Wii/タクトオブマジック/任天堂
Wiiでの隠れた良作として評価の高い本作は大変プレイを楽しみにしていた。
今回ようやくプレイ。50時間弱で一通りクリア+エピソード全クリアまで。一応ユニットはハコイヌ上位を除いて全て取得。金メダルは48個。魔法チャレンジは100%。
噂に違わず、非常に面白い。
ゲームとしては結構難しい方だと思う。
RTS(リアルタイムストラテジー)をベースとして、かつ魔法のスペリングをリモコンポインタで行うというある意味アクションゲームであるので、とても忙しない。魔法のルーン文字を書きながら、俯瞰マップで表示される戦場を見回し、味方ユニットに適切な指示を出し続けなければならない。調整も割合シビアで、無謀に突っ込ませると一発で全滅することもある。1ユニット全滅しただけで戦況が逆転することもあり最後の最後まで気が抜けない。
多分最初のうちは、何がどうなっているのか把握できないまま、全員で突撃してごり押し勝利の様な感じになるだろう。しかし、慣れてきて、自分で戦略を組み立てて、適切に自軍ユニットに指示を出し、このユニットはまずここを占領、こっちのユニットはこのギミックスイッチを押して扉を開けさせる、主人公キャラは遠隔魔法で敵部隊の戦力を削り、全ユニットが仕事を終えて集合地点に揃った後、強化魔法を掛けて突撃、などとできるようになってくると、俄然楽しくなってくる。
非常に神経を使うリアルタイムプレイになる訳だが、その分1マップの制限時間が10~15分程度で切ってあるので、非常にプレイしやすいのが素晴らしい。時間がない人でも、1日1マップだけプレイなどと遊びやすい。
そしてマップも占領・殲滅・脱出・救出など目的が多彩で、また連れ込むユニットも近接攻撃・遠距離攻撃、属性モンスター、移動・占領重視などなど多様である。
こうしたRTSとしての面白さが第1点。そしてもちろんリモコンポインタを活かした魔法システムも同じように面白い。
この世界では、魔法はキャスターと呼ばれる一部のエリートにしか使用できない。キャスターは魔法をかけている間は完全に無防備になるので(実際本当に無防備になる)、契約により魔力で強化したガーディアンと呼ばれる護衛を連れている。
魔法は、火風土水の4元素と光闇のルーンと呼ばれる文字を描くことによって発動する。4元素ルーンにはさらにパワーアップした上位ルーンがそれぞれ存在する。そして、ここからが重要だが、単発のルーンでも魔法は発動するのだが、ルーンを組合せる事により、それぞれの魔法の特徴を掛け合わせた新たな魔法が生まれるのだ。
ルーン一つのシングルーンの他、2つのルーンを組み合わせたダブルーンと、3つを組み合わせたトリプルーンがあり、全ての組合せが成立すれば、10種のルーンで、10+10*10+10*10*10=1110通りの魔法が存在するコトになるが、光と闇のルーンは特別なルーンでシングルーン・ダブルーンをつくらないのと、トリプルーンの組合せにも制限があることから、全106種類となる。それでも膨大である。正直、一度も使わなかった魔法もあるだろうと思う。しかし、魔法図鑑を見ながら、自分の戦略に合う魔法を探し、ルーンを覚え、使い込んでいくのはなかなか楽しい。
しかし反面、実際にポインティングで画面にルーンを描くので、焦って書き殴ると認識されなかったり誤認識されたりして余計に焦る悪循環は、まあ、ゲームの仕様だろう。普段は出るのにどうしても認識されないルーンを何回も何回も描いている間に、気づいたら全滅していた、なんて事も多々あった。
魔法で一番強いのは、やはり風のルーンだ。これは、距離は出ないものの、広範囲に当たり判定が出て、多段ヒットし、敵の行動をキャンセルさせて、しかも吹っ飛ばすと言う、非常に強力な仕様による。
実際、風の魔法を無効・吸収する敵以外は、全て風のルーンCを重ねたダブルーンCCだけで問題ないだろう。ラスボスも、火のルーンΛを組合せ、ダブルーンΛCを2回当ててすかさず光闇のトリプルーン、と言うパターンを2セットやれば終わる。
しかし、状況によってはいろんな魔法を使いこなした方がやはり効率がよいので、魔法を覚えるたびに戦略の幅が広がり自分自身の成長を楽しめる。
そして、非常にネタバレになるが、シナリオが結構独特で良かった。
記憶を失った主人公は実は魔法の才能を受け継ぐ王位継承者で、今は闇の勢力に覆われた帝国を、志を持った解放軍の仲間を率いて光の神の世界へと導くために戦い、その戦いの中で幾多の出会いと別れそして自身の成長がある、という様な、最初ははっきり言って良くあるパターンなのだが、単純に主人公=光が勝って、闇が滅んでめでたしめでたし、では終わらない。主人公は記憶を失っていると言う設定から、周囲の人の説明で少しずつ世界やその仕組みを理解していくのだが、チラチラと謎が見え隠れする。戦いの中で自分で見聞きした事を合わせて判断することにより、世界は一方のサイドの言い分だけで成り立っている訳ではなく、もう一方のサイドにも同じように言い分があることが分かってくる。光と闇どちらが正しいのか?エルフとウルフはどちらが正しいのか?
倒すべき闇の軍勢を率いる者が、闇に染まった実の兄、つまり本来の王位継承者であった。
結局この世は光と闇の神々の代理戦争の舞台であり、その駒としての役割の無意味さに絶えられなくなった兄は、自分から闇に染まったのだ。それに怒った光の神の代理者・暁の大聖は、兄を排斥し王である両親を殺害した後、光の復活を目指して主人公をさらい、記憶を消して育てていたのである。一緒に育ち今は共に戦う暁の大聖の娘シャーロットは、近々朽ちる暁の大聖の新しい依り代として作られたもので、その心や記憶には暁の大聖の目的に合うように手が加えられていた。
そうしたことがだんだんと判明しながら、しかし表向きは、兄の闇のルーン継承を阻止するために、光の世界を目指すために戦いを進めていくしかなかった。
そして、ようやく倒した兄の口から、上記のような真実の最後のピースを伝えられ、一体正しいのは光なのか闇なのか分からなくなる主人公。
一つだけ確実に分かっているのは、今すぐ闇の魔法で治療しないと、目の前のたった一人の肉親が死んでしまうだろうと言うことだけだ。
私が継承すべきなのは、光か?闇か?
こうしたクライマックスバトル後のエピソードシーンが流れ、おもむろに画面に表示が出る。
「継承するルーンを描いて下さい」
なんとプレイヤーが選ぶのだ。これはかなり悩むだろう。しかし悩んだ後、そしてセーブデータのコピーができないことにガッカリした後、まあ9割の人は光を選ぶだろう。
その後の展開は端折るが、一応のエピローグとエンドロールを見た後、あの時、闇を選んでいたらどうなっていたのだろう、と思わない人はいないだろう。すると、シナリオモードに新しいエピソードが追加されているのだ。あのシーンの後、闇を描いた所からのスタートである。非常に素晴らしいと言わざるを得ない。
このエピソードの結末も端折るが、このように、新たに追加で合計12のミニエピソードを楽しむことができる。作中に登場した人物が、どのような経緯を経てきたのかにスポットを当て、世界を重層的に語っていく。さらには時間軸も重層的に、主人公が死んだ世界でのエピソードや、主人公を打ち破った世界での兄のエピソードなど、if世界を楽しめる作りだ。こうした多重的な語りが、最初は平凡の極みだった世界観を彩っていく様は感心した。
ただ、ひょっとして最終的には光でも闇でもない、真のエンディングというようなものがあるのではないか、と期待していたが、それはなかった。そんな簡単なものではない、とうい制作者の意志かも知れない。
最初はそれほどでもなかったが、プレイして聴いているうちに、BGMが凄く良くなってきた。結構ファイアーエムブレムなどを意識した曲調だが、メリハリがあってメロディアスな良い曲が多い。製作が今は無きタイトーなのでZUNTATA系である。
ともかく、ゲームとして面白いし、シナリオも音楽もそこそこ良い。魔法チャレンジというパズルマップもある。
Wii持っていたら是非やっておくべきゲームだろう。しかしこんなに面白いのに見た目が地味だからか、さっぱり売れなかったみたいだ。今なら新品1000円以下で買える。
言い忘れたが、すでに無人だがWifi対戦もある。フレンドに遊ばせて対戦したら面白いだろうな。
任天堂
タクトオブマジック
今回ようやくプレイ。50時間弱で一通りクリア+エピソード全クリアまで。一応ユニットはハコイヌ上位を除いて全て取得。金メダルは48個。魔法チャレンジは100%。
噂に違わず、非常に面白い。
ゲームとしては結構難しい方だと思う。
RTS(リアルタイムストラテジー)をベースとして、かつ魔法のスペリングをリモコンポインタで行うというある意味アクションゲームであるので、とても忙しない。魔法のルーン文字を書きながら、俯瞰マップで表示される戦場を見回し、味方ユニットに適切な指示を出し続けなければならない。調整も割合シビアで、無謀に突っ込ませると一発で全滅することもある。1ユニット全滅しただけで戦況が逆転することもあり最後の最後まで気が抜けない。
多分最初のうちは、何がどうなっているのか把握できないまま、全員で突撃してごり押し勝利の様な感じになるだろう。しかし、慣れてきて、自分で戦略を組み立てて、適切に自軍ユニットに指示を出し、このユニットはまずここを占領、こっちのユニットはこのギミックスイッチを押して扉を開けさせる、主人公キャラは遠隔魔法で敵部隊の戦力を削り、全ユニットが仕事を終えて集合地点に揃った後、強化魔法を掛けて突撃、などとできるようになってくると、俄然楽しくなってくる。
非常に神経を使うリアルタイムプレイになる訳だが、その分1マップの制限時間が10~15分程度で切ってあるので、非常にプレイしやすいのが素晴らしい。時間がない人でも、1日1マップだけプレイなどと遊びやすい。
そしてマップも占領・殲滅・脱出・救出など目的が多彩で、また連れ込むユニットも近接攻撃・遠距離攻撃、属性モンスター、移動・占領重視などなど多様である。
こうしたRTSとしての面白さが第1点。そしてもちろんリモコンポインタを活かした魔法システムも同じように面白い。
この世界では、魔法はキャスターと呼ばれる一部のエリートにしか使用できない。キャスターは魔法をかけている間は完全に無防備になるので(実際本当に無防備になる)、契約により魔力で強化したガーディアンと呼ばれる護衛を連れている。
魔法は、火風土水の4元素と光闇のルーンと呼ばれる文字を描くことによって発動する。4元素ルーンにはさらにパワーアップした上位ルーンがそれぞれ存在する。そして、ここからが重要だが、単発のルーンでも魔法は発動するのだが、ルーンを組合せる事により、それぞれの魔法の特徴を掛け合わせた新たな魔法が生まれるのだ。
ルーン一つのシングルーンの他、2つのルーンを組み合わせたダブルーンと、3つを組み合わせたトリプルーンがあり、全ての組合せが成立すれば、10種のルーンで、10+10*10+10*10*10=1110通りの魔法が存在するコトになるが、光と闇のルーンは特別なルーンでシングルーン・ダブルーンをつくらないのと、トリプルーンの組合せにも制限があることから、全106種類となる。それでも膨大である。正直、一度も使わなかった魔法もあるだろうと思う。しかし、魔法図鑑を見ながら、自分の戦略に合う魔法を探し、ルーンを覚え、使い込んでいくのはなかなか楽しい。
しかし反面、実際にポインティングで画面にルーンを描くので、焦って書き殴ると認識されなかったり誤認識されたりして余計に焦る悪循環は、まあ、ゲームの仕様だろう。普段は出るのにどうしても認識されないルーンを何回も何回も描いている間に、気づいたら全滅していた、なんて事も多々あった。
魔法で一番強いのは、やはり風のルーンだ。これは、距離は出ないものの、広範囲に当たり判定が出て、多段ヒットし、敵の行動をキャンセルさせて、しかも吹っ飛ばすと言う、非常に強力な仕様による。
実際、風の魔法を無効・吸収する敵以外は、全て風のルーンCを重ねたダブルーンCCだけで問題ないだろう。ラスボスも、火のルーンΛを組合せ、ダブルーンΛCを2回当ててすかさず光闇のトリプルーン、と言うパターンを2セットやれば終わる。
しかし、状況によってはいろんな魔法を使いこなした方がやはり効率がよいので、魔法を覚えるたびに戦略の幅が広がり自分自身の成長を楽しめる。
そして、非常にネタバレになるが、シナリオが結構独特で良かった。
記憶を失った主人公は実は魔法の才能を受け継ぐ王位継承者で、今は闇の勢力に覆われた帝国を、志を持った解放軍の仲間を率いて光の神の世界へと導くために戦い、その戦いの中で幾多の出会いと別れそして自身の成長がある、という様な、最初ははっきり言って良くあるパターンなのだが、単純に主人公=光が勝って、闇が滅んでめでたしめでたし、では終わらない。主人公は記憶を失っていると言う設定から、周囲の人の説明で少しずつ世界やその仕組みを理解していくのだが、チラチラと謎が見え隠れする。戦いの中で自分で見聞きした事を合わせて判断することにより、世界は一方のサイドの言い分だけで成り立っている訳ではなく、もう一方のサイドにも同じように言い分があることが分かってくる。光と闇どちらが正しいのか?エルフとウルフはどちらが正しいのか?
倒すべき闇の軍勢を率いる者が、闇に染まった実の兄、つまり本来の王位継承者であった。
結局この世は光と闇の神々の代理戦争の舞台であり、その駒としての役割の無意味さに絶えられなくなった兄は、自分から闇に染まったのだ。それに怒った光の神の代理者・暁の大聖は、兄を排斥し王である両親を殺害した後、光の復活を目指して主人公をさらい、記憶を消して育てていたのである。一緒に育ち今は共に戦う暁の大聖の娘シャーロットは、近々朽ちる暁の大聖の新しい依り代として作られたもので、その心や記憶には暁の大聖の目的に合うように手が加えられていた。
そうしたことがだんだんと判明しながら、しかし表向きは、兄の闇のルーン継承を阻止するために、光の世界を目指すために戦いを進めていくしかなかった。
そして、ようやく倒した兄の口から、上記のような真実の最後のピースを伝えられ、一体正しいのは光なのか闇なのか分からなくなる主人公。
一つだけ確実に分かっているのは、今すぐ闇の魔法で治療しないと、目の前のたった一人の肉親が死んでしまうだろうと言うことだけだ。
私が継承すべきなのは、光か?闇か?
こうしたクライマックスバトル後のエピソードシーンが流れ、おもむろに画面に表示が出る。
「継承するルーンを描いて下さい」
なんとプレイヤーが選ぶのだ。これはかなり悩むだろう。しかし悩んだ後、そしてセーブデータのコピーができないことにガッカリした後、まあ9割の人は光を選ぶだろう。
その後の展開は端折るが、一応のエピローグとエンドロールを見た後、あの時、闇を選んでいたらどうなっていたのだろう、と思わない人はいないだろう。すると、シナリオモードに新しいエピソードが追加されているのだ。あのシーンの後、闇を描いた所からのスタートである。非常に素晴らしいと言わざるを得ない。
このエピソードの結末も端折るが、このように、新たに追加で合計12のミニエピソードを楽しむことができる。作中に登場した人物が、どのような経緯を経てきたのかにスポットを当て、世界を重層的に語っていく。さらには時間軸も重層的に、主人公が死んだ世界でのエピソードや、主人公を打ち破った世界での兄のエピソードなど、if世界を楽しめる作りだ。こうした多重的な語りが、最初は平凡の極みだった世界観を彩っていく様は感心した。
ただ、ひょっとして最終的には光でも闇でもない、真のエンディングというようなものがあるのではないか、と期待していたが、それはなかった。そんな簡単なものではない、とうい制作者の意志かも知れない。
最初はそれほどでもなかったが、プレイして聴いているうちに、BGMが凄く良くなってきた。結構ファイアーエムブレムなどを意識した曲調だが、メリハリがあってメロディアスな良い曲が多い。製作が今は無きタイトーなのでZUNTATA系である。
ともかく、ゲームとして面白いし、シナリオも音楽もそこそこ良い。魔法チャレンジというパズルマップもある。
Wii持っていたら是非やっておくべきゲームだろう。しかしこんなに面白いのに見た目が地味だからか、さっぱり売れなかったみたいだ。今なら新品1000円以下で買える。
言い忘れたが、すでに無人だがWifi対戦もある。フレンドに遊ばせて対戦したら面白いだろうな。