マンガの海賊版サイトは作者の〝命がけの仕事〟をタダ食いしている | 八丁堀のオッサン「同時代をポップに『切り裂く』」ブログ

マンガの海賊版サイトは作者の〝命がけの仕事〟をタダ食いしている

 マンガなどがタダで読める海賊版サイトの対策を話し合う政府の検討会議が、ブロッキング(接続遮断)をめぐって迷走しています。法制化について、通信の秘密を侵すという棚上げ派と、対策として有効という賛成派の間の溝が深く、報告書がまとまらない事態といいます。

 問題のサイトによる被害は数千億円に達するといいますから、漫画家や出版社にとっては手痛いでしょう。

 漫画の「神様」とも呼ばれた手塚治虫さんは、アイデアの湧き出し方が尋常ではなかったといいます。その仕事ぶりは超人的で、次号のストーリーや新連載の内容を詰める際には常に複数の案を提示していたそうです。しかも、寸刻を争う中でも創造の泉を枯らさず、睡眠を極限まで削ってペンを握ったプロ中のプロだったといいます。

 ときには助手らに「仕事に命かけてください!」と迫ったそうです。もちろん、自身も命がけでした。

 この点、海賊版サイトは作者の〝命がけの仕事〟をタダ取りしています。少しは、漫画製作の現場の修羅場を知ったほうがいいでしょう。