リーゼロッテと魔女の森 2巻/高屋奈月
本当は、1,2巻同時発売だったのだが、やや空いて、2巻購入。
ほのぼのファンタジーベースだった1巻から、いよいよ物語は進み始める。
辺境に封じられても明日を見つめ、生きる事に希望を失わなかったリーゼロッテ。
少しずつ心を開いてくれた農民が教えてくれたように、知ろうとする事、関わってゆく事が大切だと感じたリズは、魔女に会い、挨拶し、魔女の正体を知ろうと森に出掛けてゆく。
何となく場所が分かるというエンに導かれて進んだ昼なお暗い森の奥で、おどろおどろしい雰囲気と共に現れたのは、1巻でも出会ったあの魔女であった。魔法でリズ達を封じ込めながら人の巣へ帰れと凄む魔女。自分を厄災をもたらす存在という魔女の言葉に反応し、ここ一番の胆力で魔法を粉砕し、自分を厄災などと言うなと魔女に詰め寄るリズ。驚いた魔女は使い魔と共にその場に泣き崩れる。それは、ボスに命令され、一生懸命に苦手な虚勢を張っていた、心優しく弱気な辺境魔女ヒルデの正体であった。
ヒルデの無能に業を煮やしたヴェルグが登場し、人間どもを排除しようとするが、脅しに負けず挨拶し、あの家にいさせて欲しいとリズは粘って嘆願する。ここぞというタイミングで取り出した手みやげの「リズ特製ケーキ」が火に油を注いだ所で、事態は急転直下、新たな登場人物を迎える。
それは、かつて王宮で兄に雇われてリズの命を狙い、エンリッヒに深手を負わせ離別の原因となった刺客であった。はるばるこの地までリズ達を追ってきた刺客は、騒がしい森でリズを見つけると、自身の仕事を完遂しようとした。
リズを守る、という使命を心に宿していた淵月にとって、奴こそが「本命」だった。自らの体が傷つく事も厭わず、リズを守りながら刺客を圧倒していく淵月。私のために罪を負うなとリズがトドメを刺そうとする淵月を押しとどめ、ヒルデが魔法で刺客を封じる。
しかし、満身創痍の淵月は、今度こそリズを守れたという想いを抱いたまま、体はその場に動かなくなってしまう。
かつて王宮で刺客相手に深手を負ったエンリッヒを追っ手から守るため、リズはエンリッヒを小舟に乗せ、御守りのペンダントを携えさせて川に流した。大丈夫だ、エンリッヒ、君は助かる。いつか、また会える。
しかし、エンリッヒは助からなかったのだ。
黄泉の淵を漂うエンリッヒを拾い上げ、ズタボロの体から魂を取り出して淵月という傀儡に仕立てたのが、ヨミが仕えるヴァーテリンデという偉大な魔女なのだという。
こうしてリーゼロッテが追放の過程で命を狙われるくだりや、エンリッヒそして淵月の正体など、一気に物語の背景が語られ謎が解きほぐされてゆく。
一方で新たな謎も生まれる。ヴァーテリンデとは何者か。魔女とは一体どのような存在なのか。そして壊れて消えゆこうとする淵月を、エンリッヒの魂を救う事はできるのか。
予想より展開が早く、またかなりダークな雰囲気に驚いた。非常に良い感じだと思う。1,2巻同時発売とした訳が分かった。1巻だけでは不安だったが、まとめて読むと物語に入りやすいだろう。
次巻が待ち遠しい。
しかし、前々から少し思っていたが、高屋奈月は、キャラ絵は凄くあか抜けて上手くなった半面、動きや構造、アクションの描写力が弱くなっている気がする。つまりポージングは上手いが、躍動感が薄いような印象。フルバや翼では結構アクションが上手く描ける人だなと思った記憶がある。まあ気のせいかも知れないが。
リーゼロッテと魔女の森の過去エントリ

高屋奈月
リーゼロッテと魔女の森 2巻
ほのぼのファンタジーベースだった1巻から、いよいよ物語は進み始める。
辺境に封じられても明日を見つめ、生きる事に希望を失わなかったリーゼロッテ。
少しずつ心を開いてくれた農民が教えてくれたように、知ろうとする事、関わってゆく事が大切だと感じたリズは、魔女に会い、挨拶し、魔女の正体を知ろうと森に出掛けてゆく。
何となく場所が分かるというエンに導かれて進んだ昼なお暗い森の奥で、おどろおどろしい雰囲気と共に現れたのは、1巻でも出会ったあの魔女であった。魔法でリズ達を封じ込めながら人の巣へ帰れと凄む魔女。自分を厄災をもたらす存在という魔女の言葉に反応し、ここ一番の胆力で魔法を粉砕し、自分を厄災などと言うなと魔女に詰め寄るリズ。驚いた魔女は使い魔と共にその場に泣き崩れる。それは、ボスに命令され、一生懸命に苦手な虚勢を張っていた、心優しく弱気な辺境魔女ヒルデの正体であった。
ヒルデの無能に業を煮やしたヴェルグが登場し、人間どもを排除しようとするが、脅しに負けず挨拶し、あの家にいさせて欲しいとリズは粘って嘆願する。ここぞというタイミングで取り出した手みやげの「リズ特製ケーキ」が火に油を注いだ所で、事態は急転直下、新たな登場人物を迎える。
それは、かつて王宮で兄に雇われてリズの命を狙い、エンリッヒに深手を負わせ離別の原因となった刺客であった。はるばるこの地までリズ達を追ってきた刺客は、騒がしい森でリズを見つけると、自身の仕事を完遂しようとした。
リズを守る、という使命を心に宿していた淵月にとって、奴こそが「本命」だった。自らの体が傷つく事も厭わず、リズを守りながら刺客を圧倒していく淵月。私のために罪を負うなとリズがトドメを刺そうとする淵月を押しとどめ、ヒルデが魔法で刺客を封じる。
しかし、満身創痍の淵月は、今度こそリズを守れたという想いを抱いたまま、体はその場に動かなくなってしまう。
かつて王宮で刺客相手に深手を負ったエンリッヒを追っ手から守るため、リズはエンリッヒを小舟に乗せ、御守りのペンダントを携えさせて川に流した。大丈夫だ、エンリッヒ、君は助かる。いつか、また会える。
しかし、エンリッヒは助からなかったのだ。
黄泉の淵を漂うエンリッヒを拾い上げ、ズタボロの体から魂を取り出して淵月という傀儡に仕立てたのが、ヨミが仕えるヴァーテリンデという偉大な魔女なのだという。
こうしてリーゼロッテが追放の過程で命を狙われるくだりや、エンリッヒそして淵月の正体など、一気に物語の背景が語られ謎が解きほぐされてゆく。
一方で新たな謎も生まれる。ヴァーテリンデとは何者か。魔女とは一体どのような存在なのか。そして壊れて消えゆこうとする淵月を、エンリッヒの魂を救う事はできるのか。
予想より展開が早く、またかなりダークな雰囲気に驚いた。非常に良い感じだと思う。1,2巻同時発売とした訳が分かった。1巻だけでは不安だったが、まとめて読むと物語に入りやすいだろう。
次巻が待ち遠しい。
しかし、前々から少し思っていたが、高屋奈月は、キャラ絵は凄くあか抜けて上手くなった半面、動きや構造、アクションの描写力が弱くなっている気がする。つまりポージングは上手いが、躍動感が薄いような印象。フルバや翼では結構アクションが上手く描ける人だなと思った記憶がある。まあ気のせいかも知れないが。
リーゼロッテと魔女の森の過去エントリ