かけ算には順序があるのか/高橋誠 | 読んだり観たり聴いたりしたもの

かけ算には順序があるのか/高橋誠

書評に挙がっていたので読んでみた。

どうにも趣味の合わない本であった。興味が持てないので、ほとんど流し読みで終えた。

小学校での算数の教育では、かけ算の式を立てる際に順序の約束事があるよ、という話である。

「6人の人に、一人4個ずつミカンを配ったら、全部でいくつミカンが必要でしょう?」

という問題を解く際、式として、「6×4=24」と書くと、バッテンをもらうという事らしい。
なぜなら、かけ算では、「一つ当たりの数 × いくつ分の数 = 全体の数」という考え方をすべきであると教育指導の指針があるからと言うものだ。この場合、4×6=24、と書かないと正解では無いというのだ。

この本では、そうした教育方針がいつ頃、なぜ生まれ、どのように引き継がれてきたかを追ってゆく。

が、残念ながら、個人的には、そんな事はどうでもいいだろうとしか思えなかった。

かけ算には交換則が成り立つので、6×4=4×6であり、どちらで式を立てても構わないはずだ。
それ以上の議論は暇人が重箱の隅をつつく以上の事柄とは思えない。

しかし、一昨年あたりwebで話題になったらしいので、こうして書籍がまとまったとの事らしい。

6×4という書き方を正当化するために、「一つ当たりの数 × いくつ分の数」になるよう変換する話など、よくもまあと思うような話題もあり、単に、「いくつ分の数×一つ当たりの数」という考え方を認めれば済むだけの話だろうと思わずにはいられなかった。むしろ、考え方をどちらかしか認めないという異常性に注目すべきだろう。

しかし、あの森毅まで順序にこだわっていたというのが驚きだった。意外である。

もう少し数学的な内容の話を期待したのに、算数教育論がほとんどで残念だった。


高橋誠
かけ算には順序があるのか