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じゅげむのブログ

読書と日々の生活

夏は好きな季節ですが、それにしても暑いです。

 

最近少しだけ北海道に行って大変快適だったので、いつか夏だけは北海道に暮らすような生活がしてみたいです。

 

最近読んだ本。

 

『紙の動物園』『もののあはれ』ケン・リュウ作、古沢嘉通編訳(ハヤカワ文庫)

中国人の書いたSF、ファンタジーは珍しいと思って読みましたが、おもしろかったです。発想がいいうえに、底に流れるもの悲しさに心をつかまれます。

短篇が多数収録されています。そのうち、「太平洋横断海底トンネル」は『高い城の男』を思わせる、日本が戦争に負けなかった世界を描いて、興味深い。「文字占い師」は冷戦時代の台湾の話。かなり辛い。「もののあはれ」は日本人の心性を美化しすぎているようで気恥ずかしい。「波」は不老不死の世界を垣間見せてくれる壮大な話。

 

『グローバリズム出づる処の殺人者より』アラヴィンド・アディガ作鈴木恵訳(2009/2/15文藝春秋)

インドの起業家が、中国首相に手紙を出す体裁の半生記。成長著しいインド社会の闇と光を描いて生々しい。暗い話ばかりではなく、ユーモアがあって、主人公にひかれてしまいます。

 

『おねえちゃんって、いっつもがまん!?』いとうみく(岩崎書店)

ちいさなおねえちゃんと大きないもうとシリーズ第三弾。今回は、運動会が不安な主人公が、ついわがままを言ったり、心乱れるお話。

運動会って苦手な競技があると楽しくないですよね……組体操憂鬱だったな、とか思いつつ読みました。おとうさんとの絆もさりげなく書かれていてよかったです。

『メアリと魔女の花』を見てきました。

元ジブリの監督で、魔女の話なんてどこかで見たようなものに決まってる、と思いつつも、宣伝にひかれました。

 

魔女の花を見つけて力を手に入れたメアリが魔法大学に行き……。

同監督のアリエッティやマーニーと同様にせまい世界の話なのですが、ていねいに作られてる感じはします。マーニーほどの感動はありませんが、アリエッティレベルにはいってるかと。

 

最近読んだ本。

 

『ナイスキャッチ!』横沢彰(新日本出版社)

卓球部シリーズの横沢さんの最新作。今回は野球部の話なのですが、なんと主人公が美術部の中一女子。いろいろ事情があって目立たない子。この子が野球にひかれていく姿が、丁寧な描写で描かれていて、おもしろいです。読んでいて野球がしたくなってきました。

 

『悦ちゃん』獅子文六(2015/12/10ちくま文庫原本1937/3講談社)

NHK土曜時代ドラマ『悦ちゃん』の原作。

さえない作詞家の娘、悦ちゃんが、ママにしたい女性を見つけて巻き起こる恋物語。

ノリが軽く、70年代か80年代の話でも通じそうですが、なんと昭和初期に書かれた話。レコードが発禁になるとか、親が勝手に結婚を決めるとか、厳しい時代背景もうつしてますが、明るさがあって、こんな時代もいいなと思わされます。最後はハッピーエンドになるとわかっていながらも、ハラハラさせます。

梅雨明けしましたが、ほとんど雨の日がなかったので、解放感がなし。

 

タイに行ったときの足マッサージがよくなかったのか、毛穴が膿んで、一週間ぐらい痛みに耐えていました。今はかゆみぐらいに……。

痛みは集中力をそぎ、生産性を低下させますね。つらい。

 

だいぶ間があいてしまいましたが、最近読んだ本。

 

『消滅世界』村田沙耶香(2015/12/30河出書房新社)

セックス、家族、恋愛がそれぞれ独立していて、しかもそれらが消えゆく近未来を描く。

違和感はあるが、嫉妬と不倫がないのはいいかも。

同じ作者の『コンビニ人間』はいろいろ身につまされるものがありましたが、ファンタジーなので、距離を置いて読めました。

 

『アグニオン』浅生鴨(2016/8/20新潮社)

平和のために欲望を禁じられた世界とその破綻を描く。経過と結論はわかりにくいが、どんどん読ませる。

 

『大きな鳥にさらわれないよう』川上弘美(2016/4/22講談社)

未来の人間の滅びゆく姿を描く短篇連作。不穏さもあるけど、どことなく温かい。最後から2番目の章まで読んで、やっと状況が把握できる。

 

『横浜駅SF』 柞刈湯葉(2016/12/24KADOKAWA)

第1回カクヨムWeb小説コンテストSF部門大賞。

本州の99%が横浜駅化した未来世界の話。このばかばかしい設定がなによりおもしろい。横浜駅の増殖の仕組みや時代背景は計算されているが、ちょっとわかりにくいかもしれない。

 

『チェーン・ピープル』三崎亜紀(2017/4/20幻冬舎)

定められた人格マニュアルにのっとって暮らすチェーン店ならぬ、チェーンピープル。自分の記憶の中だけにある国を滅ぼしてしまった女性。きぐるみを着ないゆるキャラ。おっと思わせるような発想のつまった短編集。時の流れがテーマになっている。