２回に分けて最近読んだ本の紹介をしたいと思います。
今回は去年日本語で出版された本 「アティカス」 の紹介です。
ビーガンについての本ではありませんが
著者のトム ライアンさんがビーガンだと知って早速読んでみました。
この本はトムさんがビーガンになる前に書かれたお話なので
ビーガンについては何も書かれていません。
アメリカで２０１１年に 「Following Atticus」 として出版された
トムさんとミニチュアシュナウザー 「アティカス」 の友情を描いた回顧録。
サラッとあらすじを、、
トムライアンさんは９人兄弟の末っ子で幼い時に母親を亡くし
元軍人である短気ですぐに子供に手を上げてしまう父親の元で育ちました。
家を出た後、居場所を求め各地を転々とし
ボストンから一時間ほど北へ行った
ニューベリーポートという町に落ち着きます。
そこで町の政治家や警察官、ビジネス界の汚職を
暴く事をメインとした新聞を作り始めました。
多くの敵を作りましたが町の住民からは支持を得ていました。
独身の彼はストレス満載ではありながら
気ままでスリルがある日々を楽しんでいました。
ある日ひょんなことから高齢のミニチュアシュナウザー「マックス」を保護することになります。
トムさんはどこへ行くにもマックスを連れて行ったので
マックスはすぐに町の人気者になりました。
２人は愛してくれる家族のない似た者同士でした。
マックスはトムさんの心にあった埋められない空虚を埋めてくれる
かけがえのない存在となっていきました。
しかし高齢であったマックスは一年半後に亡くなってしまいます。
トムさんはマックスに似た子を必死に探し「アティカス」に出会う事になります。
アティカスが２歳になったころ兄弟から誘われ小さい頃家族で行った山に行きました。
そこで普段怒りと悲しみの感情しか見せなかった父親が
山では穏やかで少年の様に幸せそうだった事など
忘れていた色々な過去の思い出が蘇ってきました。
そして黙々と山を登り頂上で岩に座り静かに景色を眺めるアティカスを見て
毎日の忙しさの中で忘れていた
何か大切なものを見つけた様な気持ちになりました。
その日からトムさんとアティカスは毎週の様に山へ通う様になりました。
そして２人はニューハンプシャーにある
ホワイトマウンテンの４８峰を冬に制覇するという
曲芸ともいえるチェレンジに挑むことになったのです。
（頂上でブッダの様に岩に座り景色を眺めるアティカス）
笑いと涙、冒険と愛の物語。
登山や自然そして犬好きな人、 幸せでない子供時代を持った人
忙しさの中で自分を見失ってしまった人など沢山の人の心に響く
素敵な本だと思います。
時間がある時に是非読んでみて頂きたい一冊です。
冒険、雪山の登山などというと、逞しい若者と黒ラブ、ハスキーといった大型犬の
コンビがしっくりいくと思いますが
太っちょの中年男性と小さな犬というデコボココンビ（失礼
）という所も
なんとも微笑ましいです。
勇敢に山を登るアティカスの動画をみる度に
私も何時か登山に挑戦してみたいな、
出来ればホワイトマウンテンにも行ってみたいな～なんて思ったりします。
（最後に行った登山は小学校の遠足ですが。。。）
次回はトムさんの３匹目の犬「ウィル」のお話
「ウィルの赤いコート～再び生きる事を選んだ老犬」 を紹介したいと思います。
アティカスが１０歳になった頃のある日
１５歳のミニチュアシュナウザーが保護主を必要としているのを
フェイスブックで見たトムさんは
彼に静かな最期の場を与えてあげようと保護することにしました。
しかし「穏やかで他の犬とも仲良く出来る」と書いてあったにもかかわらず
ウィルはトイレの躾も出来ていないとんでもない噛み付き犬だったのです！
トムさんがビーガンとなった経過もチラッと書かれています。
お楽しみに
（画像はグーグルから拝借しました。）