PS2/三國志戦記/コーエー | 読んだり観たり聴いたりしたもの

PS2/三國志戦記/コーエー

少し前になるが、先週月曜にクリア。

魏呉蜀編をそれぞれ1周ずつプレイしてひとまず終了。プレイ時間は、対戦も含めれば約100時間弱だろう。

 

本作の特徴として、戦略の決定により分岐するシナリオがある。君主や武将などの生死や展開がかなり変化し、ムービーでも演出してくれる。そして選んだ筋道によって最終的に5つほどのエンドを迎えるが、トゥルーからバッドまで揃っている気配である。3編とも最上位のエンドは達成できなかったみたいだが、このルート図はクリア後にいつでも参照できるので、分岐点を見ながらやり込めば希望のエンドを達成できるようになっている。

 

折角面白かったゲームでもあるし、もう少しやリ込んでも良かった。

しかし、既に2が出ているのなら、そちらに行ってみようということにした。もしも2が改悪されていて面白く無ければ、また1に戻ってきて遊べば良いし、2がより良くなっているならそちらでやり込めば良い。

そんなわけで、早速購入して既にプレイ開始済みだ。

 

と言うわけで、本作をプレイした印象をだらだらメモっておこう。


プレイ開始のエントリでも少し書いたが、本作は、コーエーお家芸の歴史戦略シミュレーションではない。そのテイストはあるが、基本は戦術級シミュレーション、もっと平たく言えば詰め将棋パズルといった方が近い。そしてこれがめっぽう面白い。
最大の魅力は、やはり戦法の連鎖である。自分が考えた通りに連鎖が繋がって大打撃をたたき出した時の爽快感は格別である。繋がると思った連鎖が勘違いで繋がらなかった時や、折角組み上げた大連鎖の発動前に敵がひょいと動いてしまった時などのガッカリ感も格別だが。

これは本作の面白さでもあり短所でもあるが、題材とする三國志にはそぐわないタイプの攻略法が存在する。

まず、本作では戦法を連続でたたき込む連鎖が基本である。通常攻撃では数百程度の撃破数、単発の戦法でも千二千がせいぜいだが、連鎖が進むと数千、1万、2万、5万と撃破数がインフレする。なので、連鎖できるように敵を囲むのがその前提条件となる訳だ。
ただし、そんなに大連鎖を狙って組まなくても、3連鎖を二回当てれば大概の武将は倒せるだろう。
そこで威力を発揮するのが、挑発と陥穽だ。これらは条件さえあっていれば、マップの端からだろうと一瞬で敵武将を自分の前のマスまでおびき出す。森は1歩ずつしか進めず、川では一旦停止する本作の移動コストシステムを全く無視し、ただチョット罵倒されて怒ったからという理由で、野を越え山を越え、一瞬で移動してしまうのだ。敵陣深くに軍団を構える敵総大将であっても、障害物を避けた、針に糸を通すかのような呼び寄せ経路を見いだせば、シロアリ塚に藁を突っ込んでシロアリを釣る野猿の如く、ラスボスを一本釣りできるのだ。
もし敵総大将の前に敵武将が守りに入っても、挑発(陥穽)+虚報集結の合わせ技で釣ることも可能だ。
敵陣深くから一瞬で自陣に連れ込まれ袋だたきを受けて撃破された敵総大将は、きっと、何が起こったか分からないうちに昇天したことだろう。

これほど、引っ張り系戦法は強い。そして本作の戦闘では、総大将の撃破をその勝利条件とする。敵と自軍の配置、そしてマップ地形さえ条件を満たせば、開始1ターン撃破は全く難しくないし、条件が多少不整合でも、数ターンかけてそれらを調整して撃破すれば良いだけだ。

よって、キャラが弱く、上記の引っ張り技を持ってないシナリオ序盤と、引っ張り技を持った武将がザクザクの後半ではまったく異なるゲームの様相を呈するのが本作である。後半は本当にパズルゲームである。ただ敵総大将を倒すだけでは自軍の武将が成長しないので、やむなく他の敵武将も撃破するか…、とそんな流れである。

ゲームの総合バランスを考えるなら、引っ張り系の戦法は、その射程距離を短めに制限すべきだったろう。

つぎに、使い放題系能力の強力さ。
基本的に戦法は使いきりで、1度の合戦中、1回使ったら消費される。敵武将の撃破や工作兵の回復コマンドなどで回復することがあるが、回復の発生頻度は低い。
しかし、戦法を使っても減らずに何回でも使えるという能力を持つ武将がいる。これらの能力は戦意80以上で発動する。
よって、通常の戦術は、まず兵糧庫や激励系戦法などで戦意を上げ、使い放題を発動してから敵陣に突っ込む、という流れとなるし、常に活躍する武将、また育てたいと思う武将は、こうした使い放題系の能力を持つ武将となる。

こうして、引っ張り系の戦法を含む使い放題系のエース武将が数名いれば、敵が何人いようが、次々と引っ張って個別撃破してゆけるのだ。
ひと言でいえば大味である。ただ、全く面白く無いと言う事は決して無い。なぜなら、むしろそうした環境下で、さて如何に大連鎖を組むか、というようなチャレンジを行うことも楽しいからだ。

条件が揃えば大味。しかし逆に言えば、条件が揃わないと結構シビア、と言う事でもある。
特に劉備の蜀編の序盤は、結構苦戦を強いられる。武将も戦法も全く揃っていないからだ。史実通り劉備の苦渋を追体験できるわけであるが、悠々とプレイ可能な曹操の魏編との難易度の乖離がちょっと大きすぎるような気がしてならない。しかし、一般人の三國志知識的にも、リストの並び的にも、多くの人は蜀編から始めてしまうのでは無いかと若干不安がある。

連鎖で大打撃して敵将を撃破すると、捕縛できる場合がある。本家三國志では武将には忠誠度のパラメータがあるが本作には無い。つまり、どうにかして捕まえてさえしまえば、次の戦場に早速出して元の主君を討たせることも全く問題ないのだ。ただし戦意が低いと工作兵による裏切り工作に合う可能性はあるが。
ゲームに十分慣れ切った呉編の終盤、攻め寄せる曹操の配下を片端から捕縛してゆくことで、魏軍がみるみる縮小していく様は何とも哀愁を感じさせた。

本作で在野武将をスカウトするには、設定された友好武将がアプローチしないと反応してくれない。どんなに徳が高いカリスマ君主が三顧の礼を尽くしても、友人設定されてないと一切来てくれないのだ。よって、ゲットしたい武将がいる場合、配下にその友達がいないか探し、いなければその友達の友達がいないか探し、いなければ友達の友達の友達の…、とテレホンショッキングのようなことを行わなければならい。そしてその度に使者を立てて数ターンかけて派遣して、という手間が掛かるので、いざ鯛が釣れた時には喜びもひとしおだ。

全体マップ上での軍団や武将の移動もミステリアスだ。中国本土を網の目のように網羅する城塞都市で表現した本作では、軍団は1ターン4拠点、使者は6拠点を移動できる。遠征するには時間が掛かるということだ。一方で軍団の新規編成も使者の任命も本拠地でしか行えないし、一旦解散した軍団の所属武将は皆一瞬で本拠地へ戻ってしまう。大軍団を遠方へ派遣しようとすればその輸送手順に熟慮が必要という事だ。しかし、これには抜け道がある。軍団を解散してしまうと皆本拠に戻ってしまうが、武将の入れ替え編成は、その場で一瞬で行えるからだ。つまり、プレースホルダとして一人軍団をダミーで派遣しておいて、いざ、作戦と軍団編成が決まった後、件の軍を編成し直して、軍団長始め軍師も構成員もガラッと入れ替えるのだ。拠点からダミー軍団までどれほど離れていようと、武将達は一瞬で移動できる。

以上のような点がリアルに考えると奇妙なポイントだろうか。
ただ、ゲーム内の表現としてはまあ許容範囲だし、面白さという意味では、それがテイストという事で全く問題ないだろう。

音楽が生演奏で凝っていた。割と好みの感じである。サントラは無いようなので残念。
本作は実は結構演出も凝っていて素晴らしいのだ。戦法連鎖中に必殺が出る時など実に格好いい。

そうそう、忘れず書いておかねば。
このゲームには、ランダム生成バトルでの二人対戦モードもある。易々と引っ張りワザに引っかかるようなお馬鹿なCPUと違って、人間なら軍師が一歩動いただけで作戦の気配を読まれてしまう。実に気の抜けない真剣勝負が楽しめる。その代わりかなり時間が掛かる。先日も対戦して楽しかったのだが、3時間半の真剣勝負に二人とも精も根も尽き果て、夕食はもうピザでも取るか、となったほどである。でもまたやりたいな。

残念な点もいくつか書いておく。

まず、UIがこなれてない点。例えば、使者の移動先を選択する時に在野武将が見られない、とか。戦場で□ボタンを押した時に詳細情報が表示されなくなるバグもある。あと、リセットしないとタイトルメニューに戻れない。撃破記録を見たい時とかに不便。そうそう、10連撃最大99999カンスト攻撃で合計28万の撃破数が最高記録である。

つぎに、弱小武将の使い道が無い点。

あと、戦場での視点がやや寄りすぎな点。アナログスティックで引いてもまたすぐデフォルトに戻ってしまう。

そんなところかな。どれも核心の面白さに比べれば些細な点であるが。
 

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