どん底でも | 日々を生きる。~大切なものを失って得たもの。

どん底でも

昼間はひどく暑かった。

夜勤明けで、家に着くと睡魔の為にまどろみそうになるが、

暑さがそれを許さなかった。

すべてが面白くなく、

なにもやる気が起きず、

私は本読む以外にする事がなかった。

私は本を読む。

もしも私が、本を読まない人間だったら、

とっくに自殺していただろう。

孤独、

どん底。


そんな状態でも、本を読む事によって浮き上がる事が出来た。


ありがたい事だ。


夜になり、やっと空気が冷えて、すごしやすくなった。

虫の声と、遠くから自動車のロードノイズが聴こえる。

夏でも秋でもない。

そんな夜に、

なにを思い、

ことばを綴れば良いものか。



少なくとも、


希望と呼べるものを、紡ぎ出すべきだろう。

絶望はもうごめんだった。