2020年、令和最初の中学受験。
○○○○という老舗大手塾の実績がとにかく悪かった。
これは中学受験の準備を「正しく」させてあげられなかったからとしか言えない。
原因は指導力の低下なのか、分析力の低下なのか、あるいは新傾向に対応できていないからなのか。事の真偽は当事者ではないのでわからない。
が、○○○○からの転入室生を指導していて、一つ言えることは「わかりやすい」と「易しい」を履き違えているのではないかということ。
指導レベルを下げてしまえば、生徒にとっては「わかりやすい」であろうと思う。
授業が「わかる」のだから、「退室防止」には役立つだろう。
だが、その「わかりやすい」は「合格」に繋がっているのだろうか?
答えは、今年の結果が如実に示している。
卒業生60名に対して、早稲田1、海城1。
その他の実績は『これが・・・あの往年の○○○○?』と疑うような実績。
卒業生が60名もいたら、10名、いや本当に最悪でも8名は御三家レベルに入れないといくら何でも不味いのではないか?もはや大手進学塾とは呼べないのではないだろうか?(最低でも1/6は御三家か同レベルの学校に合格させるのが大手進学塾であると、僕は常々思っている)
進学塾は学習塾とは違う。だから、退室防止に奔走するよりも、「頑張った子どもたちが報われる」受験レベルに対応しながらも、子どもたちの「将来の糧」となるような指導を展開していて欲しい。
「おまえのところも無料をしているじゃないか!」
なんていう声が聞こえてきそうです。
理由1 学習サイクルと学習法に慣れるための期間だから。
4教科で転塾してきた子の場合、2ヶ月という期間は塾での学習サイクルになれるための期間です。
単科なら然程問題にならないのですが、4教科となるとこの2ヶ月は今までの塾とは勝手が違うので、学習効率はあまり良くない時期になります。学習効率が悪い以上、授業料を頂戴するわけにはいかないと僕は考えています。
理由2 転塾に伴う費用負担を軽減するため。
授業料そのものは無料でも、入塾金、テキスト代、維持費などは必要となります。それらが通常の授業料と同時にかかってしまうと、費用負担が大きくなりすぎてしまいます。
そこで当教室では4教科で転塾される方には2ヶ月間は通常授業の半額以下で済むように配慮しています。
「懐が多少痛む」くらいの方が本気になってもらえるから。
唐突ですが、僕の身内にこんな残念な子がいます。彼女はいわゆる優等生だったそうです。小学生の頃は浜学園のSクラスに在籍し、予備校も特待生で授業料免除だったそうです。しかし、そのお蔭で「タダ」だから本気になれず、結果学歴としては誇れる学校には入れなかったたそうです。(;´д`)トホホ
反対の事例もあります。実は、昨年までは6年生は「10万円+税」という授業料の設定でした。昨年の卒業生のお父さんも「さすがにこれだけ払うとなると、それなりのところに入ってもらわなきゃならないと思って、これまでは妻に押し付けてばかりでしたけど、私も本気になりました。」と家族で一丸となって受験に挑んでくださって、見事に合格をいただけました。
「無料より欲しいのは合格」まとめ
中学受験は一生に一度。
受験に直接出題される内容を学ぶ期間は、4年生からの3年間。
易しい問題に慣れてしまう、間違った受験指導に無料(タダ)だからと、1年も浪費している時間は厭うべきです。