Xbox360/シュタインズ・ゲート 比翼恋理のだーりん/5pb. | 読んだり観たり聴いたりしたもの

Xbox360/シュタインズ・ゲート 比翼恋理のだーりん/5pb.

と言う事で、シュタインズ・ゲート のファンディスクをコンプリートでクリア。
約38時間。本編のエントリで読むのがゆっくりと書いたのを見て、今回は妻がいそいそと読んでくれたため割合サクサクと進んだ。もっとも、ボリュームも本編の半分ぐらいだろうか。ファンディスクという事もあり肩の力を抜いて楽しめたと思う。

早速感想を。例によってネタバレなので未プレイの場合は読まない事。

比翼連理をもじったタイトルといかにもなパケ絵から、内容にエロス要素の増大を訝る向きもあるかも知れないが、全くそんな事はない。むしろ、ライト過ぎるなあと思った程で、妻と一緒にプレイしていても気まずいシーンもタイトルムービー以外は特に無かった。本編のシリアス急展開みたいな要素を求める人には向かないが、本編前半のラボメン同士のほのぼの交流やライトなラブコメ展開を期待する向きにはうってつけだろう。

キャラを掘り下げるタイプのファンディスクである。オカリンがデタラメに送りまくったDメールによって本編とは全く異なる世界線(というかアトラクタフィールド)に分岐した後、という設定のようで、本編とは全く別の前提条件でのお話となっている。
例えば、2036年のSERNによるディストピアは無くなっていたり、ゆえに鈴羽と紅莉栖が仲良くなっていたり、萌郁とミスターブラウンに親しい交流があったり、8月13日にまゆりが死んでしまう運命の収束が回避されていたりする。タイムリープマシンの開発は実現せず、Dメール実験さえ凍結されるなど、シナリオのルート分岐を除いては過去改変というフィーチャーを活用する事もほぼない。シナリオ構造としては基本ルート+分岐点での各キャラルートへの一斉分岐という熊手のようなタイプ。各ルートとの整合性や本編との整合性などはあまり厳密に考慮されていないと思われるので、そこはまあ、あくまでファンディスクというスタンスで楽しむものだろう。
ただ、本編であんなに苦労した、まゆりの死と紅莉栖の喪失のジレンマを、こんなに簡単に回避できてしまう抜け道がDメールで簡単に実現し得たのか…、という徒労感は若干否めない。じゃあ、むしろこっちがトゥルーエンドでも良いんじゃないのか?あの苦労は何だったんだ…という気がしてきてしまう程だ。特にまゆりファンにとっては「だーりん」のまゆりルートこそが本編を含めた物語の真エンドで間違いないだろう。

紅莉栖、まゆり、萌郁、鈴羽、フェイリス、るかの6ヒロイン(?)毎のルートが用意されており、特に本編で冷遇されていた萌郁のファンなどは満喫できるのでは。本ヒロインという事で本編で十分に描かれているから、と言う理由だろうが、ダーリンでのデフォルートとなっている紅莉栖ルートは結構淡泊だ。助手ファンはあまり期待しない方が良いだろう。ただし、どのキャラもそうだが、キャラを掘り下げるという観点からは、別キャラルートであってもラボメンそれぞれの個性が発揮される描写が多く、その点は満足できるだろう。
そして上記で書いたように、まゆりルートは他キャラルートの約1,5倍ほどのボリューム感と別格扱いだ。真エンドルートや、ダルルートはない。
どのルートも良かったが、敢えて順に挙げれば、まゆり、萌郁、るか、紅莉栖、鈴羽、フェイリス、という所か。キャラの新たな一面を見せる、と言う意味ではフェイリスや鈴羽は新味が薄かったかと。ただし、メイクイーンでの地獄メイドなど、シチュエーションとしては素晴らしかったと思う。
まゆりルートでのまゆしぃの秘めた想いには涙が溢れた。るかの純朴で強い意志にも打たれたし、幸せに向かって歩み始めた萌郁を見守る安堵感は格別だった。

システムブラッシュアップは素晴らしい。ADVのフレームワークが一新した感ありで、表現力が増していた。操作の細かい部分も手が入っており、例えばチャ プター頭でのオートセーブから始めた時にオートセーブしないとか、きちんと直してあって感心した。また新導入のメールリスト。これまでにゲットした全メールが一覧でき便利すぎる。実績回収がかなり楽になるだろう。
ただし、ゲーム性については、本編よりさらに減った。だが、まあ、問題無いだろう。

作品としてのポジションを考えればそうそう目くじらを立てるものではないという気もするが、相変わらずの、大量の誤字脱字には苦笑。校正はやってないよね、やっぱり。今回は妻の方が沢山見つけていたようだ。

それは、まあ、いい加減慣れたというか諦めの境地であるが、それ以上に、ライターが変わった事による違和感がかなりあった。「オカリン、オカリーン」みたいな、表現の非常に微妙な部分でいちいち「なぜ伸ばす。そうじゃないだろ」などと引っかかる感じが多々あり、とうとう最後まで馴染めなかった。ただし、この辺は、気にならない人は全く気にならないだろう。そして、やたらと持って回った言い回しを多用して、そのくせ表現力がイマイチという、本編に比べ、レベル2つぐらい文章力の低いライターであったと思う。ファンディスクだから予算をケチったのかも。

オープニングムービーで水着で登場するキャラ達のCGを見れば、誰でも、ああ、今作では海水浴かプールのシナリオがあるんだな、という事は当然期待するだろう。実際、まゆりルートにてラボメンでプールに行く事になるのだが、残念なのは、るか萌郁鈴羽の3人は用事があって行けない、という展開だ。にもかかわらず、オープニングでは、それぞれの水着カットが入っているのはどういう事だ。しかも鈴羽CGはクリア特典でライブラリに追加されるが、萌郁とるかはCGもない。OP初見で、るかの水着カットの一瞬を見逃さず、おお、とシナリオを期待していたるかファンの落胆や如何に。

あと、音声バランスが若干おかしい。まゆりの声が小さすぎるのだ。何だか元気がないように感じてしまう。これは、まゆりルートでの伏線という事なのか、それともエンジニアのミスか。

と言う事で、ファンディスクとしては、まずますの出来ではないだろうか。4/20の劇場版がますます楽しみになった。もちろん新作ゲームもより興味が募った。取り敢えず、アニメ版をレンタルDVDで観てみる事にしたので、また後日書こう。

5pb.
シュタインズ・ゲート 比翼恋理のだーりん