被取締役新入社員/安藤祐介
職場で何冊も見かけたので、1冊拾って読んでみた。
内容は、ダメ男のシンデレラストーリー&成長記というか。
子供の頃から勉強もスポーツも対人関係も何をやっても上手くできない鈴木信男。高卒後もヘマして会社を首になり、バイトでも失敗の連続。そんな筋金入りのダメ人間が、突然超一流企業に年俸3000万の役員待遇でスカウトされる。そのミッションは極秘プロジェクト「ひとりいじめられっこ政策」を推進する被取締役(とりしまられやく)への就任であった。
平たく言うと、一流企業のハードな職場では人間関係がギスギスしがちであり、究極のダメ人間が他の社員の怒りや侮蔑、哀れみの対象としてストレスの捌け口となる事で、他の社員の精神衛生を維持し、モチベーションアップを図り、ひいては業績の向上をもたらす事を期待する、という社長肝いりの作戦なのである。
こうして誕生した極秘役員は、表向きには平の新入社員、羽ヶ口信男として広告会社の制作局という花形の現場に配属された。力の限りダメ社員を演じる(というか本来の実力を発揮する)奇妙な仕事は順調で、驚くほどの成果を上げてゆくが…、というようなお話。
降って湧いたような幸運をつかんだダメ男が好待遇に我が世の春を謳歌するが、その後、結局中身は変わってない事を思い知らされ、これまでした事のない本当に何かに打ち込む事を通じて成長してゆく、というストーリーは良い。
ただ、全体的に、結局はアイデア先行の与太話で、リアリティが薄くて馴染めない。ひとつは、ダメ社員の存在が大局的には高効率をもたらすプロセスについて。もうひとつは、ダメ男である羽ヶ口信男自身の思考や行動について。どちらも上っ面だけなぞった印象。小一時間でさくっと読める軽いお話、という目的には合致しているのだろう。

安藤祐介
被取締役新入社員
内容は、ダメ男のシンデレラストーリー&成長記というか。
子供の頃から勉強もスポーツも対人関係も何をやっても上手くできない鈴木信男。高卒後もヘマして会社を首になり、バイトでも失敗の連続。そんな筋金入りのダメ人間が、突然超一流企業に年俸3000万の役員待遇でスカウトされる。そのミッションは極秘プロジェクト「ひとりいじめられっこ政策」を推進する被取締役(とりしまられやく)への就任であった。
平たく言うと、一流企業のハードな職場では人間関係がギスギスしがちであり、究極のダメ人間が他の社員の怒りや侮蔑、哀れみの対象としてストレスの捌け口となる事で、他の社員の精神衛生を維持し、モチベーションアップを図り、ひいては業績の向上をもたらす事を期待する、という社長肝いりの作戦なのである。
こうして誕生した極秘役員は、表向きには平の新入社員、羽ヶ口信男として広告会社の制作局という花形の現場に配属された。力の限りダメ社員を演じる(というか本来の実力を発揮する)奇妙な仕事は順調で、驚くほどの成果を上げてゆくが…、というようなお話。
降って湧いたような幸運をつかんだダメ男が好待遇に我が世の春を謳歌するが、その後、結局中身は変わってない事を思い知らされ、これまでした事のない本当に何かに打ち込む事を通じて成長してゆく、というストーリーは良い。
ただ、全体的に、結局はアイデア先行の与太話で、リアリティが薄くて馴染めない。ひとつは、ダメ社員の存在が大局的には高効率をもたらすプロセスについて。もうひとつは、ダメ男である羽ヶ口信男自身の思考や行動について。どちらも上っ面だけなぞった印象。小一時間でさくっと読める軽いお話、という目的には合致しているのだろう。