サイボーイ/西形まい | 読んだり観たり聴いたりしたもの

サイボーイ/西形まい

格好いい男を目指す高校生が主人公のマンガである。ある意味、君に届けのパロディだ。

主人公九条清澄は、高校1年生。親友の真木と共に、入ったばかりの高校で女子の人気を二分する超イケメンだ。

しかし彼には誰も知らない過去があった。内向的で人と話すのが苦手、趣味は読書と勉強で、親の都合で国内外の転校を繰り返していた清澄は、クラスメートの誰からも相手にされない小中学生時代を送っていた。ある時弾みで、トラウマになるほどの手酷い失恋を経験した彼は、誰もが振り向くようなイイ男になる事を誓い、当時学年一カッコイイと評判だった鷺谷真木に恥を承知でイケメン指南を頼み込んだ。
生来の真面目な性格とねばり強さ、頭の良さを発揮し、最強の指導者を得、10ヶ月のきびしい特訓を経た彼は、見違えるように生まれ変わった。そう、最強の改造少年、サイボーイとして。
そして、満を持し、清澄は真木と二人で、他に知り合いの無いこの高校へ進学した。回り中からカッコイイと言われる日々に、その回数をノートにカウントしながら夢のような生活を送る清澄。
しかし、そんな清澄が高校で初めて惹かれた女の子、三木アランは、ホストであるダメ父親の影響から、イケメンに拒否反応を示す体質であり、友達になりたい清澄をはねつける。
自らの方向性を全否定され、しかも昔には戻れない清澄は、自分なりの本当のイイ男を目指していく…。というような話。

設定はややリアル路線からは外れ、基本コメディベース。特に、後半は彼ら二人の排斥を企む悪の学園組織、イケメン会の暗躍がはじまり、いよいよバトルによって成長するサイボーイ、というギャグ構造が浮上。外見は格好良いが中身が付いてゆかない清澄が空回りしかけるが、結局外見よりも中身で勝負してゆく、という展開は好印象。

その過去設定はもとより、さらさら黒髪、爽やかな名前、人気者でイケてる親友とその指南など、意識してかどうかは不明だが、爽子と被るポイントが多く、そして被らない部分を考えたりすると割合興味深い。

全2巻らしいので、機会があれば後半も読んでみたい。


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