静かな九月 | じゅげむのブログ

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読書と日々の生活

例年九月というと暑いイメージがあるのですが、日照が少なかったり、涼しかったりで、今年はわりと静かな感じがします。急激な気温の変化で体調を崩したりもありましたが、今月も元気にやっていきたいです!

最近読んだ本など

『仏教学校へようこそ』わかつきひかる(HJ文庫2014/4/1)
仏教学校舞台のラノベ。普通の高校とはちがう習慣をおりまぜつつ、幼なじみとの恋、お嬢様へのあこがれ、入部した華道部のピンチを救うため仲間達が奮起!というお約束の展開。キャラクターはいいと思うのだが、やや薄味か。

『人類の起源論争』エレイン・モーガン/望月弘子訳(どうぶつ社1999/12/20)
人類は水辺で進化したと主張するアクア説の集大成。
異端視されている説ですが、そんなに的外れではないような気がします。
ただ1点問題があって、「証拠がない」
歴史上のトンデモ説にくらべれば罪はなく夢があり、いつか何かしら証明されたらいいなと思います。

『エロマンガ先生』伏見つかさ(電撃文庫2013/12/10)
手に取りにくい題名ですが、最近読んだ中で一番おもしろかったかもしれない。
主人公はライトノベル作家。そして、その絵を書いていたエロマンガ先生が、実は引きこもりの妹だったという話。そしてその絵をめぐって天才美少女ライトノベル作家と対決することに!
努力家vs天才の構図は、『バクマン』を彷彿させます。なんだか心を打たれたのは、創作者の話だからか。

『PK』伊坂幸太郎(講談社文庫2014/11/14)
ワールドカップ最終予選で、選手がPKを決めた裏には、なにがあったか? 一つの勇気ある行動がもたらしたその後の運命のもつれあい。ちょっと一読しただけでは難解で、いろいろ読み取るのは難しかったです。自分の信じることを信じろ、ということでしょうか。

『僕たちの家に帰ろう(家在水草豐茂的地方/River Road)』リー・ルイジュン監督(中国2014)
中国映画。遊牧民の、大変仲の悪い兄弟が、夏休みに遠方で放牧をしている父母のもとへ帰るために、ラクダで旅をします。特に弟が、ラクダを操り、一人前に道を探し、兄を気遣い、火を焚き、僧に感謝をささげるその姿は、かっこいいです。生きる力っていいなあと考えさせられました。
厳しい自然の姿や、失われていく村や寺院の姿は、『風の谷のナウシカ』の世界のようです。
ややショッキングなラストですが、歩んでいく2人の姿は未来を感じさせます。