僕たちのゲーム史/さわやか | 読んだり観たり聴いたりしたもの

僕たちのゲーム史/さわやか

色物めいたペンネームと、投げ出したかのようなB級臭い組版のせいで、えらく損をしていると思った。
内容はその実、非常に堅い論考。
多数の媒体からの記録と膨大なゲーム体験から得られたインスピレーションを、幅広い視点をもって個人の趣味嗜好からキチンと昇華させる事で、日本におけるゲームを取り巻く世相の変遷をうまく分析している。
単に発売やイベントの年表を並べるのでは無く、歴史の流れの意味を考える本。
「ボタンを押すと反応するもの」というゲームの定義から始まって、「物語」と「視点」、そして「コミュニケーション」を軸に、ゲーム史のうねりの変遷をたどる。
ゲームをしない人には気づかない、ゲーム上でのほんの些細な差異。それがいかにゲームという遊びの内容を峻別し、命運を分けるか、という点をキチンと理解して書いているので、読んでいて腑に落ちる。

さわやか
僕たちのゲーム史