出会い

ある日ママの幼なじみの雪乃が電話をかけてきました。

「ママ元気?お願いがあってさー」

雪乃はお願い事がある時だけママに連絡してきます。

「今度は何?」

「ママ英語話せたよね?」

「政治経済難しい話し全部だめだよ」

「いいの。いいの。今付き合ってる光太がお母さんから頼まれたんだけどさ。英語を話せる友達を捜してるのよ」

「どうしたの?」

「なんかね、彼のお母さんの友達の甥っ子が、一人でアメリカから語学留学に来てるんだって。でも英語しか話せないから友達が出来なくて、ウツ状態になっちゃったんだって。で。光太が友達になってくれって頼まれたんだけど、光太は英語が話せないからさ。ママ通訳してくれないかな?」

「通訳?無理無理」

「大丈夫だよ。政治経済の話しなんて間違ってもしないから」

「んー。じゃあ通訳っていうか友達として行くよ」

「ありがとー!じゃ渋谷の居酒屋でね!」

「うん。わかった」

アメリカ人には懲り懲りの記憶がまだ色濃い頃でしたが

雪乃のお願いを断れず通訳の依頼を引き受けることにしました。

ゴールデンウィークが終わり初夏に向けて何か心がウキウキするような

そんな季節のことでした。

雪乃から電話をもらった数日後

約束の渋谷の居酒屋へ行きました。

アメリカ人でしょうか?

ケビンを思い出すような風貌の人には正直会いたくありません。

「ママー遅くなってごめんねー」

来た来た。

「ママお初だよね。こっちは私の彼氏で光太。で、こちらがアメリカから来たマイク」

雪乃も彼氏がコロコロ変わります。

「こんにちは。ママです。宜しく」

「こんにちは。光太です。宜しく」

「こんにちは。マイクです。宜しく」

マイクはたどたどしい日本語で挨拶をしました。

ママは英語で聞きました。

「アメリカから来たと聞いたけどアメリカ人ですか?」

「そうアメリカ人だよ。韓国系アメリカ人」

「あー。そうか。ちょっと想像と違ったから。。ごめんね」

「がっかりした?」

「その反対。安心した」

初対面でしかも通訳で来たのに

なぜか二人で会話がはずみました。

続きは明日音譜