お金もうけは悪いこと?/A.クレメンツ | 読んだり観たり聴いたりしたもの

お金もうけは悪いこと?/A.クレメンツ

仕事が忙しくて2ヶ月もほったらかしになっていた。
最近落ち着いてきたので、またぼちぼち書こう。

年始に読んだ本。図書館で経済のコーナーにあったので、子供向けの啓蒙本か何かと思い借りて放って置いた。読み始めてみると、児童文学だった。

最初がっくり来たが、守銭奴で仕事大好きっ子のグレッグとライバルのモーラのやりとりが楽しく、そこそこ読める。もう少し話の展開に山があっても良かったかと思うが、現実離れしてしまっても味気ないので、これぐらいが折り合いか。

彼らは小学生のくせに、お金が大好きで、お手伝いから始まって、暇を見つけてはいろいろ工夫してコツコツ小銭を稼いでいく。近所の人の庭仕事を手伝ったり、ジュースや自分で作った小物を売ったり、はつらつとして働く様を見ていると、表題の持つ意味がじんわりと沁みてくる。

彼らは本当に働いてお金を手元に集めるのが大好きなのだ。小学生なのに、何千ドルも稼いで、貯金を持っている。
仕事でお金を稼ぐ、という事の意味を本当に分かっているのは彼らだ、と思った。

本来、仕事というものは、与えられる物ではなくて自分で探しつかみ取るものだ。職安や求人誌で探すのではなく、この「社会の中」で探すべき物である、と言う点は、昨今の状況下、もっと強調されても良いと思う。
グレッグ達が示したように、仕事というのはかく尊い物であるのに、労働者という近代のレッテルに甘んじて誰かに雇われる事だけが仕事を得る方法であると思いこんでいるかのような風潮を助長する日本の社会制度は明らかに間違っている。退職金をつぎ込んで何千万も借金して店を開いて半年で閉店、と言うような悲惨な事例が自営業の典型と思われているようではおかしい。職安に何ヶ月も通う無益な日々を送るぐらいなら、今日今すぐに家を飛び出して、グレッグ達のように日銭を稼ぎ始める人たちが、もう少しいても良いはずだ。
人々はもっと気軽に、地域の中で、自分の考えた仕事をして金を稼げるべきである。そうして生きていける社会であるべきである。そうあるための助成や規制を整備する必要があると思う。

A.クレメンツ
お金もうけは悪いこと?