ちはやふる 9・10巻/末次由紀
9巻は名人戦の後半よりスタート。
一字決まりが28枚あると言いのける周防名人の圧倒的な強さ。そしてその「感じ」のよさ。立ちはだかる天才にモチベーションを失いかけ、うなだれるかるた部メンバー。
しかし、毎日の練習内容をきっちりと記録に残していた机くんは、記録を分析し、千早にも20枚ぐらい一字決まりがあるようだと教えてくれる。どれだけの手間だろう。気づいてくれた、教えてくれた友達に、いつか応えたいと心に刻む千早。
一方の太一は珍しく新からの電話を受ける。名人戦の札を並べ、練習に余念のない新の気迫に触れ、もう一度心を奮い立たせる。かるたで大事なのは「感じ」ではない。相手より速く札を取ること、ただそれだけだ。才能は手に入らなくても、速く取る方法はいくらでも考えられるはず。そう教えてくれた新。自分を気に掛けてくれるライバルを想い、共に名人を目指す意欲が太一の心に灯る。
瑞沢かるた部メンバーは揃って2年となり、新入生の季節となる。新入部5人を勝ち得ないと部室を譲らなくてはならないという事態に、勧誘に力を入れる千早達。千早と太一のルックス作戦で大量の新人勧誘に成功したものの、やる気のあるものは少なかった。しかし、6月にはすぐに高校選手権。やる気のない1年に手を取られ、自分たちの練習が出来ない事を恐れる二年生。しかし、新人育成に最も熱心だったのは意外にも千早だった。去年、高校選手権で倒れた千早。誰よりも悔しい思いをした千早は、この一年、もう一人部員がいれば、そう願い続けてきたのだった。
厳しい指導に脱落者が続出し、最終的に残ったのは、やはり色物の二人だけ。恋に血道を上げ、太一を狙う花野菫と、クセのある性格とプレイスタイルだが強くはなりたいという筑波くん。
一筋縄ではいかず、素直に言うことを聞かない1年二人に振り回されつつも、なんと回り出すかるた部の練習。
太一は自分のことに集中し、千早は周りを見られるように。かなちゃんは専任読手を目指す。
そうしていよいよ迎えた高校選手権東京都予選。日本一を目指す瑞沢は気合いが違う。急遽スミレと筑波くんも試合に出ることとなり、波乱はあったものの順調に勝ち上がる瑞沢。しかし決勝トーナメントで意外な相手に遭遇する。聞いたことのない無名の朋鳴高校。実はその顧問とは、白波会の先輩でホープにして、名人戦挑戦者の坪口さんだったのだ。伝授されたテクニックには一分の隙もない。焦る瑞沢、そして太一。
これまで優勝に縁の薄い太一は、とんでもなく運が悪い男であった。実力的には申し分なくても、たまたま結果が出ないことが続いていた。すると、真面目な性格であればあるほど、運ではなく、実力が足りないと言う思いに取り憑かれてしまう。千早が差し出してくれたタオルが、汗と一緒にその思いをぬぐい去ってくれた。部長としての太一は全体に目を配り、自分の試合に集中し切れてなかった。団体戦は個人戦だよ。原田先生の言葉をうけ、メンバーを信じ、自分の試合だけに集中する太一はようやく勝ちをもぎ取る。
先輩達の真剣な戦いに、心に火を付けられていく1年。
そうして迎えた決勝の相手は、もちろん北央学園。今年から東京都は2校出場できるようになり、全国大会出場は既に決まっているものの、日本一を目指す宿命のライバル達には固唾を呑むほどの緊迫感がみなぎる。…というところで2巻分。
相変わらず読み応えあり。描写が丁寧だ。千早の強欲で真っ直ぐ一本な所も素晴らしい。細かいところも面白い。ヒョロくんと肉まんくんの姉が交際しているとか、意外な展開も。
そしてもちろん、かき回してくれる新入生がいいね。スミレは千早のライバルに鳴りそうな予感。秘めた才能と根性が開花しそう。新人に押されてしまわないよう、かなちゃんと机くんの一皮むける成長譚も是非読みたい。
急遽試合に出ることになったスミレ。初の公式戦で緊張しながらも、千早の戦いぶりなどにあてられ、勝ちたいと思うようになる。必死で覚えようとして、脳の使ってなかった部分にメキメキと血が流れ出す、という描写、最近鬼トレやってるので親近感がわく。
ちはやふるの過去エントリ

末次由紀
ちはやふる 9巻
一字決まりが28枚あると言いのける周防名人の圧倒的な強さ。そしてその「感じ」のよさ。立ちはだかる天才にモチベーションを失いかけ、うなだれるかるた部メンバー。
しかし、毎日の練習内容をきっちりと記録に残していた机くんは、記録を分析し、千早にも20枚ぐらい一字決まりがあるようだと教えてくれる。どれだけの手間だろう。気づいてくれた、教えてくれた友達に、いつか応えたいと心に刻む千早。
一方の太一は珍しく新からの電話を受ける。名人戦の札を並べ、練習に余念のない新の気迫に触れ、もう一度心を奮い立たせる。かるたで大事なのは「感じ」ではない。相手より速く札を取ること、ただそれだけだ。才能は手に入らなくても、速く取る方法はいくらでも考えられるはず。そう教えてくれた新。自分を気に掛けてくれるライバルを想い、共に名人を目指す意欲が太一の心に灯る。
瑞沢かるた部メンバーは揃って2年となり、新入生の季節となる。新入部5人を勝ち得ないと部室を譲らなくてはならないという事態に、勧誘に力を入れる千早達。千早と太一のルックス作戦で大量の新人勧誘に成功したものの、やる気のあるものは少なかった。しかし、6月にはすぐに高校選手権。やる気のない1年に手を取られ、自分たちの練習が出来ない事を恐れる二年生。しかし、新人育成に最も熱心だったのは意外にも千早だった。去年、高校選手権で倒れた千早。誰よりも悔しい思いをした千早は、この一年、もう一人部員がいれば、そう願い続けてきたのだった。
厳しい指導に脱落者が続出し、最終的に残ったのは、やはり色物の二人だけ。恋に血道を上げ、太一を狙う花野菫と、クセのある性格とプレイスタイルだが強くはなりたいという筑波くん。
一筋縄ではいかず、素直に言うことを聞かない1年二人に振り回されつつも、なんと回り出すかるた部の練習。
太一は自分のことに集中し、千早は周りを見られるように。かなちゃんは専任読手を目指す。
そうしていよいよ迎えた高校選手権東京都予選。日本一を目指す瑞沢は気合いが違う。急遽スミレと筑波くんも試合に出ることとなり、波乱はあったものの順調に勝ち上がる瑞沢。しかし決勝トーナメントで意外な相手に遭遇する。聞いたことのない無名の朋鳴高校。実はその顧問とは、白波会の先輩でホープにして、名人戦挑戦者の坪口さんだったのだ。伝授されたテクニックには一分の隙もない。焦る瑞沢、そして太一。
これまで優勝に縁の薄い太一は、とんでもなく運が悪い男であった。実力的には申し分なくても、たまたま結果が出ないことが続いていた。すると、真面目な性格であればあるほど、運ではなく、実力が足りないと言う思いに取り憑かれてしまう。千早が差し出してくれたタオルが、汗と一緒にその思いをぬぐい去ってくれた。部長としての太一は全体に目を配り、自分の試合に集中し切れてなかった。団体戦は個人戦だよ。原田先生の言葉をうけ、メンバーを信じ、自分の試合だけに集中する太一はようやく勝ちをもぎ取る。
先輩達の真剣な戦いに、心に火を付けられていく1年。
そうして迎えた決勝の相手は、もちろん北央学園。今年から東京都は2校出場できるようになり、全国大会出場は既に決まっているものの、日本一を目指す宿命のライバル達には固唾を呑むほどの緊迫感がみなぎる。…というところで2巻分。
相変わらず読み応えあり。描写が丁寧だ。千早の強欲で真っ直ぐ一本な所も素晴らしい。細かいところも面白い。ヒョロくんと肉まんくんの姉が交際しているとか、意外な展開も。
そしてもちろん、かき回してくれる新入生がいいね。スミレは千早のライバルに鳴りそうな予感。秘めた才能と根性が開花しそう。新人に押されてしまわないよう、かなちゃんと机くんの一皮むける成長譚も是非読みたい。
急遽試合に出ることになったスミレ。初の公式戦で緊張しながらも、千早の戦いぶりなどにあてられ、勝ちたいと思うようになる。必死で覚えようとして、脳の使ってなかった部分にメキメキと血が流れ出す、という描写、最近鬼トレやってるので親近感がわく。
ちはやふるの過去エントリ