スラムダンク 11巻/井上雄彦 | 読んだり観たり聴いたりしたもの

スラムダンク 11巻/井上雄彦

三井の渾身の活躍により、翔陽を捉え、そして逆転勝利する。
もちろん流川、花道を始め他のメンバーの活躍も生きた。

この巻での一番の見所は、花道が、バスケの本当の魅力に目覚める所だろう。
これまでもバスケの面白さを分かっていなかった訳ではないが、それでもやはり根底にあるのは、晴子に対する、バスケットマン桜木というポーズの部分が大きかっただろう。
それが、この白熱の一戦で、バスケ自体に魂を奪われる一瞬を得たのだ。
流川に張り合う気持ちから放った、結果的に退場になったスラムダンクである。大歓声に沸く会場。しかし、花道には聞こえていない。自分の高鳴る鼓動の中、わき上がる興奮と快感に我を忘れて呆然となる。こんな経験をしてしまったら、もう、バスケから離れることはできないだろう。眠れず、翌日は早朝から、ダンクの、そしてバスケの感覚をこっそりと確かめるほどなのである。

著者自身の経験をベースにしていると思うが、主人公の転換点として実に上手く描いていると思う。
ようやくこのマンガの魅力が少し分かってきた。

さていよいよ決勝リーグ。次巻期待大である。

井上雄彦
スラムダンク 11巻