高校デビュー/河原和音
例によって、大量持ち帰りコミックの一つ。2巻までを読んだ。
しっかりした作りで面白い。
中学三年間を部活のソフトボールに捧げた熱中少女、晴菜。同時に少女漫画をもこよなく愛する彼女は、高校入学を機に、ある目標を打ち立てる。
中学はソフトに捧げた。私は、マンガの恋愛にも心底憧れている。ならば、高校は恋愛に全てを賭けようと。
しかし、モテ・恋愛とは無縁だったスポーツ少女は、モテようと努力すればするほど空回り。そのあからさまなイタい姿と雰囲気に、抜群のナンパスポットでさえ、たたずむ晴菜に声をかける者はいなかった。
入学早々の挫折にうちひしがれる晴菜。しかし、ふと思う。そうだ、ソフトでも大事なのはコーチの指導だった。適切な指導で、彼女はぐんぐんソフトの技量を上げた。頑張り屋で努力家でおまけに単純な彼女には、進むべき道を教えてくれる存在が必要なのだ。
ひょんな偶然から、男ウケの感性が抜群で驚異のモテ男、ヨウと知り合う。彼は同じ高校の先輩だった。度を超すモテ体験から傷つき辛酸を舐め、すっかり恋愛に辟易としているヨウは、晴菜から恋愛モテコーチの頼みにも、つれない返事で歯牙にもかけない。
しかし、それでも必死で連日頼み込む晴菜。晴菜の芯にある真剣さ、ひたむきさに感じ入ったヨウは、2つの条件を出してコーチを引き受ける。絶対に泣かない事。そして、絶対に俺を好きにならない事。
こうして、デコボコ師弟の恋愛修行が始まった…。というような話。
パターンとしては良くある感じでは。
恋に恋する少女が、本当の恋心を知ってゆく過程。夢の王子様を追い求めながら気づく、身近な異性への募る思い。初めて経験する、失恋、届かぬ想いの辛さ。恋愛によってかき乱される人間関係の苦悩、などなど。
ドロドロした方向へ持っていかず、スポーツ少女晴菜の性格のそのまま、明るく直球勝負の展開は、作風に合っていると思うし、好印象だ。しかし、その分若干アクが薄い。ヨウの妹麻美がもうすこしヒネてくれると幅がでるだろう。
結局、口ではキツイ事を言いながら親身になってコーチしてくれるヨウの素晴らしさに惹かれ、彼に禁断の恋をしてしまう晴菜、と予想通りの展開。しかし直球少女では展開も早そうで、それだとあっと言う間に終わってしまいそうだが、一体どう盛り上げてゆくのか興味がある。
8年前の作品だが、それでも、高校は恋愛に賭けるとか、休日はスポットで終日ナンパ待ちとか、あとメインテーマであるモテ・ファッション研究とか、こうした感性のリアリティはどんな感じなのだろう。あるラインまではリアルで、そこから僅かにはみ出た部分がギャグ・コメディとなるのだろうが、不幸にしてその辺のニュアンスは掴めない。
友達だからかどうかは分からないが、椎名軽穂と作画の雰囲気がすごくよく似ている。細部をもう少しクリアにした感じで、絵は河原和音の方がレベルが2つぐらい上だろう。方向性は、河原和音が水性ボールペンとすれば、椎名軽穂は筆ペンかな、といった印象。
機会を見て続きも読んでみたい。

河原和音
高校デビュー
しっかりした作りで面白い。
中学三年間を部活のソフトボールに捧げた熱中少女、晴菜。同時に少女漫画をもこよなく愛する彼女は、高校入学を機に、ある目標を打ち立てる。
中学はソフトに捧げた。私は、マンガの恋愛にも心底憧れている。ならば、高校は恋愛に全てを賭けようと。
しかし、モテ・恋愛とは無縁だったスポーツ少女は、モテようと努力すればするほど空回り。そのあからさまなイタい姿と雰囲気に、抜群のナンパスポットでさえ、たたずむ晴菜に声をかける者はいなかった。
入学早々の挫折にうちひしがれる晴菜。しかし、ふと思う。そうだ、ソフトでも大事なのはコーチの指導だった。適切な指導で、彼女はぐんぐんソフトの技量を上げた。頑張り屋で努力家でおまけに単純な彼女には、進むべき道を教えてくれる存在が必要なのだ。
ひょんな偶然から、男ウケの感性が抜群で驚異のモテ男、ヨウと知り合う。彼は同じ高校の先輩だった。度を超すモテ体験から傷つき辛酸を舐め、すっかり恋愛に辟易としているヨウは、晴菜から恋愛モテコーチの頼みにも、つれない返事で歯牙にもかけない。
しかし、それでも必死で連日頼み込む晴菜。晴菜の芯にある真剣さ、ひたむきさに感じ入ったヨウは、2つの条件を出してコーチを引き受ける。絶対に泣かない事。そして、絶対に俺を好きにならない事。
こうして、デコボコ師弟の恋愛修行が始まった…。というような話。
パターンとしては良くある感じでは。
恋に恋する少女が、本当の恋心を知ってゆく過程。夢の王子様を追い求めながら気づく、身近な異性への募る思い。初めて経験する、失恋、届かぬ想いの辛さ。恋愛によってかき乱される人間関係の苦悩、などなど。
ドロドロした方向へ持っていかず、スポーツ少女晴菜の性格のそのまま、明るく直球勝負の展開は、作風に合っていると思うし、好印象だ。しかし、その分若干アクが薄い。ヨウの妹麻美がもうすこしヒネてくれると幅がでるだろう。
結局、口ではキツイ事を言いながら親身になってコーチしてくれるヨウの素晴らしさに惹かれ、彼に禁断の恋をしてしまう晴菜、と予想通りの展開。しかし直球少女では展開も早そうで、それだとあっと言う間に終わってしまいそうだが、一体どう盛り上げてゆくのか興味がある。
8年前の作品だが、それでも、高校は恋愛に賭けるとか、休日はスポットで終日ナンパ待ちとか、あとメインテーマであるモテ・ファッション研究とか、こうした感性のリアリティはどんな感じなのだろう。あるラインまではリアルで、そこから僅かにはみ出た部分がギャグ・コメディとなるのだろうが、不幸にしてその辺のニュアンスは掴めない。
友達だからかどうかは分からないが、椎名軽穂と作画の雰囲気がすごくよく似ている。細部をもう少しクリアにした感じで、絵は河原和音の方がレベルが2つぐらい上だろう。方向性は、河原和音が水性ボールペンとすれば、椎名軽穂は筆ペンかな、といった印象。
機会を見て続きも読んでみたい。