客観的な合格ラインとの乖離 | 思考と体系の館~行政書士・司法書士 合格応援ブログ~

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伊藤塾行政書士試験科で講師をしている平林勉のブログ。合格後資格を通してどのような生き方があるのかを日々模索中!
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気が付けば、6月に突入です。

今年は、挑戦することが多すぎるのか、ちょっと時が進むのが…遅いような早いような。

 

何事も、回し始める時が、一番エネルギーが必要です。

だからこそ、徐々にやっていこうという気持ちでいくよりも、少々無理してでもやりまくってやる。というような精神の方が重要なんですね。

 

それはさておき。

 

ここ数か月のご相談内容が、驚くほど共通していることがあったのでちょっとコメントしておきます。

 

なお、以下の記載は、読む方の状況や環境によっては、とても不快な気持ちになる可能性があります。

生意気なことを言うな。偉そうに。というように思う可能性がある方は、読まないことを推奨いたします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その相談内容とは

 

① 合格者のいうような勉強は自分にはできない

② 解法手順は理解できたけれども、そんなことをやっている余裕はないので、もっと上手いやり方を教えて欲しい

③ 思うように進まないから、やらなくて良いものを教えて欲しい

 

というものです。

(こんな直接的な相談というわけではありませんが、近いことは相談されていると思います。例の如く、特定の誰かを指しているわけではありません。あくまでも、一般論です。念のため。)

 

これらの相談に共通することは、ずばり「客観的な合格ライン」という理解に問題がある。というところです。

 

行政書士試験の合格に必要な学習を、端的に定義づけするならば、どうなるでしょうか。

「合格者の大多数が採用した方法論と学習量をこなすこと」ですよね。合格した人と同じことをやれば、同じ結果が得られるということです。

 

とすれば、まず①の相談は論外です。合格者の勉強法は自分には出来ないというのであれば、合格という結果を得ることは100%不可能です。同じことが出来ない以上、同じ結果を得られることはまずないからです。

気合が足りないだけであれば、気合を入れる必要があるでしょう。

環境が許さないということであれば、その環境の中で合格した人がいないかを確認した上で、もし、そのケースがあるならば、徹底的にそれに従う必要があります。

(ここは、ぜひ相談してみてください。お陰様で、大体の環境の中で合格した方を自分は知っています。妊娠・出産と被った方、介護をしながらの方、仕事が忙しすぎて学習時間が取りにくい方etc…)

 

②、③について。これは、例えるならば、プールで泳ぐ方法と訓練の仕方は分かったけれど、実際に水に入って泳ぐのは大変だし、疲れる。時間もかかるし、やりたくないから、もっと簡単で疲れない方法を教えてください。

というものになると思います。極論を言えば、水に入りたくないし、泳ぐ練習もしたくないのだけれど、ドーバー海峡を横断してみたいです。どうやったら、泳いでいけるか教えてください。と言っているのと同じです。

それは、さすがに極論だよ。そんなのおかしい。

 

本当にそうでしょうか。

問題を解く思考過程は、なんとなく分かった。だけど、その思考過程をきちんと踏めるようにするのは、すごく大変だ。だから、その訓練をせずに問題が解けるようになりたいです。どうしたらいいですか。

 

同じことになっている気がしませんか。

 

個人的には、この試験はここがポイントだと思います。

そうです。大多数の受験生は、こういった大変な勉強をしたくないのです。(自分を含め、人間なんてそんなものです。基本的に、人間は楽なことをし続けたい生き物ですから。イチローのストイックさがある意味異常です。)

 

すると、どうなるか。合格率がすごく低くなる。だから、90%近くの受験生は落ちる。

大変な勉強でも、それが客観的な合格ラインならば、やるしかない。そう思った方だけが合格する。だから、合格率は10%程度になる。そんなイメージです。

 

合格するためには、どうしたら良いのか分からない。

この悩みは、本当に一部の受験生しか持ってはいけない悩みです。

(例えば、去年170点台で不合格になっている方。一般知識等の基準点「だけ」のせいで落ちた方。おそらく上記の「大変な勉強」はもうやっています。しかも、かなりの精密さで。だから、これ以上どうしたら良いのか分からなくなるのだと思います。ここは、個別に相談しながらいくしかないです。大丈夫。そこまで来ているならば、絶対に合格できます。)

 

こういった悩みの根本は、「合格するためにやらないといけないことは分かっている。けれど、それは大変だからやりたくない。何かもっと簡単で楽な方法はないだろうか。」という人間の「楽をしたい欲求」にあるのだと、自分は思います。

(本当にそうだ…書きながら、自分を殴ってやりたいくらい思い当たる節があるな…自分への戒めも込めて。)

 

当たり前すぎることをもう一度確認させて頂きます。

 

客観的な合格ラインは、多くの合格者の存在のおかげで、「明確に」示されています。

 

そして、そのラインを突破するための方法論も、「明確に」示されています。

 

後は、それをやるか否か。いえ、やる気合いがあるか否か。

 

ここだけだと思います。