悪魔とラブソング/桃森ミヨシ
例によって職場ゲットマンガの消化。
これもアタリだった。非常に面白い。
ミッション系お嬢様学校の聖カトリア女子を退学になり、十塚学園高校へ転校してきた、可愛マリアが主人公。
「悪魔」というのはマリアの事である。と言ってもオカルトものではない。
見目麗しい少女マリア。しかし、人並み外れた鋭い勘で他人の本質や言動の意図を掴んでしまい、そして歯に衣着せぬ直言でそれをそのまま直球として投げてしまう。結果として超毒舌。そして人にこびない、おもねらない、虚飾を廃した素直すぎる性格が災いし、周囲との軋轢が絶えなかった。カトリアの退学理由も、真相はまだ不明だが、教師を殴りすぎたため、という不穏なもの。
しかし、マリアは荒んでいる訳ではない。その素晴らしく美しい声で歌う賛美歌のように、その性根は素直で、真っ直ぐに人間を見つめている。マリアは誰も疑わない。偽善もない。彼女は確かめようとしているのだ。人を信じる事で報われる事があるのかどうかを。
人の心を惑わし、心に闇を棲まわせるもの。それを悪魔というなら、マリアは悪魔だった。マリアに本心を言い当てられ、マリアの真っ白すぎる直言に照らされたクラスメートは、自分の汚れを思い知る。日常生活で互いに見ぬふりをしてやり過ごせるはずのシミ。そんなシミで薄汚れた自分自身を、白日の下に晒されてしまうのだ。
「あんたは人を汚れさせる」退学の日に、親友だと信じていた友達から言われた言葉だ。
マリアは悩んでいた。好きで周囲とトラブっている訳ではない。
「にげだしたい 自分がきらい ごめんなさい かわりたい 誰かに好きと 言ってみたい 自分を好きと 言ってみたい 心から」
しかし、同時にもう一つ分かっている事があった。
「あたしは あたしにしか なれないんだ」
転校初日から教師を始めクラス中から問題児とターゲットされ、孤立し、嫌われたマリア。
ただ、同じクラスの神田と目黒の二人の男子生徒だけは、この一風変わった転校生に興味を惹かれ、関係を築こうとする。
一見ラブリーなお調子者で人気者、しかし、人間関係はサバイバルと言い切り、表面的な処世術をマリアに教えようとする神田。逆に、人が嫌いではなく真に優しい心を持っているにもかかわらず、集団が嫌いで目立つ事が嫌いな目黒は、それゆえにマリアの中にある無垢な魂に惹かれてゆく。
マリアも、この二人に影響を受け、少しずつ変わろうとしていた。
一方で、クラスの女子グループによるマリアへのイジメはエスカレートして行き…。と言うようなところ。
甘いものとフリフリの可愛い物が大好きなミッション系美少女が古風な物言いの超毒舌キャラ、というだけで十分に惹き付けられるものがある。コメディとしても面白い。陰惨な人間の憎悪に立ち向かう悪魔は凛々しく応援したくなる。たぶん、マリアの人を信じると言う気持ちが周りに影響を与えていくような物語だろうと思うが、そうして変わってゆく未来を見てみたいと思わせるのだ。もちろん目黒や神田との恋愛関係にも期待大だ。
次巻も非常に楽しみである。

桃森ミヨシ
悪魔とラブソング
これもアタリだった。非常に面白い。
ミッション系お嬢様学校の聖カトリア女子を退学になり、十塚学園高校へ転校してきた、可愛マリアが主人公。
「悪魔」というのはマリアの事である。と言ってもオカルトものではない。
見目麗しい少女マリア。しかし、人並み外れた鋭い勘で他人の本質や言動の意図を掴んでしまい、そして歯に衣着せぬ直言でそれをそのまま直球として投げてしまう。結果として超毒舌。そして人にこびない、おもねらない、虚飾を廃した素直すぎる性格が災いし、周囲との軋轢が絶えなかった。カトリアの退学理由も、真相はまだ不明だが、教師を殴りすぎたため、という不穏なもの。
しかし、マリアは荒んでいる訳ではない。その素晴らしく美しい声で歌う賛美歌のように、その性根は素直で、真っ直ぐに人間を見つめている。マリアは誰も疑わない。偽善もない。彼女は確かめようとしているのだ。人を信じる事で報われる事があるのかどうかを。
人の心を惑わし、心に闇を棲まわせるもの。それを悪魔というなら、マリアは悪魔だった。マリアに本心を言い当てられ、マリアの真っ白すぎる直言に照らされたクラスメートは、自分の汚れを思い知る。日常生活で互いに見ぬふりをしてやり過ごせるはずのシミ。そんなシミで薄汚れた自分自身を、白日の下に晒されてしまうのだ。
「あんたは人を汚れさせる」退学の日に、親友だと信じていた友達から言われた言葉だ。
マリアは悩んでいた。好きで周囲とトラブっている訳ではない。
「にげだしたい 自分がきらい ごめんなさい かわりたい 誰かに好きと 言ってみたい 自分を好きと 言ってみたい 心から」
しかし、同時にもう一つ分かっている事があった。
「あたしは あたしにしか なれないんだ」
転校初日から教師を始めクラス中から問題児とターゲットされ、孤立し、嫌われたマリア。
ただ、同じクラスの神田と目黒の二人の男子生徒だけは、この一風変わった転校生に興味を惹かれ、関係を築こうとする。
一見ラブリーなお調子者で人気者、しかし、人間関係はサバイバルと言い切り、表面的な処世術をマリアに教えようとする神田。逆に、人が嫌いではなく真に優しい心を持っているにもかかわらず、集団が嫌いで目立つ事が嫌いな目黒は、それゆえにマリアの中にある無垢な魂に惹かれてゆく。
マリアも、この二人に影響を受け、少しずつ変わろうとしていた。
一方で、クラスの女子グループによるマリアへのイジメはエスカレートして行き…。と言うようなところ。
甘いものとフリフリの可愛い物が大好きなミッション系美少女が古風な物言いの超毒舌キャラ、というだけで十分に惹き付けられるものがある。コメディとしても面白い。陰惨な人間の憎悪に立ち向かう悪魔は凛々しく応援したくなる。たぶん、マリアの人を信じると言う気持ちが周りに影響を与えていくような物語だろうと思うが、そうして変わってゆく未来を見てみたいと思わせるのだ。もちろん目黒や神田との恋愛関係にも期待大だ。
次巻も非常に楽しみである。