その東北の田舎は、優しく私を迎え入れてくれました。


 寮は築40年、最寄のコンビには結局駅前のコンビニ、デパートはありませんでした。


 しかし、山は綺麗、湖は近い、食い物は旨い(寮のご飯は不味いですが)、と、


 「東京志向」のなかった自分にはぴったりでした。


 仕事のほうはというと・・・


 130人が働く、それなりの規模の工場でした。


 所長に挨拶に行き、自分の仕事を聞くと、


 「まずは3交代ラインに入って、現場の仕事を覚えてくれ」と言われました。


 当然だ、と思いました。まずは現場を知らなければ、現場が大事!と研修で教わってきた


 ので、毎日現場のおじさんたちと、額に汗して働き、油にまみれて働きました。


 そして夜は毎晩酒酒酒・・・


 そして週末はドライブしたり、趣味のスケートボードをして遊びました。


 今思えば、学生時代、毎日毎日部活の練習に追われていた反動もあり、


 新聞も読まず、ニュースも見ず、田舎の工場労働者を謳歌していました。


 1ヶ月働いてみると、同期は皆3交代勤務を終えて、工場での計画業務か、


 本社や研究所に転勤していきました。


 自分はいつなのかな~と思っていましたが、焦りはありませんでした。


 楽しかったし。


 このときは、まさかその後4年間工場で3交代勤務をするとは思いませんでした。