2010.11.1 22:39
このニュースのトピックス:領土問題
臨時閣議に臨み、笑顔を見せる菅直人首相=1日午後、首相官邸(酒巻俊介撮影) ロシアのメドベージェフ大統領が事前の観測通り北方領土を訪問したことで、民主党・菅政権の外交政策に対する批判と疑問が、沖縄・尖閣諸島周辺での中国漁船衝突事件に続き、高まった。「冷静な対応」を強調する菅直人首相と政府は、訪問を阻止すべくどこまで真剣に動いたのだろうか-。 (政治部 酒井充、モスクワ 佐藤貴生)
「ハノイで懸念を伝えようとしなかった政治の判断ミスだ」
1日午後、急(きゅう)遽(きょ)開かれた自民党の外交部会では、メドベージェフ大統領の訪問を許した菅政権への批判が集中した。
菅首相と前原誠司外相が参加し、10月下旬にベトナムのハノイで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)関連の首脳会議の場には、メドベージェフ大統領とラブロフ外相もいた。このとき、すでに大統領の訪問計画は報じられていた。だが、日本政府は訪問を阻止すべく、ロシア側との会談を設定しようとすらしなかったのだ。
部会で議員の批判の矢面に立たされた外務省幹部は、大統領訪問の事実すら「報道によれば…」と答える心許なさだ。ましてや、前原外相がこの日、ロシアのベールイ駐日大使に抗議した際に伝えた日本としての「適切な対応」が、具体的に何なのか、示せるはずもない。
こうした対応に議員側はいらだちを募らせ、「ロシアに対し首脳の入国禁止や経済制裁などを検討し、ロシアが失うものが何かを思い知らせるべきだ」