ペトロス伯父と「ゴールドバッハの予想」/A・ドキアディス | 読んだり観たり聴いたりしたもの

ペトロス伯父と「ゴールドバッハの予想」/A・ドキアディス

面白くて一気に読み切った。かつて数学の天才と呼ばれ今では一族の厄介者となり隠遁生活を送る伯父。彼の人生はゴールドバッハの予想との戦いであった。
フェルマーの定理と並ぶ数学史上の最難問とよばれるゴールドバッハの予想「すべての正の偶数は2つの素数の和で表される」の証明に人生をかけ、そして敗れたかに見えた伯父。果たして彼は証明をなしえたのだろうか。
小川洋子の「博士の愛した数式」からウェットな部分を抜いて2倍ほど面白くした印象。
数学的プロットが残念。途中でゲーデルの不完全性定理をだしに、予想が証明不可能と結論づける点はいかがなものか。
現在良く人口に膾炙している上記の予想の表現は、ゴールドバッハのオリジナルでなくてオイラーが述べたのだとは知らなかった。ゴールドバッハのオリジナルは、「5より大きな任意の自然数は三つの素数の和で表せる」という事だ。ただしこの本の中ではちょっと異なる書き方になっているが。

アポストロス ドキアディス, Apostolos Doxiadis, 酒井 武志
ペトロス伯父と「ゴールドバッハの予想」