悪魔とドルチェ/鈴木ジュリエッタ
こちらも、大量ゲット漫画の消化として頑張って読んだもの。
2巻まで。
両親が海外赴任しているので、小倉マユリは一人暮らしをして高校へ通っていた。一見普通の女子高生だが、実は彼女は見習い魔女である。ママから教わった魔法陣と秘伝のお菓子(ドルチェ)のレシピ。今日もお菓子作りに没頭すれば、友達がいない寂しさなど気にならない。面倒な買い物など雑用はアメ玉を報酬に小悪魔を召還してお使いを頼むのだ。
そんなある日、一張羅の制服に紅茶をこぼし、慌てて呼び出してしまったのは、地獄の大公ビュートと名乗る偉そうな大物悪魔だった。若い男の姿ながら、少しでも隙を見せれば魂を取られそうな悪魔の威圧感に震え上がるマユリ。うっかり正直に、アメ玉の報酬でスカートの染み抜きを契約しようとしていた事を言ってしまい、悪魔の激昂は最高潮に。しかし、しりもちをついて後ずさるマユリに悪魔はささやく「お前… 甘い匂いがする」。マユリの作った洋ナシのフランを食べて、ビュートは涙を流して喜んだ。「こんな美味しいもの 初めて食した」。そう、悪魔は甘いお菓子に弱いのである。すっかり機嫌を良くしたビュートは、契約成立とつぶやくと、魔法で制服を数着作り出して去っていこうとした。
命からがらピンチを脱したマユリだったが、その心の底では、これまでに知らなかった暖かな気持ちが、ほのかに揺らめいて灯ったのを感じていた。「待って…! まだ あるの!私の 得意レシピ」「どうしたらいい?どうしたら また… 会えるかなっ」身を乗り出して自分でも意外な台詞を叫ぶマユリ。「…さっきまで 泣き叫んでいた くせに」「変わってるな お前」ニヤリと笑うと、ビュートは彼の召還専用の魔法陣を作って地獄へ帰った。
こうして、ビュートを中心に、甘く、そして時には辛く、マユリは波瀾万丈の日常を送る事になったのである。さてさて、彼女の恋の行方は…。というようなお話。
しかし、久々のヒットであった。これは非常に気に入った作品である。
客観的に見れば、決して傑作マンガという訳ではないし、絵もストーリーもとても至高という訳ではないだろう。
それでも、ナンというか、一言では言えないが、すごくセンスが良い感じがするのだ。
波長が合うというか、読んでいると、心安らぐ感じ。
名作マンガは星の数ほどあるが、何度も読める漫画はそうはない。大概のマンガは1回読めば十分だし、2回も読んだら満腹、3度も読めば食傷するだろう。ストーリー重視の作品などは特にそうした傾向が強い。
一方で、何度も読める、何度も読みたくなる漫画、というものに希に出会う。
ストーリーなど百も承知でも、読んでいる事自体が楽しいのだろう。
ブログのエントリで持ち上げている作品は、大概そんな感じのものだ。
やや独特な印象を受けるキャラ絵と、構図の妙だろうか、クルクルと表情を変えるキャラが本当に生き生きと見える。そしてやや普通ではないマユリと、かなり普通でない地獄の悪魔達の、共に少々ずれた感性や行動が、実に新鮮に映るのだ。
何でもないような線ながら細部まで描き込んでファンタジックなセンスを感じる背景や小物、衣装なども素晴らしいバランスだ。
マンガのセオリーを無視したかのような、緩急激しいストーリーも非常に個性が強くて味わいがある。
しかし、それが徒になったか、非常に残念な事に、この2巻で休載とのことである。
もっと読みたかったと思いつつ、すでに何度も読み返している。
と言う事で、この著者の他の作品を漁ってみようと思う。

鈴木ジュリエッタ
悪魔とドルチェ
2巻まで。
両親が海外赴任しているので、小倉マユリは一人暮らしをして高校へ通っていた。一見普通の女子高生だが、実は彼女は見習い魔女である。ママから教わった魔法陣と秘伝のお菓子(ドルチェ)のレシピ。今日もお菓子作りに没頭すれば、友達がいない寂しさなど気にならない。面倒な買い物など雑用はアメ玉を報酬に小悪魔を召還してお使いを頼むのだ。
そんなある日、一張羅の制服に紅茶をこぼし、慌てて呼び出してしまったのは、地獄の大公ビュートと名乗る偉そうな大物悪魔だった。若い男の姿ながら、少しでも隙を見せれば魂を取られそうな悪魔の威圧感に震え上がるマユリ。うっかり正直に、アメ玉の報酬でスカートの染み抜きを契約しようとしていた事を言ってしまい、悪魔の激昂は最高潮に。しかし、しりもちをついて後ずさるマユリに悪魔はささやく「お前… 甘い匂いがする」。マユリの作った洋ナシのフランを食べて、ビュートは涙を流して喜んだ。「こんな美味しいもの 初めて食した」。そう、悪魔は甘いお菓子に弱いのである。すっかり機嫌を良くしたビュートは、契約成立とつぶやくと、魔法で制服を数着作り出して去っていこうとした。
命からがらピンチを脱したマユリだったが、その心の底では、これまでに知らなかった暖かな気持ちが、ほのかに揺らめいて灯ったのを感じていた。「待って…! まだ あるの!私の 得意レシピ」「どうしたらいい?どうしたら また… 会えるかなっ」身を乗り出して自分でも意外な台詞を叫ぶマユリ。「…さっきまで 泣き叫んでいた くせに」「変わってるな お前」ニヤリと笑うと、ビュートは彼の召還専用の魔法陣を作って地獄へ帰った。
こうして、ビュートを中心に、甘く、そして時には辛く、マユリは波瀾万丈の日常を送る事になったのである。さてさて、彼女の恋の行方は…。というようなお話。
しかし、久々のヒットであった。これは非常に気に入った作品である。
客観的に見れば、決して傑作マンガという訳ではないし、絵もストーリーもとても至高という訳ではないだろう。
それでも、ナンというか、一言では言えないが、すごくセンスが良い感じがするのだ。
波長が合うというか、読んでいると、心安らぐ感じ。
名作マンガは星の数ほどあるが、何度も読める漫画はそうはない。大概のマンガは1回読めば十分だし、2回も読んだら満腹、3度も読めば食傷するだろう。ストーリー重視の作品などは特にそうした傾向が強い。
一方で、何度も読める、何度も読みたくなる漫画、というものに希に出会う。
ストーリーなど百も承知でも、読んでいる事自体が楽しいのだろう。
ブログのエントリで持ち上げている作品は、大概そんな感じのものだ。
やや独特な印象を受けるキャラ絵と、構図の妙だろうか、クルクルと表情を変えるキャラが本当に生き生きと見える。そしてやや普通ではないマユリと、かなり普通でない地獄の悪魔達の、共に少々ずれた感性や行動が、実に新鮮に映るのだ。
何でもないような線ながら細部まで描き込んでファンタジックなセンスを感じる背景や小物、衣装なども素晴らしいバランスだ。
マンガのセオリーを無視したかのような、緩急激しいストーリーも非常に個性が強くて味わいがある。
しかし、それが徒になったか、非常に残念な事に、この2巻で休載とのことである。
もっと読みたかったと思いつつ、すでに何度も読み返している。
と言う事で、この著者の他の作品を漁ってみようと思う。