お茶にごす。 9巻/西森博之 | 読んだり観たり聴いたりしたもの

お茶にごす。 9巻/西森博之

例によって楽天ポイントでゲット。

11巻で完ということが分かってしまっているので、早く読みたいような、できれば読みたくないような、複雑な心境。
こんなに面白い漫画が終わってしまうとは、残念の極みだ。

ネタバレしないように気を付けながらネットで浅く検索すると、満を持しての堂々のエンディングというよりは、打ち切りに近い形でのフィナーレらしく、終盤駆け足での展開といような情報もチラホラ。
まあ、真偽のほどは追々分かるだろう。いずれにしても残り少ない貴重な巻を噛みしめて読みたい所。

9巻では、いよいよ姉崎部長が部長として在籍する最後となる文化祭へ向けての準備で始まる。意気消沈しつつも部長のために頑張る部員達。
しかし、大事なことを忘れていた。
文化祭=他校や外部の人も来校=ロクでもない連中もお茶を飲みに来る=必然的に喧嘩=部長が泣く、という恐怖の方程式が完成してしまう。当日は休もうかと、逃げ出そうとするまークンと山田。しかしそれではダメだ。
夏帆は二人に参加させつつ喧嘩させないよう尽力する。
当日、必然的に現れた、この機に乗じて二人に恨みを晴らそうとするロクデナシの横暴にも、限界まで耐えるまークンと山田。茶室の中は別世界。和を貴ぶのです。という部長の言葉に二人は殉じる覚悟だった。
しかし、そんな限界を真っ先に突破したのが夏帆であった。一歩敷居をまたいだとたん躊躇無く無礼者二人を張り飛ばす夏帆。場は一転騒然と。あわや大惨事かという所、結局は、まークンの魔の記憶力による凄まじいオーラに気圧されてロクデナシは退散した。
降り出した雨の中、部員達の互いを思いやる気持ちをたたえ、姉崎部長は後任の副部長に夏帆を指名する。

茶道部の優しい空気にほろりとする。過ぎていって欲しくない時間、離れたくない仲間。それでも時は確実に進んでいく。これが一期一会なのだ、という実感が沁み通る。

まあ、実際は夏帆もみんなも駄々こねるから姉崎前部長もしょっちゅう来るみたいだけどね。

ギャグにはそんなにはパンチのない巻だったが、まークンの幼少期の話や、恋についての話、智花とブルーの意外な接近、次巻風雲急を告げる幕切れなど、見所は盛りだくさん。

次巻も楽しみである。


西森博之
お茶にごす。 9巻