後悔

焼鳥屋のおじさんが祐子情報の最後にこんな事を言いました。

「ケビンが祐子さんに迷惑をかけていたかもしれないよ」

どういうことでしょうか?

「ケビンが言うように祐子さんが賢い人だったらさ、日本に連れて来ないよ。
丸裸の男を連れてくるんだからさ。たいへんじゃない、あれこれ世話しなきゃなんないし。
無理矢理ケビンが付いて来たのかもな」

おじさんの想像は間違っているかもしれないけど

それもあり得るなとママは思いました。

アメリカの大学を卒業になり祐子は日本に帰国してお父さんの会社に就職する

そんなシナリオの中、アメリカ人男性を連れて帰ってくるのは

少し勇気がいる行動です。

祐子がセレブな生活を送っている傍ら

恋人のケビンはつつましい生活を送っていました。

二人がラブラブな関係を日本でも続けていたとすれば

二人のギャップは大きすぎます。

「まぁ二人の事は二人にしか分かんないから想像はいけねぇやな」

おじさんが言いました。

「おじさん、ありがとう。色々聞けてよかった。聞いて良かったような
聞かない方がよかったような。そんな気もするけど」

「そうだな。本当はね、直接自分の目で見たもの自分の耳で聞いたもの以外
信じちゃいけないよ。今日は特別。後は自分で感じることだよ。
ケビンには今日の事は内緒にしておくから、仲良くやりなね」

ママはおじさんに祐子の事を聞いたのを後悔していました。

覗き見してしまったケビンの過去は

ママがケビンと付き合って行く上でずっと障害となるでしょう。

翌日ケビンから連絡がきました。

「中華料理を作るから僕のうちに来て」

ケビンの料理はアメリカンイタリアンで経験済みです。

今度はアメリカンチャイニーズに決まっています。

ママは食事はともかくケビンの家に行って

あのベッドカバーやスリッパや冷蔵庫のシールがどうなったか

見たくてたまりませんでした。

「ありがとう。ケビンのチャイニーズ楽しみにしているわ」

続きは明日ワイン