新シルクロード「第1集 楼蘭 四千年の眠り」/NHK総合
2005年1月2日放映
前日に見た予告通り新シリーズが始まった。第1回はシルクロードの要衝として栄えそして忽然と歴史から消えた幻の王国「桜蘭」について。
この桜蘭という国は史記にも登場するのだが、5世紀には消滅したため、その実態が余りよく分かっていない。なにせ、タクラマカン砂漠の端に位置するこの国の遺跡は、乾燥・強風・寒暖差など特有の厳しい自然環境にあり、そこへ辿り着くのにさえとてつもない困難を伴うからだ。
この桜蘭の遺跡を初めて発見したのは有名な探検家のヘディンだが、このとき彼の弟子が、地元民から砂漠にある奇妙な墓所の存在を聞きつけ発見したのが、今回のメインとなる、小河墓、と呼ばれる墳墓遺跡である。場所は桜蘭より西へ100km。
この墳墓は、この弟子の発見以来、今回の発掘調査の直前の2001年まで、まったく忘れ去られていたそうだ。
この墳墓の発掘調査によれば、この遺跡は今から4000年前のものであり、桜蘭に先立ちタクラマカン砂漠に栄えた最初の都市の遺跡ではないか、と考えられている。
発掘される出土品もミイラも、保存状態が素晴らしく、アイスマンを初めて見た時ぐらいに驚いた。棺や墓標などは、湖陽と呼ばれるヤナギ科の木を使って作られているが、例えば墓標は、露出部分ですらまだ朽ちずに原型をとどめているほど丈夫なのだ。現地のことわざに、「湖陽は三千年を生きる。生えて千年。立ち枯れて千年。倒れて千年」というようなものがあるらしい。
さらには、墓標の砂に埋もれている部分や棺の木部などは、今さっき作りました、と言っても通るぐらいだった。被せられている毛皮やミイラの着ている毛織物もまったく傷んでいなかった。そしてミイラ。独自の防腐技術が発達していたようで、顔面には白いワックスのようなものが塗られていたが、そのために、安らかな眠りの表情すら分かるほどの保存状態だった。まつげや唇もそのまま保存されているのだ。
そして彼女はコーカソイドなのだという!棺に納められた小袋には、当時アジアにはまだ伝わっていなかった麦の種籾が入っていた。つまり、それは中国で一番古い麦なのだ。
さらに興味深かったのは、埋葬の形式が、ほぼ桜蘭の遺跡と同じだった点。間違いなく、桜蘭を作ったのは、彼女の子孫だろう。
この直後に、アーカイブスで25年前の「桜蘭王国を掘る」をついでに見たので、さらに面白かった。
新シリーズの特徴として、とにかく映像が美しかった。これは映像技術の進歩はもちろん、GPSを始めロケをするためのあらゆる技術が発達したため、いい絵をじっくり待って撮れたからだろう。旧シルクロードがまさに探検記、と言った感があったのと比べ面白い変化だと思った。
また、モーターパラグライダーによる低空をゆっくり飛ぶ映像は、本当に見ているだけで面白い。別にシルクロードでなくても構わない。たとえ大阪の市街地でもいい、何時間でも、ただひたすら飛んで撮影した映像をそのまま放送して欲しいぐらいだ。市街地は難しいと思うので、大きな河川を下る/遡る、というのはどうか。橋をどうパスするか難しそうだが。電線も。
とにかく、映像を見ているだけでわくわくする番組だ。次回が非常に楽しみ。
前日に見た予告通り新シリーズが始まった。第1回はシルクロードの要衝として栄えそして忽然と歴史から消えた幻の王国「桜蘭」について。
この桜蘭という国は史記にも登場するのだが、5世紀には消滅したため、その実態が余りよく分かっていない。なにせ、タクラマカン砂漠の端に位置するこの国の遺跡は、乾燥・強風・寒暖差など特有の厳しい自然環境にあり、そこへ辿り着くのにさえとてつもない困難を伴うからだ。
この桜蘭の遺跡を初めて発見したのは有名な探検家のヘディンだが、このとき彼の弟子が、地元民から砂漠にある奇妙な墓所の存在を聞きつけ発見したのが、今回のメインとなる、小河墓、と呼ばれる墳墓遺跡である。場所は桜蘭より西へ100km。
この墳墓は、この弟子の発見以来、今回の発掘調査の直前の2001年まで、まったく忘れ去られていたそうだ。
この墳墓の発掘調査によれば、この遺跡は今から4000年前のものであり、桜蘭に先立ちタクラマカン砂漠に栄えた最初の都市の遺跡ではないか、と考えられている。
発掘される出土品もミイラも、保存状態が素晴らしく、アイスマンを初めて見た時ぐらいに驚いた。棺や墓標などは、湖陽と呼ばれるヤナギ科の木を使って作られているが、例えば墓標は、露出部分ですらまだ朽ちずに原型をとどめているほど丈夫なのだ。現地のことわざに、「湖陽は三千年を生きる。生えて千年。立ち枯れて千年。倒れて千年」というようなものがあるらしい。
さらには、墓標の砂に埋もれている部分や棺の木部などは、今さっき作りました、と言っても通るぐらいだった。被せられている毛皮やミイラの着ている毛織物もまったく傷んでいなかった。そしてミイラ。独自の防腐技術が発達していたようで、顔面には白いワックスのようなものが塗られていたが、そのために、安らかな眠りの表情すら分かるほどの保存状態だった。まつげや唇もそのまま保存されているのだ。
そして彼女はコーカソイドなのだという!棺に納められた小袋には、当時アジアにはまだ伝わっていなかった麦の種籾が入っていた。つまり、それは中国で一番古い麦なのだ。
さらに興味深かったのは、埋葬の形式が、ほぼ桜蘭の遺跡と同じだった点。間違いなく、桜蘭を作ったのは、彼女の子孫だろう。
この直後に、アーカイブスで25年前の「桜蘭王国を掘る」をついでに見たので、さらに面白かった。
新シリーズの特徴として、とにかく映像が美しかった。これは映像技術の進歩はもちろん、GPSを始めロケをするためのあらゆる技術が発達したため、いい絵をじっくり待って撮れたからだろう。旧シルクロードがまさに探検記、と言った感があったのと比べ面白い変化だと思った。
また、モーターパラグライダーによる低空をゆっくり飛ぶ映像は、本当に見ているだけで面白い。別にシルクロードでなくても構わない。たとえ大阪の市街地でもいい、何時間でも、ただひたすら飛んで撮影した映像をそのまま放送して欲しいぐらいだ。市街地は難しいと思うので、大きな河川を下る/遡る、というのはどうか。橋をどうパスするか難しそうだが。電線も。
とにかく、映像を見ているだけでわくわくする番組だ。次回が非常に楽しみ。