スラムダンク 19巻/井上雄彦 | 読んだり観たり聴いたりしたもの

スラムダンク 19巻/井上雄彦

いよいよ陵南との後半戦がスタート。
前半終了間際、三井の3ポイントで追い上げムードの湘北サイドには、いける、という気合いがみなぎっていた。
そして、静かに一人闘志を燃やす流川。前半は捨て、限られた体力を全て後半に注ぎ込む。一度は圧倒されたライバル、仙道に勝つために。後半、爆発的な流川のオフェンスがゲームをリードする。

一方で花道は自信を失ってうろたえていた。夢想した成功と賛辞へのステップを粉砕されたのだ。福田にも、仙道にも、魚住にも、そして流川にも、自分は負けたんだ。うこれまでに経験のない、トラウマに近いショックに目的を見失い、戸惑いから立ち直れずにいた。

しかし、ゴリのアリウープや流川の快進撃など、チームメイトの驚異の活躍を目の当たりにし、徐々に、バスケというゲーム自体に気持ちが引っ張られてゆく。ファインプレイと褒められ、前向きなチームムードに助けられ、雑念が消えた花道は、ゲームに集中してゆく。もう邪念はない。花道の頭にあるのは勝つ事だけだ。

この一戦にかけるゴリの気迫が湘北の爆発的な強さを引き出した。
ファウル4つでベンチに下がった魚住は自身への怒りに燃え、焦る。
だが、陵南田岡監督は、諦めていないどころか、着々と勝利への道を敷いていた。ラスト5分で魚住投入。必ず、もう一度流れはうちに来る、と。

ノッてくるムードの描写が凄く上手い。盛り上がり感、躍動感、バスケの魅力を余すところ無く描いて、なおかつ物語としても深い流れをじっくりと紡いでいる。

次巻、いよいよクライマックスか?それとも勝者の決定は持ち越しか。
安西先生がラストだけ見に来そうな予感。あと、もし田岡先生の予想通り湘北にピンチが訪れるなら、それを救うのはやはりメガネ君しかいない。彼の活躍もぜひ見たいのだ。


井上雄彦
スラムダンク 19巻