先週読んだ漫画 14/08/03-08/09 | 読んだり観たり聴いたりしたもの

先週読んだ漫画 14/08/03-08/09

●綿の国星 文庫版 1-3巻/大島弓子

勉強熱心な妻が職場で拾った本。昔の著名な大御所。作品は読んだ事は無かった。で、結構お勧めらしいので読んでみた。表紙の女の子は、主人公の諏訪野チビ子という子猫である。子猫とそれを取り巻く家族や人間達、そして猫社会などの、いわば良くある猫漫画であろう。が、最大の特徴は、このキャラ絵。この漫画では、猫は皆人間風に描いてあるのだ。頭に耳があってしっぽが生えている以外は、普通の人間が普通に服を着て二本足で歩いている。これは(多分)チビの視点であり、中に登場する人間達や猫たちには、猫は普通に猫に見えている訳である。なぜこのような表現をとっているのか。それは、チビには人間になりたい、という願いがあったためである。人間には二種類あって、最初から人間として生まれてきたものと、最初は猫に産まれ、その後成長して人間になったものがいる。そうチビは信じていた。人間になって、自分を拾ってかまってくれた時夫とずっと一緒にいたいのだ。チビ(そして他の猫たち)には、人間の言葉は全て分かっている。しかしチビの言葉は、人間には通じない。こうした少し不思議な表現世界で語られる猫と人間の日常は、その視点故に、極めつきのファンタジーとなるのである。特に素晴らしいのは、チビが紡ぐ言葉の数々だ。ただし、ほのぼのばかりでは無い。冷徹で悲惨な現実が、形而上の難解な命題が、そのままに描かれることも多い。その重心位置があってこそのファンタジーの飛翔なのである。
次巻4巻で最終との事。楽しみであり残念であり。
ちなみに、この著者の事を、藤田弓子とずっと間違えて覚えていた。


●ナルト 51巻/岸本斉史

ナルトへの突然のサクラの告白。ナルトを解放し、そしてサスケを自身の手で殺す事。それがサクラの真意だった。どれほど無謀であってもそれが彼女なりのケジメなのである。そのサスケはダンゾウと死闘を繰り広げ、ついにその復讐の第一歩を果たす。一足遅れで現場に到着したサクラとカカシが見たものは、仲間の犠牲すら躊躇しない、闇に取り憑かれ変わり果てた悪鬼そのものであった。かつての師とかつての仲間は、サスケを止める事ができるのか。そして次代の火影の座は誰が担うのか。
もういい、もういやだと読者が投げ出しそうなほどに執拗に描かれる、復讐という、救いの無い悲しみ。ナルトは寝込み、サクラは命を賭し、カカシは苦悩する。きれい事では終わらない、折り合いのつかなさが現実だ。誰が悪でも無い。誰が正義でも無い。ダンゾウの回想シーンでは、彼の正義も描かれる。彼の考えた正義に沿って木ノ葉を守るため、彼は愚直にその任務を果たそうとした忍に過ぎなかった。
ますます盛り上がってきて目が離せないね。次巻楽しみ。

●パタリロ! 35巻/魔夜峰央

この巻は読んだ事があった。5本の内容はまずまずかな。ある惨劇の四コマはなかなか。
次巻に期待。