銀色の愛ふたたび/タニス・リー/井辻朱美
以前、末次由紀のシルバーに触発されて読んだ、タニス・リーの銀色の恋人の続編である。
もし、前作にメロメロになった若人なら、この本は、まだ読まない方が良い。
前作のシルヴァーとジェーンのその後も描かれるが、それは決して、上記の読者タイプの多くが望むような描かれ方では無いからだ。そのそも作者自身、前作より二十数年経ってからこの話をようやく書いたという。人は変わる。推して知るべしだ。
だが、非難しているのでは無い。この本は、決して悪い本ではない。若い人の無邪気な願いを打ち砕くものであっても、そこに真理の価値が無いとは言えないだろう。
前作ラストで回収され壊され「死亡」したシルヴァー。今作では、よみがえった彼(ヴァーリスと名乗る)には、シルヴァーの記憶が全てあり、シルヴァーそのものの外観を復刻したものの、もはや彼はシルヴァーでは無かった。彼の「魂」はそこには無かったのだ。ヴァーリスは再開したジェーンをはねのけ、今作のヒロイン、ローレンと恋に落ちる。
ロボットとの融合により、人間は、人間以上の存在になる、というSFテーマに、魂の実在、というかび臭いトッピングをしたお話である。相変わらずの告白体だが、慣れたためか、ローレンの性格故か、割合読みやすい。
人間以上の存在、というテーマは嫌いじゃ無いが、それ以外の部分は、特に可も不可もなくか。終盤、ほんのりと示される、魂の生まれ変わりによる、ジェーンとシルヴァーの邂逅の予兆。しかし、やっぱ、ある程度年取らないと、こういう思わせぶりだけでは満足できないだろうね。
と言う事で、前作ファンの若人は20年後に読もう。
タニス・リー/井辻朱美
銀色の愛ふたたび
もし、前作にメロメロになった若人なら、この本は、まだ読まない方が良い。
前作のシルヴァーとジェーンのその後も描かれるが、それは決して、上記の読者タイプの多くが望むような描かれ方では無いからだ。そのそも作者自身、前作より二十数年経ってからこの話をようやく書いたという。人は変わる。推して知るべしだ。
だが、非難しているのでは無い。この本は、決して悪い本ではない。若い人の無邪気な願いを打ち砕くものであっても、そこに真理の価値が無いとは言えないだろう。
前作ラストで回収され壊され「死亡」したシルヴァー。今作では、よみがえった彼(ヴァーリスと名乗る)には、シルヴァーの記憶が全てあり、シルヴァーそのものの外観を復刻したものの、もはや彼はシルヴァーでは無かった。彼の「魂」はそこには無かったのだ。ヴァーリスは再開したジェーンをはねのけ、今作のヒロイン、ローレンと恋に落ちる。
ロボットとの融合により、人間は、人間以上の存在になる、というSFテーマに、魂の実在、というかび臭いトッピングをしたお話である。相変わらずの告白体だが、慣れたためか、ローレンの性格故か、割合読みやすい。
人間以上の存在、というテーマは嫌いじゃ無いが、それ以外の部分は、特に可も不可もなくか。終盤、ほんのりと示される、魂の生まれ変わりによる、ジェーンとシルヴァーの邂逅の予兆。しかし、やっぱ、ある程度年取らないと、こういう思わせぶりだけでは満足できないだろうね。
と言う事で、前作ファンの若人は20年後に読もう。