デート

「川に遊びに行こうよ!」

ケビンが言いました。

川に遊びに行くなんて小学生の時以来です。

七月の快晴、清々しい土曜日。

ママとケビンは住んでる駅から下りの電車に乗って

長瀞渓谷へ向かいました。

ケビンの大きなリュックにはビールと赤ワイン。

カマンベールチーズにバナナ。

リュックからは二本のフランスパンが顔を出しています。

ママはこれでも頑張って、スライスしたきゅうりとハムを挟んだ

サンドウィッチを持って行きました。

長瀞駅に着くとケビンは迷うことなく

川べりへ向かいました。

恐らく以前に祐子と来たのでしょう。

五分ほど歩くと川の淵に着きました。

ケビンは岩畳と呼ばれる平らな岩にバスタオルを広げました。

「ちょっと臭いよ」

ケビンはそう言って笑いました。

今朝使ったバスタオルをそのままリュックに詰めて来たのでしょう。

バスタオルはちょっと湿っていて生乾きの洗濯物の匂いがしました。

ママとケビンは湿ったバスタオルの上に座り

ライン下りの船を眺めながらビールで乾杯を始めました。

二人はどこから見てもごく普通の幸せなカップルに見え

実際ママはとても満ち足りた気分になりました。

「今日は朝まで一緒にいたい」

ケビンがそう言いました。

続きは明日ラブラブ