今日、ホームレスになった 13のサラリーマン転落人生/増田明利
主にバブル崩壊による不景気が原因で、それまでの一般的な社会生活を営んでいた13人の普通の人(全員男)が、ホームレスになるまでの顛末を、インタビューで綴った本。
それぞれいろんな経緯があるものだと思う反面、何かしら、ひょっとして全員が同じ人物ではないかと思えるような、似たようなパターンが見受けられる気がした。
人生転落パターンの事ではない。
羽振りがよい時にどう振る舞うのか、困難に直面した時にどう感じるのか、どのような行動を取るのか、配偶者や家族とどう接しているのか、仕事に対してどういう考え方を持っているのか、ホームレスになってどう思っているのか、今後はどうしたいと思っているのか。
こうした考え方や性格・行動が実によく似た人が、何度も何度も登場するのである。
それゆえ、同じような外因を受けてもホームレスになる人・ならない人があり、そこには何らかの内因があるのではないかと、この本を読んだ人はうすうす感じる事だろう。
そしてそれは、ホームレスとは誰にでも一寸先で待ち受ける闇であり、不可抗力であって、個人の責に帰する性質のものではない、とする本書のメッセージに、明らかに反している。
もちろん、ホームレスは自業自得であるから放っておけばよい、等という事を言うつもりはない。たとえ自業自得でホームレスになった人に対しても社会としての一定の救済がもたらされるべきだと思うし、そうしたセーフティネットの整備は社会的な急務である。
しかし、それとは逆に、ホームレス化を未然に防ぐ事も重要ではないかと思う訳だ。
この本では人がどのような経緯でホームレス化したかの詳細を知る事ができるが、正直、隔靴掻痒の感が強い。ホームレスになるかならないか、そのギリギリのせめぎ合いの時点での心理・行動が重要であると思うのだが、あまりそこを掘り下げてないので、みな、サラッとホームレスになってしまっている印象なのだ。異様に淡泊な感じを受けるのである。投げやりというか諦めというか、ある意味無抵抗という印象すらある。
また、聞き書きなのか不明だが、みな同じような文体で、かなり編集してある気配。そのまとめ方がやや強引でい一方的な雰囲気もある。最初に書いたような印象を受けたのも、結局は著者が先入観でまとめたという事なのかもしれない。
いずれにしてもあまり実のある本ではない。
増田明利
今日、ホームレスになった 13のサラリーマン転落人生
それぞれいろんな経緯があるものだと思う反面、何かしら、ひょっとして全員が同じ人物ではないかと思えるような、似たようなパターンが見受けられる気がした。
人生転落パターンの事ではない。
羽振りがよい時にどう振る舞うのか、困難に直面した時にどう感じるのか、どのような行動を取るのか、配偶者や家族とどう接しているのか、仕事に対してどういう考え方を持っているのか、ホームレスになってどう思っているのか、今後はどうしたいと思っているのか。
こうした考え方や性格・行動が実によく似た人が、何度も何度も登場するのである。
それゆえ、同じような外因を受けてもホームレスになる人・ならない人があり、そこには何らかの内因があるのではないかと、この本を読んだ人はうすうす感じる事だろう。
そしてそれは、ホームレスとは誰にでも一寸先で待ち受ける闇であり、不可抗力であって、個人の責に帰する性質のものではない、とする本書のメッセージに、明らかに反している。
もちろん、ホームレスは自業自得であるから放っておけばよい、等という事を言うつもりはない。たとえ自業自得でホームレスになった人に対しても社会としての一定の救済がもたらされるべきだと思うし、そうしたセーフティネットの整備は社会的な急務である。
しかし、それとは逆に、ホームレス化を未然に防ぐ事も重要ではないかと思う訳だ。
この本では人がどのような経緯でホームレス化したかの詳細を知る事ができるが、正直、隔靴掻痒の感が強い。ホームレスになるかならないか、そのギリギリのせめぎ合いの時点での心理・行動が重要であると思うのだが、あまりそこを掘り下げてないので、みな、サラッとホームレスになってしまっている印象なのだ。異様に淡泊な感じを受けるのである。投げやりというか諦めというか、ある意味無抵抗という印象すらある。
また、聞き書きなのか不明だが、みな同じような文体で、かなり編集してある気配。そのまとめ方がやや強引でい一方的な雰囲気もある。最初に書いたような印象を受けたのも、結局は著者が先入観でまとめたという事なのかもしれない。
いずれにしてもあまり実のある本ではない。