妙なる技の乙女たち/小川一水 | 読んだり観たり聴いたりしたもの

妙なる技の乙女たち/小川一水

職業もの、しかも女性主体となれば、これは小川一水の十八番である。

この連作短編は、文字通り腕一本で道を切り開く女性たちを、軌道エレベーターを有する赤道直下のリンガ諸島を舞台に、2050年のアジア的ゴッタ煮SFとして、実に生き生きと紡がれたものである。

8編の主人公達はそれぞれ、工業デザイナー、スキッパー、不動産開発、生態学者、保母、キャビンアテンダント、彫刻家、巨大企業での宇宙開発担当、と多様。軌道エレベーターで沸く人工の大地の上に、力強く歩みを進める姿が鮮烈な印象を残す。

SF色は薄い。
仕事ってなんだろう、みたいな疑問を持つ人が読むと、多少は元気が出るかも知れない。


小川一水
妙なる技の乙女たち