アイアンマン | 読んだり観たり聴いたりしたもの

アイアンマン

PSNトラブルよりもう何ヶ月が過ぎただろうか。

先日7/7にようやく日本のストアが復旧し、SCEが「感謝とおわびのパッケージ」とふざけた名前を付けた補償プレゼント、主にDLコンテンツの無料ダウンロード、が可能となった。
そのラインナップのしょぼさ加減を見れば、SCEがどれだけ本気でお詫びしようとしていることか、誰しもすぐに分かるだろう。

パッケージの案内を見ていると、ムービーの無料レンタルを見つけた。指定のたった3本の映画を、7/7~7/10という極々短い期間のみ、無料で視聴できます、というセコい物だった。もちろんタイトルが微妙なのも言うまでもない。

しかし、PS3でオンデマンドでHD映画を見る、という体験には興味があったため、とりあえず3本ともダウンロードし、週末と言うこともあり試しに表題の映画を選んで見てみた。

ダウンロード容量は約8G、所要時間は30分ぐらいか。360と同様バックグラウンドでDL出来るので、ゲームをしていてもOKで便利だが、電源を切っているとDLしてくれないのは残念。
HDの画面は流石に美麗で、これが自宅でその場でオンデマンドでできる時代かと感慨にひたる。

さて、前置きはこれくらいで映画の内容についてだが、まあ、ハリウッドアクション映画の内容を云々、というのも野暮の極みだろうが、一応書いておく。

アメコミで有名なマーベルの原作で、世界的な兵器企業を率いる天才科学者が最新科学によるパワードスーツを開発し、自ら装着しアイアンマンとなって悪を倒す、という話である。

ストーリーはそれ以下でもそれ以上でもない。そもそもストーリーなど不要だろう。最新CGによるド派手なアクションが見られればそれで十分な訳で、つじつまを検証したり、人物の心情を酌んだり、テーマを想像したりするようなことは無粋だろう。もちろんベタベタのプロットや丸分かりの展開は様式美である。
パワードスーツに関する科学的論考も、もちろん無粋だ。というか面倒くさくて突っ込む気も起きない。

と言うことで、この映画の主題は、いかに映像で魅せるか、に尽きる訳だが、想像していたよりスーツがちゃっちい感じで残念だった。
ただ、アクションはそこそこ派手で楽しめたので、それは良かったと思う。
エンドロール後のシーンが意味不明だったが、多分、マーベルのアメコミヒーロー集団への参加を認められたというような事だろう。めでたしめでたしである。

と、こんな感じで無難に終わろうと思っていたが、やっぱり書かずにはいられないので書く。

主人公が、スーツを開発してつぶやく。自分だけがこれを正しく上手く使えるんだ、と。
ああ、これがアメリカなんだな、とぞっとした。ミサイルもスーツも本質的には何にも違いがないと言うことが分かっていない。
アメリカだけが絶対的に正義で、ゲリラは悪である。自分で兵器を作って売っておいて、意に添わない使われ方をしたら、話も聞かずにたたきつぶす。そしてエンディング記者会見での自慢げな表情。
流石に平均的日本人の感性では、やや引いてしまうのではないだろうか。興行が振るわなかったというのもむべなるかなである。