Silver シルバー/末次由紀
例によって職場で拾ってきた本。
スポ根ものかと思ったが、奇しくもアンドロイドもの。時代設定はやや未来。
背は低いがバレーボールの才能に溢れ、オリンピックを真剣に目指す栄進学園1年女子、遠野青葉が主人公。
青葉のクラスメートで、どこか抜けたちょっと変わった奴、と思っていた銀という少年は、実は学園のスポンサーでもある天才工学博士山田教授が開発し、極秘に学園生活を送る精巧なアンドロイドなのであった。
試合中の足の怪我でバレーの夢を奪われた青葉は、球技大会のバレーをきっかけに銀と親しくなり、やがて銀の秘密を知ってしまう。国際規定に引っかからない闇手術でケガの治療をするのと引換に、データを取るために銀と友達関係を続けるよう山田博士から取引を持ちかけられる青葉。
あんなに親密に思っていた銀が「生きていない」事に、激しい生理的嫌悪と戸惑いを感じ、また、バレーへの夢と、国際ルールを犯す事の罪悪感との間に、少女の心は揺れる。
プログラムで動く冷たいロボットと、友達になれるのか?青葉の出した結論は…、という様な話。
非常に面白い。
カラクリオデットが、オデット自身を主人公として、自身が感じる人間との違いをテーマにしているのに対し、こちらは、そういうアンドロイドをパートナーとしてどう捉えるのか、という人間自身の心理にフォーカスしている。
描写も近未来の、わりとリアル指向で、オデットのような本筋上のギャグはない。
人工物の不気味さ、といったポイントを上手く描いている。
粗く言うと、オデットとは和と洋、といった対比の印象かも。視点がかなり西洋的な印象。
若干表情に癖があるが絵も良いし展開も上手い。マンガとしても申し分ないレベル。銀の後悔のシーンはかなりぐっと来た。
という訳で、次巻も楽しみだな~、と思いつつ調べていると意外な事実が判明。
この著者の作品は読んだ事無かったが、なんか見た事のある名前だな~、と思ってはいた。
あの有名な「ちはやふる」の作者であった。そして、うっすら名前を聞いていたのは、数年前のトレース事件の報道でであった。
そうなのである。著者の作品は、制裁として絶版処分。とくに丁度その時連載中だったのが、このシルバーという事で、作品は打ち切り、全2巻で終了の上、絶版。
非常にガッカリである。
打ち切られると分かっている作品をわざわざ入手して読む、というのもどうかということで、続きはたまたま見かける事があれば、という感じか。
しかし、逆に、「ちはやふる」は絶対いつか読もうと心に留めた。
また、あちこちwebを見ていると、この作品は、タニス・リーの銀色の恋人へのオマージュでは?という意見がチラホラあったので、ちょっとそちらを読んでみようかと思った。

末次由紀
Silver シルバー
スポ根ものかと思ったが、奇しくもアンドロイドもの。時代設定はやや未来。
背は低いがバレーボールの才能に溢れ、オリンピックを真剣に目指す栄進学園1年女子、遠野青葉が主人公。
青葉のクラスメートで、どこか抜けたちょっと変わった奴、と思っていた銀という少年は、実は学園のスポンサーでもある天才工学博士山田教授が開発し、極秘に学園生活を送る精巧なアンドロイドなのであった。
試合中の足の怪我でバレーの夢を奪われた青葉は、球技大会のバレーをきっかけに銀と親しくなり、やがて銀の秘密を知ってしまう。国際規定に引っかからない闇手術でケガの治療をするのと引換に、データを取るために銀と友達関係を続けるよう山田博士から取引を持ちかけられる青葉。
あんなに親密に思っていた銀が「生きていない」事に、激しい生理的嫌悪と戸惑いを感じ、また、バレーへの夢と、国際ルールを犯す事の罪悪感との間に、少女の心は揺れる。
プログラムで動く冷たいロボットと、友達になれるのか?青葉の出した結論は…、という様な話。
非常に面白い。
カラクリオデットが、オデット自身を主人公として、自身が感じる人間との違いをテーマにしているのに対し、こちらは、そういうアンドロイドをパートナーとしてどう捉えるのか、という人間自身の心理にフォーカスしている。
描写も近未来の、わりとリアル指向で、オデットのような本筋上のギャグはない。
人工物の不気味さ、といったポイントを上手く描いている。
粗く言うと、オデットとは和と洋、といった対比の印象かも。視点がかなり西洋的な印象。
若干表情に癖があるが絵も良いし展開も上手い。マンガとしても申し分ないレベル。銀の後悔のシーンはかなりぐっと来た。
という訳で、次巻も楽しみだな~、と思いつつ調べていると意外な事実が判明。
この著者の作品は読んだ事無かったが、なんか見た事のある名前だな~、と思ってはいた。
あの有名な「ちはやふる」の作者であった。そして、うっすら名前を聞いていたのは、数年前のトレース事件の報道でであった。
そうなのである。著者の作品は、制裁として絶版処分。とくに丁度その時連載中だったのが、このシルバーという事で、作品は打ち切り、全2巻で終了の上、絶版。
非常にガッカリである。
打ち切られると分かっている作品をわざわざ入手して読む、というのもどうかということで、続きはたまたま見かける事があれば、という感じか。
しかし、逆に、「ちはやふる」は絶対いつか読もうと心に留めた。
また、あちこちwebを見ていると、この作品は、タニス・リーの銀色の恋人へのオマージュでは?という意見がチラホラあったので、ちょっとそちらを読んでみようかと思った。