クソババアと銀行と
銀行へ行った。
駐車場は混んでいて、次から次へと車が入ってきた。
私は入庫を終え、車を降りて銀行の方へ歩いている所だった。
駐車場の入り口付近の駐車スペースで、
車の向きを整え、入庫しようとしている車がいた。
私は立ち止まり、待っていた。
大きく前へでて、バックで入れようとしている。
なかなかバックしないので、私の事を通そうと止まっていると私は判断した。
ところが、私が前に進むと、その車は急にバックした。
私はハッとし、今度は車の前の方から進もうと向きを変え、歩を進めた。
すると、あろう事か、車は私の方へ進んできた。
右往左往する私。
その時、笑い声が響いた。
私はあたりを見回す。
赤い軽自動車からだった。
下品に顔を歪めながら笑う、下品なおばさんと目が合った。
私は反射的に目を逸らした。
クソババアが。
心の中でつぶやく。
ATMで現金を引き出し、車へ戻る時にも、
クソバアは私をみていた。
私も見返すと、クソババアが笑った。
私は我慢ならずに、クソババアの方へ真っ直ぐに歩いて行く。
クソババアは視線をそらし下を向く。
私は我に返り、自分の車へ向かった。
いったい俺は、なにをやってるんだ。
微かな自己嫌悪。
そして、処理出来ずに腹の奥で燻る怒り。
結局、一歩も前に進んでないじゃないか。
私は車へ乗り込み、アクセルを踏んだ。
クソババアの方を見やる。
赤い軽自動車はもう無かった。
駐車場は混んでいて、次から次へと車が入ってきた。
私は入庫を終え、車を降りて銀行の方へ歩いている所だった。
駐車場の入り口付近の駐車スペースで、
車の向きを整え、入庫しようとしている車がいた。
私は立ち止まり、待っていた。
大きく前へでて、バックで入れようとしている。
なかなかバックしないので、私の事を通そうと止まっていると私は判断した。
ところが、私が前に進むと、その車は急にバックした。
私はハッとし、今度は車の前の方から進もうと向きを変え、歩を進めた。
すると、あろう事か、車は私の方へ進んできた。
右往左往する私。
その時、笑い声が響いた。
私はあたりを見回す。
赤い軽自動車からだった。
下品に顔を歪めながら笑う、下品なおばさんと目が合った。
私は反射的に目を逸らした。
クソババアが。
心の中でつぶやく。
ATMで現金を引き出し、車へ戻る時にも、
クソバアは私をみていた。
私も見返すと、クソババアが笑った。
私は我慢ならずに、クソババアの方へ真っ直ぐに歩いて行く。
クソババアは視線をそらし下を向く。
私は我に返り、自分の車へ向かった。
いったい俺は、なにをやってるんだ。
微かな自己嫌悪。
そして、処理出来ずに腹の奥で燻る怒り。
結局、一歩も前に進んでないじゃないか。
私は車へ乗り込み、アクセルを踏んだ。
クソババアの方を見やる。
赤い軽自動車はもう無かった。