この間久しぶりに

紀伊国屋書店梅田本店

(わたしにとってはディズニーランドキラキラ

に寄れる機会がありまして、

ぐるぐる巡回しながら

気になった本をまとめ買いしましたニヤリ

 

 

ここのところ

Amazonの便利さを

享受しまくりだったので

書店に行くと

気分が違っていいですねー!!

 

 

文庫本コーナーで

目を引いたのがこちら。

伊坂幸太郎さんのサブマリンです。

 

 

 

 

 

わたしはフリーランスで

相談業をやってまして、

その中の一つが『非行相談』です。

 

 

よく聞かれる質問の第一位が

「彩さんは危険な目に遭ったりしないの?」

なんですが、

質問される度に

フラットな情報の啓発が

まだまだだなあと反省します汗

 

 

不登校や発達障害に関するサポートは

「素晴らしいね」で、

非行に関するサポートは

「こわくないの?」

この違いに首を傾げたことが

何度かあるんですが。

 

 

わたしは大学生の頃に

ボランティアで

不登校の子の家庭訪問に行って

カッターナイフを

向けられたこともありますし、

(大人のエゴで勝手に

家庭訪問しちゃったんだよね。

あの時の少年、ごめんね)

 

 

いわゆる非行少年と

一緒にホットケーキを焼いたり、

何も言わずに重い荷物を

代わりに持ってもらった経験もしています。

 

 

どちらも同じ、14歳の子でした。

 

 

サポートを必要とする内容が違う。

ただそれだけです。

 

 

そういえば

社会福祉士の国家試験問題でも

わたしが聞き取りした受験生の中で

この問題の正答率があまりに低くて、

愕然としたのを覚えてます。

 

 

第29回の『更生保護』の問題です。

社会福祉振興・試験センターHPより引用

 

 

正解はなんですけどね、

福祉の道を志した人ですら

他の選択肢のどこがおかしいかを

見分けるのが難しいんだなあ、と。

 

 

前提として、自分の人生で

「加害少年が身近にいます」

っていう経験をしてる人は

少ないと思うんですよ。

 

 

でもね、彼らは社会で生きていて。

あなたの家の近所に

住んでいるかもしれないんです。

 

 

それを聞いて

「こわいな」と感じた人へ。

 

 

その恐怖の正体は

「情報がないこと」です。

 

 

法を犯したことで受ける罰はあります。

 

 

でも、彼らが社会で生きていくことを

否定する権利は誰にもないんです。

 

 

これ、言葉にするのがとても難しくて。

 

 

「なんかよくわかんないけど、

わたしは受け入れるの無理!!」

 

 

って思考停止したくなる人ほど、

ぜひ『サブマリン』を

読んでいただきたいなあと思います。

 

 

一瞬で加害者になる怖さ。

 

 

無責任な偏見や批判の怖さ。

 

 

やりきれないストレスが

弱い者に向くときの怖さ。

 

 

フィクションではあるものの

他人事にさせてくれないのは、

登場人物が実在するような人間味が

表現されているからだと思います。

 

 

特に、家庭裁判所調査官の

陣内さんのキャラクターが最高です。

 

 

彼の言動に笑わされ、泣かされ、

最後まで意表を突かれます。

わたしは最後の数ページで

号泣でしたえーん

 

 

これ、ぜひ映画化してほしいなあ。