バビロンまで何マイル?/川原泉 | 読んだり観たり聴いたりしたもの

バビロンまで何マイル?/川原泉

すっかり川原泉のファンになった直後、まさにグッドタイミングでたまたま手に入れた本書を読む。

これは、寿限無だと思った。
現代での主人公二人の行動に絡めて、タイムスリップでの過去の挿話をうまくくるんで召し上がれ、という寸法だと思うのだけど、恐竜編はともかく、2編目で作者の好きそうな歴史物になった途端、まんじゅうのあんこばかりがどんどんふくれあがり、これでもかこれでもかと書き込んで、結局、シリーズとしての寿命と引き替えに、傑作短編が生まれたのであった、という感じ。
長すぎる名前、だが、それがいい。

でも、できる事ならシリーズとして、行きつ戻りつしながらバビロンを目指して欲しかったな。

川原泉の登場人物、とくに主人公は、素直すぎると思う。まるで明鏡止水の境地か。本当に素晴らしいが、きっと恐ろしいほど一般受けはしないだろうなと思う。

ついつい、うんにゃ、が口癖になってしまう点が困りものだ。


川原泉
バビロンまで何マイル?