、経済、政治を牛耳っている。

 

そして、反政府活動に対するイラン国民への弾圧の中心にいるのも革命防衛隊だ。

 

イランにおける実態を見ていくと、そこにあるのは国民に対する人権抑圧だけではない。

周辺諸国への影響力も見ていく必要がある。

まず、地下経済である。

経済制裁を回避するための石油の密輸と、そして麻薬の密輸である。

イランは、麻薬の主要な通過ルートとなっていて、アフガニスタンのアヘン、南米のコカインなどが、イランから陸路を通じて、トルコ、ヨーロッパへ運ばれ、海上ルートを通じて、アフリカ、アジアへ運ばれている。

 

さらに、米国の人身売買報告書によれば、イランの統治システムそのものが人身売買を助長し、容認し、あるいはその一部として機能しているという指摘がされている。

性被害にあった女性や強制労働による被害者が、イランでは保護されるどころか、売春罪や不法入国の罪で、逮捕されるリスクがあると報告書には記されている。

 

また、イランは中東諸国のテロ集団の支援を行っているという指摘もされている。

サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子はこのように述べている。

 

疑いようもなく、世界には多くの破壊的なプロジェクトが存在しています。そして残念なことに、今日その多くが中東、特に私たちの隣国であるサウジアラビア周辺に集中しています。

しかしイランの体制については、私たち皆が理解しているように、その目的は純粋にイデオロギー的なものであり、イランやイラン国民の利益に奉仕することではなく、イランの地政学的利益を追求することにあります。

過去30年間を見ても明らかであり、最近では1500億ドルもの資金を手にしながらも、イラン国内で道路一本や住宅団地、工業団地すら十分に建設していません。その代わりに、その資金はサウジアラビアへのミサイル攻撃や、世界各地のテロ組織の支援に使われてきました。

また、イラン体制によるテロ支援は、ヒズボラやフーシ派にとどまりません。現在では、アルカイダの多くの指導者がイランに存在しており、その中にはオサマ・ビンラディンの息子も含まれています。彼はイランで育ち、成長し、現在はアルカイダの次の指導者になろうとしているとされています。

私たちはこれらの脅威について十分に認識しており、曖昧さはありません。そしてこれらにどのように対処するかについて協力し合い、中東だけでなくヨーロッパや世界のあらゆる地域において、安全で安定した状況を確保することが重要です。

 

その他、気になるのはアメリカのネオコン、つまりディープステートとイランとの関係だ。この辺りははっきりしたことは言えない。

ネオコンは、ウクライナのマイダン革命にも深く関与しており、そこに関わっていた故マケイン上院議員はイスラム武装勢力、アルカイダやISISとの関りが指摘されているし、ヒラリー・クリントンやオバマもISISの創設に関わっていたことが指摘されている。

 

 

 

 

つまり、アメリカとイスラム勢力は敵対していると思われながら、実は裏で協力し、中東を不安定化させていると推測されるが、イランの革命防衛隊に関しては、そうした情報は入手できていない。

そのあたりが明確になると、これはアメリカとイランの戦いではなく、トランプとDSとの戦いであることがわかるのだが。

 

FOXニュースでは、オバマとバイデンがイランに数十億ドルを送ったと報道していたが、これがDSとイランがつながっている証拠とするには弱い。

最後に、そのFOXニュースのコメンテーターのコメントを引用して終わる。今のイラン情勢を考える参考にしてほしい。

 

 

民主党は数十年にわたり、最高指導者(アヤトラ)を「核兵器を持たせてはならないほど危険な狂信的独裁者」と呼び続けてきた。彼らはありとあらゆる手を尽くした。条約、賄賂、制裁、査察――だが何もうまくいかなかった。イランはウラン濃縮とテロ資金調達のために、より深く、より深いトンネルを掘り続けた。テロリズムはベイルートからバグダッドに至るまでアメリカ人を殺害し、人質を取り、海運を停止させた。最高司令官(大統領)の暗殺さえ企てたのだ。

民主党員たちは皆、こう同意していた。「テロ支援国家ナンバーワンであり、アメリカの破壊に執念を燃やすならず者国家だ」と。しかし、トランプが行動を起こした途端、彼らは「あれは飼い猫のようなものだ」と言い出した。残忍な独裁政権ではあるが、アメリカに対する切迫した攻撃の脅威にはならない、と。

彼(トランプ)は、今まさに存在する実存的脅威や、目の前の危機の緊急性を説明しなかった。そんなものは存在しなかった、彼が捏造したのだ、と。オバマとバイデンはイスラム聖職者(ムラー)たちに数十億ドルを送ったが、彼らがやったことといえば、弾道ミサイル、核施設、そしてテロの代理勢力を強化することだけだった。トランプ大統領は、ニューヨークを攻撃できるミサイルや、我々には見えないほど深い地下壕にある核兵器をイランが建造するのを、座して待ちたくはなかったのだ。

これがイラン政権を破壊する最後の好機だった。そうでなければ、彼らは核兵器を使って世界経済を恐喝していただろう。彼らが非常に弱体化したその瞬間、トランプは一撃を加えた。トランプはすでにすべてを明らかにしている。民主党はそうではない。

中東で最も危険な49人の男たちを一撃で仕留め、我々はアメリカの基地を狙ったミサイルを爆破しているのだ。

 

 

 

参考記事

 

 

 

 

 

 

 

Xも見てね!

気になったニュースはTwitterに投稿してます。

是非見てください。

https://twitter.com/ulaR8OBpo75f52s

 

 

FACEBOOKはこちら

友達申請をする際は何かメッセージをください。

Facebook

先日、全国有志超宗派の会の豊島会長とともに、イラン体制派で総合格闘家のテヘラン・カトウさんと会って3人で話をした。一緒にビールを飲みかわしながら4時間ほど話をした。

 

体制派である軍による弾圧といった話や女性の人権問題などについてたずねてみたが、王族の復帰を願っている王党派の方から聞いた話とだいぶ違う。

 

アメリカ政府が公表している人身売買報告書で記述されていることから考えても、トランプがイラン攻撃に踏み切ったことから考えても、イランにおける女性の地位についてイラン女性が語った本の内容から考えても、イランに人権問題が全くないとも思えない。

 

それでも、体制派と王党派の、互いの見解が全く相容れない。その深い分断状況を見ていて、この対立構造自体がつくられているんじゃないかという疑念が強くなってきた。

イラン人どうしを対立させるためにイランの人権弾圧についてはかなり誇張されているかもしれない。

そう思えてきた。

 

イランについて前回のブログで語った内容は、いったん白紙に戻させてほしい。

時間のある時に、イランの状況について調べてみる。

 

さて、本題に入ろう。

テーマは「今を生きる」ということ。

 

「日々是好日(にちにちこれこうじつ)」という本がある。

著者の森下典子が茶道を学び始めた頃から熟練者になるまでをストーリーにして書かれたエッセイだ。

なお、「日々是好日」という言葉は、中国の禅僧の言葉で、毎日が良い日だという意味だそうだ。茶室に掛けられた掛け軸の言葉だが、仏教と深い関りのある言葉でもある。

 

本では、茶道を教わる著者が、お茶を点てている時に茶道の先生に指導を受ける場面がたびたび出てくる。

「今に心を集中させなさい。」

「一つ一つのことにちゃんと心を入れるのよ」

 

また、こんなふうに声をかけられることもあった。

20代でフリーの記者だった著者が、まわりの人間が会社に就職して安定した地位を確保し、また結婚して家庭に入っていくのを眺める中で、自分だけ取り残されたようで焦っている時期がある。

そんな思いで頭がいっぱいで、その焦りがお茶を点てている時にしぐさに現れると、先生は「ちゃんとここにいなさい」という言葉をかける。

その部分を引用してみよう。

 

「あなた、今どこか、よそへ行っちゃってるでしょ」

「?」

 私には、先生の言ってる意味がわからない。

「若いってことは、だめねえ。全然落ち着かない」

 先生は独り言のようにつぶやいた。

「ちゃんと、ここにいなさい」

「・・・・?」

「お釜の前に座ったら、ちゃんと、お釜の前にいるのよ」

 

 曹洞宗の僧侶ネルケ無方の師匠は、弟子の前で話をしている時、突然「わあ」と大きい声を出すことがあったそうだ。

 出し抜けに大きな声を出されると、弟子はハッとして何事かと思って我に返る。

まさか、師匠が話している時に弟子が全然違うことを考えたり、何か空想でもしているわけでもないだろうが、師匠の言葉を追っている時でさえ、きっと今に意識を集中することは出来ていないからなのだろう。

 

今に意識を集中して、今を生きる。

 

これは仏教ではたびたび耳にする言葉で、ベトナムの禅僧ティク・ナット・ハンは、これをマインドフルネスと言った。今この一瞬に、神や仏を見出し、安息の地を見出すのだとティク・ナット・ハンは言う。

 

ドイツから日本に来て出家したネルケ無方は、「今を生きる」ということを講演会で以下のように説明している。今日を生きると説明しているが、言わんとすることは同じだ。

なお、話を全部聞きたい方は、一番下にこの講演会の動画を添付するのでそこから見てください。

 

「今を生きる」ということを実践する修行法がある。

それをヴィッパサナー瞑想という。

僕はタイのお寺で、タイの僧侶からそのやり方を学んだ。

日本の座禅と同じ様に、座ってする瞑想もあるが、歩いてする瞑想もある。

座っている時は、ゆっくり息を吐いて、ゆっくり息を吸いながら、息に意識を向け、呼吸をする時のお腹のふくらみにも意識を向ける。

「自分は今呼吸をしている。今息を吐いた。今息を吸った。」それを確実に意識して繰り返す。

歩く時の瞑想は、ゆっくり歩きながら、一歩一歩に集中する。

「今足が上がった。今足を前に踏み出した。今地に足がついた」

実に地味な作業だが、集中してこれをくり返していくと、すっと心が落ち着いてきて、今目の前にあるものが確かな存在として認識できるようになっていく。

 

スリランカの僧侶、スマナサーラ長老は、ヴィッパサナー瞑想を通じて、すべてが関わりあって存在しているという縁起の教えや、今この瞬間にすべて移り変わっていくという諸行無常の教えを実感できると説いているようだ。これは瞑想を極めた先に見えてくるものかもしれない。

 

今を生きるという教え、これは仏教だけが説いているというわけでもないようだ。

 

ロシアの文豪トルストイの小説「三つの質問」にこういう一節がある。

 

本当に大切なのはただ一つ、今この瞬間です。

なぜなら、私たちが力を持つのは今だけだからです。

最も必要な人は、今あなたの前にいる人です。

なぜなら、その人以外とあなたが関わることがあるかどうかなど、誰にも分からないから。

そして最も重要な仕事は、その人のために善をなすことです。

なぜなら、人はそのために生(せい)を受けたのですから」

 

*この小説のストーリーを全部知りたい方は、この動画でこの小説の朗読が聞けます。

とても短い小説です。

 

最後に、「日々是好日」の著書である森下典子が、長年茶道を続ける中で、どのように感覚が研ぎ澄まされてきたかがわかる箇所をこの本から引用しよう。

茶道では、常に季節を意識して、床の間の花、掛け軸、茶碗を季節に合わせたものにする。そうした自然の流れに身を置くことと同時に、今この瞬間に心を入れてお茶を点てるということで、たどり着いた境地がここでは描かれている。

 

 すると、ある日突然、雨が生ぬるく匂い始めた。「あ、夕立が来る」と、思った。 庭木を叩く雨粒が、今までとはちがう音に聞こえた。その直後、あたりにムウッと土の匂いがたちこめた。

 それまでは、雨は「空から落ちてくる水」でしかなく、匂いなどなかった。土の匂いもしなかった。私は、ガラス瓶の中から外を眺めているようなものだった。そのガラスの覆いが取れて、季節が「匂い」や「音」という五感にうったえ始めた。自分は、生まれた水辺の匂いを嗅ぎ分ける一匹のカエルのような季節の生きものなのだということを思い出した。

 毎年、四月の上旬にはちゃんと桜が満開になり、六月半ばころから約束どおり雨が降り出す。そんな当たり前のことに、三十歳近くなって気づき愕然とした。

 前は、季節には、「暑い季節」と「寒い季節」の二種類しかなかった。それがどんどん細かくなっていった。春は、最初にぼけが咲き、梅、桃、それから桜が咲いた。葉桜になったころ、藤の房が香り、満開のつつじが終わると、空気がむっとし始め、梅雨のはしりの雨が降る。梅の実がふくらんで、水辺で菖蒲が咲き、紫陽花が咲いて、くちなしが甘く匂う。紫陽花が終わると、梅雨も上がって、「さくらんぼ」や「桃の実」が出回る。季節は折り重なるようにやってきて、空白というものがなかった。

「春夏秋冬」の四季は、古い暦では、二十四に分かれている。けれど、私にとってみれば実際は、お茶に通う毎週毎回がちがう季節だった。

 どしゃぶりの日だった。雨の音にひたすら聴き入っていると、突然、部屋が消えたような気がした。私はどしゃぶりの中にいた。雨を聴くうちに、やがて私が雨そのものになって、先生の家の庭木に降っていた。

(「生きてる」って、こういうことだったのか!)

ザワザワッと鳥肌が立った。

 

【参考動画】

 

 

Xも見てね!

気になったニュースはTwitterに投稿してます。

是非見てください。

https://twitter.com/ulaR8OBpo75f52s

 

 

FACEBOOKはこちら

友達申請をする際は何かメッセージをください。

Facebook

アメリカでは一般市民が銃を所持することが認められている。

僕は長い間、銃を所持する権利がある国で生活するのは恐ろしいことだと考えていた。実際、アメリカを旅行する際、意識せざるを得なかったのはアメリカが銃社会であるということだった。

街で多くの人とすれ違いながら、この中に銃を所持している人がいるかもしれないと考えるだけで恐ろしい気がした。

「剣を持つものは、剣によって滅びる」(マタイの福音書)と言ったのはイエス・キリストだが、キリスト教国であるはずのアメリカが銃社会を許すというのは、聖書の言葉と現実とどう折り合いをつけているのだろうかと思う。

 

しかし、イランやウクライナの人々が自国政府に蹂躙されている状況を見ると、アメリカ人がなぜこれほどまでに銃を所持する権利に固執するのか、その理由がわかるような気がした。

 

政府の政策に反対する人々のデモに対して、その国の政府が耳を傾けることもなく、議論に応じることもなく、それどころか軍を出動させて、デモ参加者を銃殺していく時、国民はあまりに無力だ。僕はイランでの話をしている。

日本在住のイラン人の父親を持つ友人の話では、イランでは反政府デモ参加者で政府軍に殺された被害者の数は、報道されているよりはるかに多く、30万人にも上ると言っている。イラン政府は病院に圧力をかけて、デモ参加者で傷を負った者を治療しないよう要請さえしたという。彼の親戚も今年の1月、政府軍によって命を落としたという。

 

最近、僕は、ウクライナ南部のイズマイールという街に住んでいる35歳のウクライナ人男性に、オンラインで日本語を教えている。少なくとも、彼の住む地域でもネット環境だけは整っているようだ。

彼にゼレンスキー大統領をどう思うか聞いたら、即座に「大嫌いだ」と答えた。ウクライナ政府はひどく腐敗しているという。

彼はウクライナで戦争が始まってから、外に出るとウクライナ警察やウクライナ軍に殺される危険性があるため、ずっと家に閉じこもっているという。

なぜ、ウクライナ軍がウクライナ人を殺すのか不可解だったので、「なぜ、ウクライナ人が殺されるのか」と尋ねると、それは大統領がそう命令しているからだと言っていた。

彼はオンラインで繋がっている間、僕に対して何度も「ありがとう」と言う。

その「ありがとう」の言葉に、戦時下の彼が望んでいるのは、僕ら日本人が一般的に欲しいと思うことややりたいと思うことと違って、ほんのささやかなものなのだということが感じられる。そう、僕とネットで繋がって、顔を合わせて会話し、知らない日本語の表現を学ぶ、その時間に喜びを感じてくれている。

 

レッスンがない日でも、彼から「今日も外でドローンが飛んでいて、銃声が聞こえました」というメッセージが届く。

彼とやり取りしているうちに、ウクライナの状況が以前より僕の中でリアルになった。

 

彼は世界の主流メディアがウクライナの状況を正しく伝えていないことを知っており、それを日本人に知ってほしいと思っている。

うまく話せないのでと言って、ウクライナの状況を文書にして送ってくれた。他の人に見せてもいいかと尋ねると、そうしてくれるとうれしいと言っていたので、ここでシェアする。

ウクライナの状況についてお話ししましょう。

 

2022年、ロシアはドネツク共和国とルハンスク共和国をウクライナの侵略から守るという口実のもと、ウクライナの軍事インフラに対する攻撃を開始した。

ロシアは自らの行動をウクライナ国民の利益になるものとして位置づけた。彼らはウクライナ民族主義を根絶し、ウクライナ領土に住む他の民族を保護したいと主張した。

ウクライナ政府は、訓練を受けておらず、戦闘を望まない人々を全面的に動員した。多くの人々はロシア人を兄弟のような民族と考えており、ロシア人は危害を加えようとしない人々にとって脅威ではないと理解しているからだ。

私の母の友人たちは、ウクライナ治安部隊がウクライナ国民に対して行った残虐行為を目撃しました。例えば、ウクライナの治安部隊が夜間にこの地域の小さな村々の家々に押し入り、男性たちをベッドから引きずり出した。これは紛れもない事実だ。

この政策のため、私はもう4年間、家から出ることができていません。

現在、ウクライナの治安部隊は路上で男性を捕まえて殴打したり、店舗に押し入ったりしている。女性が止めようとすると、彼女たちも殴打される。捕まった男性は、あまりにもひどく殴打されるため、数日のうちに死亡するケースも少なくない。

ウクライナ軍は住宅街の真上でドローンを撃墜している。私は移動式対空砲の発射炎を実際に目撃した。ロシアのドローンは民間人を標的にしているわけではないが、撃墜されれば破片が住宅に当たる可能性があり、それはウクライナ軍の責任だ。

ウクライナ軍は、ロシア軍の攻撃から身を守るため、しばしば装備を住宅地のすぐそばに駐車する。

なぜなら、ロシア人は民間人に危害を加えないように努めているからだ。

最近、母の同僚が、ウクライナ兵がヨーロッパやアメリカの武器を積んだ車両を民間人を乗せた列車に連結しているため、列車での移動が怖いと言っていました。これはテレビのニュースではなく、実際に人々から聞いた情報です。

したがって、ウクライナ政府は民間人を危険にさらしていると結論づけることができる。これは、世論においてロシアの評判を落とし、戦争継続の必要性を訴えるために必要なことだ。戦争を継続するということは、例えばイギリスが100年間ウクライナの資源を使用する権利を与えられているにもかかわらず、ゼレンスキー大統領がウクライナとその投資国から略奪を続けることを意味する。つまり、ゼレンスキー大統領はウクライナの資源をイギリスに正式に売り渡したことになる。

状況を簡潔にまとめました。これでウクライナの現状をある程度理解し、妥当な結論を導き出せることを願っています。

 

もし、銃、爆弾、戦車、ミサイルなどの武器を国家が独占し、国民はそうした武器を何も手にしていないなら、どうやって政府の横暴に対抗しようというのだろう。

彼のような丸腰の一般庶民に対して、政府に対抗すべきだとはとても言えない。

もし、政府に国民の声に耳を傾けようという意志が少しもなかった時、国民は銃やそれ以上の武器を手にして対抗する以外に方法がない。

 

あくまで僕の頭の中にふと浮かんだ考えで、別に銃社会がいいと思ってるわけではない。

 

こうした例において参考になるかわからないが、ベトナム戦争下で命の危険を省みずに平和運動を行った、ベトナムの僧侶、ティク・ナット・ハンは、横暴な権力者に対して慈悲の心をもつことは可能かと質問されて以下のように答えている。

彼はマーチン・ルーサー・キングと同じように、暴力に対して、暴力で対抗するということを強く拒絶した平和運動家だった。

 

「誰かが腐敗し、権力を乱用して他者を苦しめているとき、私たちはその行為を阻止するために何かをしなければなりません。そして、それは慈悲の心を持って行うことが可能です。慈悲とは『何もしないこと』や『相手のなすがままにさせること』ではありません。それは慈悲の間違った理解です。慈悲は非常にパワフルなものです。」

「相手が変わるのを助けるために何もしないなら、それは慈悲深いとは言えません。相手を変えるために多くのことをする必要があります。言葉やアドバイスだけでは足りないこともあるでしょう。時には、相手が変わらざるを得ないような強い圧力をかける必要もあります。それが『行動』であり、慈悲に基づいた行動は非常に強力でポジティブなものになります。」

「そのような人物を見たとき、私たちは『その人は真に幸せではない』と知っています。周囲に苦しみを生み出せば、その苦しみはいずれ自分に返ってくるからです。そのような理解があれば慈悲を持つことは可能です。慈悲は常に能動的(アクティブ)であるべきなのです。」

 

動画でティクナットハンの言葉を聞きたい方はこちらからどうぞ。

 

こうした世界情勢を目にすると、僕らの人生がいかに社会情勢に左右されているかということを思い知らされる。

20歳で日本の敗戦を迎えた三島由紀夫は、自分は20歳までしか生きられないと思っていたという。戦時中の子供達は「君たちはいずれ戦争に行くのだから、君たちの人生は20年しかない」と言われたそうだ。

あの当時の日本人は誰もが戦争によって、人生を翻弄された。

時代の大きな波に抗えずに呑み込まれること自体は、決して自分だけの責任ではない。

大切なのは、大きな波に襲われながらも、その中を自分の意志でどう泳いでいくかということだ。

 

連日、イランとの戦争の長期化について、トランプ大統領への批判的な報道が続いている。今回のアメリカとイスラエルによるイラン攻撃の是非はともかく、イランはどういう国で、イラン人がどういう政治状況のもとで生きてきたかという点は押さえておく必要がある。イランにおける悲劇は、戦争によって始まったのではなく、戦争が始まる何十年も前から続いてきていたのだ。

イスラム教の厳しい教義のもとに置かれたイランでは、特に女性が自由に生きられる権利が奪われている。

 

こちらは、ヒジャブを着用しなかったために、イランのプロサッカーリーグから追放されたイラン女性が語る動画です。

日本語音声に出来ます。

 

 

参考資料

こちらは米国が2025年に発表したイランの人身売買報告書です。日本語訳にしてあります。

 

 

※ウクライナ人の彼と僕のやり取り↓

 

 

Xも見てね!

気になったニュースはTwitterに投稿してます。

是非見てください。

https://twitter.com/ulaR8OBpo75f52s

 

 

FACEBOOKはこちら

友達申請をする際は何かメッセージをください。

Facebook